アーカイブとは「情報をとっておくこと」
アーカイブとは、簡単にいうと「情報を大事にとっておくこと」です。インターネット上でまた見たいと思うサイトを「お気に入り」に登録したことがある方も多いと思いますが、ざっくりいうとこれに近いイメージです!
今回はアーカイブの由来や意味、使用例について解説します。ビジネスシーンで「アーカイブ」という言葉をかっこよく使いこなしてください!
アーカイブの意味
アーカイブは、英語の「archive」という単語に由来したカタカナ語です。もともとは「大切な記録を保存、活用して、未来に伝達すること」という意味があります。
ただ、アーカイブの意味は少し広く解釈されており、実際には次の3つが主な意味になります。
・まとめられた記録・資料のこと
・記録や資料をまとめた施設のこと
いずれも記録の保管が関わっていることは共通ですが、場合によっては資料そのものや、資料を保管する施設を意味するケースもあります。
また、ビジネスシーンでは「大事な情報をメモしておく」というニュアンスで用いられることもありますよ。
「懐かしの映像がアーカイブされたファイルがある」
「その情報、役に立ちそうなのでアーカイブしておきますね」
「このアーカイブには私の秘密が詰まっているんです…」
アーカイブの身近な使用例
ビジネスで記録や資料を保管するときには「アーカイブ」という言葉を使える場面は多いです。アーカイブという言葉が特に浸透している領域もあるので、次の使用例も確認しておきましょう。
メールのアーカイブ
GmailやOutlookのメール機能で、受信メールをアーカイブに移す機能があります。Gmailの場合、メールを選択してアーカイブに移したら、ちょっと面倒ですが「すべてのメール」から「-in:inbox -in:trash -in:spam 」と入力して検索します。
すると、アーカイブしたメールだけが表示されるという仕組みになっています。一度検索すると履歴に残るので、次回からは入力が楽になりますよ!
このように、メールをアーカイブするときには「メールアーカイブ」ということがあります。操作ミスでメールが削除されてしまったと思っても、単にアーカイブに移動されただけという可能性もありますよ。
インスタのアーカイブ
インスタにもアーカイブ機能があり、プロフィール画面で時計のマークを押すと、アーカイブした投稿のリストが表示されます。
筆者の場合は、インスタで何もアーカイブしていないので初期設定の状態になっています。
インスタをよく使う方であれば、気になる投稿をアーカイブしておくと、ここにドンドン情報がたまっていくことになります。あとから情報を参照するのに便利になりますね。
アーカイブの類語・関連語
アーカイブという言葉には、混同しやすい類語や関連語がいくつかあります。似たような言葉でも意味合いが微妙に異なるので、違いを整理して使い分けてみてください。
アーカイブ化
「◯◯化」とは、「◯◯にする」という意味がある言葉です。例えば「文書」と「文書化」という言葉を考えてみると、文書化には「文書にする」という意味があるとわかりますね?
それと同じように、「アーカイブ化」とは「アーカイブにする」という意味があります。紙ベースの資料をデジタル化して保管するときには、「デジタルアーカイブ化」という表現が用いられています。
「災害に関する膨大な資料をデジタルアーカイブ化した」
アーカイブズ
アーカイブスとは、アーカイブの複数形のことです。「アーカイブス」ではなく、「アーカイブズ」と濁点で表記するので気をつけましょう。記録や資料を保存する施設や仕組みに関していうときに用いられます。
例えば、「NHKの過去の放送を保存・公開する施設は「NHKアーカイブズ」と呼ばれています。
「ここは歴史的な資料を多く保管したアーカイブズです」
バックアップ
アーカイブには記録や資料の「保存」という意味がありますが、バックアップは万一のシステム障害に備えて最新のデータを記録しておくことを指します。
つまり、アーカイブはデータの「保存」が目的であるのに対し、バックアップはデータの「復旧」を目的としている点で違いがあるのです。
「停電に備えて、データのバックアップをとっておきましょう」
データベース
データベースとは、検索などが簡単に行えるようになった情報の集まりのことです。身近なデータベースの例には「辞書」が挙げられ、これはたくさんの情報から必要な情報を検索できるようになっていますよね。
データを一定の形式で保管することによって検索が容易になるという側面があるので、単なる「データの保管」とは異なるのです。アーカイブと混同されやすいので、こちらも覚えておきましょう。
「このデータベースを使えば、顧客情報を年齢や住所から検索することができます」
大事な情報はアーカイブしよう!
アーカイブは、メールやインスタだけで使われる表現ではなく、ビジネスシーンでも使える言葉です。
「メモっておきますね」というのではなく、「アーカイブしておきますね」というだけで、グンとスマートな印象になります。大事な情報はアーカイブして、すぐに引き出せるようにしておきましょう!