「一翼を担う」とは?意味や読み方・使い方例文・類語・「一端を担う」との違い・英語表現を解説!

「一翼を担う」とは”ひとつの役割や任務を引き受ける”との意味

上司

明日のチームプレゼンではこれまでの集大成になるから、各自準備をしておくように。
僕も今回はチームの一翼を担うものとして今まで以上に取り組みました!任せてください!

部下

上司

頼もしい限りだ。期待してるよ。

「一翼を担う」は 「ひとつの役割や任務を引き受ける」 ことをあらわす言葉です。

一翼
翼の一枚。ひとつの役割。

そもそも「一翼」という言葉は鳥類や昆虫がもっている「翼」をあらわす名詞。”役割”や”ポジション”を”一枚の翼”に例えて「一翼」と表現しています。

なぜ「一翼」が「役割」や「仕事」に例えられるのでしょうか?それは「翼」が空を飛ぶために必要な器官=動力だからです。

仕事をするうえで大切なチームワーク、労働力の中枢を担う人材。つまり仕事や責任を背負っていることを「一翼を担う」と表現しています。

このように、仕事のなかで役割や責任をもつ人を別の言葉で例えた表現はさまざまです。「一翼を担う」と同じ意味合いの言い換え表現もチェックしていきましょう。

「一翼を担う」の類語(言い換え表現)
・一端を担う
・一角を占める
・一役を買う
・末端/端くれ
・一環

「一翼を担う」の読み方・注意点

「一翼を担う」は【いちよくをになう】と読みます。「一翼を担う」を別の表現で「一役を担う」という使い方をする人がいますが、この使い方は誤用であって類語ではありません。

そして、「一翼を担う」の類語に「一役(を)買う」という言葉がありますが、これを【いちやくをかう】と読んでしまう人が多く見受けられます。この場合の「一役」とは【ひとやく】と読み、【いちやく】ではありません。

「一役」は”多くの役割のひとつ”を示しており、自分から進んで引き受けることを「買う」と表現しています。

「一翼」も「一役」も同じ意味の表現ですが、「責任を背負うこと」と「【自ら】責任を引き受ける」ことは意味が別物です。例えば”ケンカを買う”とは自ら争いごとに応じる表現ですが、ケンカは人から背負うものではないですよね?

「一役を担う」でも意味が通じてしまうことから誤用が散見されていますが、用例として登録されていない言葉で存在しない表現です。

同じように「一角を担う」や「一躍を担う」という誤用の多い言葉もあります。ニュアンスや発音で混同しやすいものですが、これらの誤用には十分注意して正しく「一翼を担う」を使いましょう。

「一翼を担う」の使い方・例文

言葉の意味と正しい読み方を覚えたところで、次は「一翼を担う」の使い方を例文でチェックしていきましょう。

「一翼を担う」はビジネスシーンで使用できる?

「一翼を担う」が使えるシチュエーションから考えていきましょう。

社会人のみなさんにとっては、多く人と接するビジネスシーンで使用できるかが大切になりますが、「一翼を担う」は、目上の人や上司、取引先相手にも使える言葉です。

「一翼」とは”翼の一枚”を表現した、全体や大部分をあらわす言葉です。空を飛ぶ鳥や昆虫、飛行機にとっては翼が動力源=生命線なので、どれほど重要な割合を占めるか想像しやすいでしょう。

つまり「一翼」とは(仕事の)大部分を占める、言わば【キーパーソン】であることを示す言葉。大半の人は自分をそこまで評価することはまれですが、企業側からするともっとも欲しがる人材であることに間違いありません。

面接のときの志望動機、あるいは自己アピールの場で「一翼を担う」人物になることを望むことは、相手に対してポジティブなイメージを与えます。会社内外におけるビジネスシーンでは自己アピールも必要です。目標は大きくもって適宜使っていきましょう。

「一翼を担う」を使った例文

ポジティブな言葉である「一翼を担う」は人に使いやすくても、自分に対して使うとなると少し抵抗を感じるという人も少なくありません。ここでは自分と人に向けて使える「一翼を担う」の例文をご紹介します。

例文1
彼はこの研究チームの 一翼を担う重要人物です。
例文2
新人たちがいつか一翼を担う人材になることを期待しています。

使われやすいシーンが会社やチームでの人物紹介です。その人がどのようなポジションに就いているか、紹介・説明の際に使用されます。”いずれはそうなってほしい”という期待を込めた使い方も可能です。

例文3
いずれは会社の一翼を担う人物になれるように頑張ります。
例文4
私が営業推進の一翼を担うものです。

自分に対して使うときは、大抵の場合は”いずれそうなりたい”という目標や願望として使用します。例文4のようにその自負があり、自己主張として使用する人もいますが、尊大な態度にも見えるので相手やシチュエーションを考えて言葉を選びましょう。

例文5
君がいつか一翼を担うようになることを期待しているよ。

上司として部下や後輩に期待を込めた言葉として、相手に直接伝えることも可能です。「一翼」という表現には期待の高さが込められています。言われるほうも期待が大きいとやっぱり嬉しいですよね。

「一翼を担う」は志望動機の言葉としても使える!

「一翼を担う」はスケールの大きさをあらわす表現です。面接では自己アピールが重要なので、「一翼を担う」は面接官へのアピールとしてとても効果の高いフレーズです。

例文1
いずれは御社の一翼を担う人物となるべく邁進いたします。
例文2
御社の経営理念に感銘を受け、入社の際にはぜひとも一翼を担える人物になれるよう精進する所存です。

「一翼を担う」=”自分はいつか大きな仕事を果たす/務める”という意思表明として面接官へのアピールができます。

なかには「一翼を担う」を大口、つまり”ビッグマウス”と考えてしまう人もいます。しかしながら、自分のことを知らない相手に自己紹介する際、後ろ向きな発言や消極的な姿勢ではいい印象が与えられません。

自分を採用してもらいたいのなら積極的にアピールして、相手に”採用して正解だった”と思わせる、言わせるくらいのつもりで意思表示をすることも必要です。

「一翼を担う」の類語

与えられた役割や責任をあらわす言葉はさまざまあり、その規模は大なり小なり異なります。大きなアピールとなる「一翼を担う」以外のほかの類語表現も確認していきましょう。

一角を占める

役割や責任の広さを一枚の翼である「一翼」で表現したことに対し、土地面積をあらわす「一角」に言い換えた言葉です。

例文1
彼らは優勝候補の一角を占める強豪です。
例文2
あそこにいる人達は成績上位の一角を占める営業チームです。

「一翼を担う」と置き換えて使用することは可能ですが、注意点として「一角を”担う”」という表現は誤りです。「一翼」が”ひとつの役割”という意味をもつのに対し、「一角」は”土地の面積や広さ”をあらわす表現。

表現のひとつとしてあえて「一角」を使用している言葉であるため、本来の「一角」には役割や責任の意味はありません。そのため、”背負う”という意味をもつ「担う」を”土地の面積”である「一角」に対しては使用できません。

これまで使用していた人は改めましょう。

一環

「一環」とは”ひとつのつながり”をあらわす言葉で、全体や人とのつながりを表現している単語です。

例文1
仕事の一環としてボランティア活動にも参加しています。
例文2
今回の研修の一環としてこちらの業務を取り入れています。

「一翼」と同じ”全体”をあらわす「一環」ですが、”一枚の翼”に対して「一環」はそのものズバリ”ひとつの環(わ)”を表現しています。全体は全体でも、独立していない”つながりのある広さ”が「一環」です。

「一翼を担う」と「一端を担う」の違い

「一翼を担う」と「一端を担う」は同じ意味合いで使われている表現ですが、この2つは言葉のもつニュアンスが大きく異なります。

まず、「一翼」はこれまでに紹介してきたとおり”広い全体”を表現する言葉です。片や「一端」とは”部分的なもの”を指します。「端っこ」や「末端」と表現されているように、その規模は小さく、局所的なものをあらわしています。

「一翼を担う」と「一端を担う」の使い分け

例文1
このプロジェクトの一翼を担う人物として大きく腕を振るいたい。
例文2
このプロジェクトの一端を担うものとして大きく腕を振るいたい。

“役割を背負う”という意味で使い比べた場合、上の2つの例文からはどう受け取れるでしょうか?例文1の「大きな場所や大きな仕事」で腕を振るうのに対し、例文2の「小規模=端っこ(隅っこ)」で腕を振るうというのはスケールが小さいですよね?

例文3
今回の会議では一端を担うものとして影ながら応援します。

こうするとよりイメージしやすくなります。

「一端を担う」とは役割や責任を背負ってはいるが、”その規模は小さいもの”として表現されています。言わば、役割的には「その他大勢」と受け取れます。

面接時の志望動機でも「一端を担う」を使用する人が多く、使ってはいけないという決まりはありません。しかしながら、慎ましさの謙遜表現も積極性が問われる自己アピールの場ではマイナス要素にもなってしまう恐れがあります。

先の項でも触れたように、面接や自己アピールが必要な場では、必ずしも謙遜が美徳としてプラスになるとは限りません。同じように、大きく出ることを「傲慢」と捉えられるケースもあります。相手を見ながら状況に応じて使い分けましょう。

※「一端を担う」をもっとよく知りたい人はこちらの記事がおすすめです!↓↓ 「一端を担う」の意味とは?使い方や志望動機の例文・類語・「一翼を担う」との違い・英語表現を解説!

「一翼を担う」の関連語

誤用が多いということは、それだけ使う人も多いのが「一翼を担う」という言葉の特徴でもあります。ここでは関連語として使われている「一翼を担う」にも目を向けてみましょう。

マギレコの「一翼を担う理由」

人気スマホアプリゲーム「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝」通称マギレコに登場する「メモリア」の名称。

メモリアとはキャラクターのステータス強化、特殊スキル、アビリティをもたせるための装備カード。そのなかのスキルタイプとして「一翼を担う理由」の名称で登場し、敵全体に状態異常効果を付与する効果をもつ。

カードの紹介文から、「一翼を担う理由」を察することができる内容が記載されています。

「一翼を担う」の英語表現・例文

「一翼を担う」はビジネスシーンでも使われる言葉であるため、英語で表現しなければならない場面が出てくることも考えられます。いざという時のために、会話やメールでの使い方を確認しておくと安心です。

「一翼を担う」の英語表現
「一翼を担う」は英語で・・・
play a part
と表現できます。

「一翼を担う」を使用した例文はこちらです。

例文
・He is an important person who plays a part in this research team.
⇒彼はこの研究チームの 一翼を担う重要人物です。
・I am expecting for the newcomers to bear responsibility some day.
⇒新人たちがいつか一翼を担う人材になることを期待しています。
・I will make an effort to become someone who plays a part in this company.
⇒いずれは会社の一翼を担う人物になれるように頑張ります。
・I will play a part in the sales promotion.
⇒私が営業推進の一翼を担うものです。
・I am expecting for you to play a part some day.
⇒君がいつか一翼を担うようになることを期待しているよ。

語彙力を高め「一翼を担う」ビジネスパーソンになろう!

積極性が試される場ではアピール力も重要ですが、正しい言葉を使ってこそ「一翼を担う」に説得力が伴います。みなさんも「一翼を担う」の言葉に負けず、スケールの大きな仕事と責任が果たせるビジネスパーソンを目指しましょう!