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「ありますでしょうか」は二重敬語のため不自然!尋ねる際に使える正しい表現方法を解説

「ありますでしょうか」は二重敬語のため使うと不自然!

尋ねる際に使う人も多い「ありますでしょうか」は二重敬語が使われた不自然な表現です。

誤った表現であることを知らず、ついつい口から出てしまうことも多いフレーズですが、ビジネスシーンはもちろん、日常生活での使用も控えるべきです。

”ありますでしょうか”を細かく分けると「ます」と「でしょう」と言う2つの敬語(二重敬語)が使われている言葉だと理解できます。

二重敬語とは?
二重敬語とは、敬語(尊敬語、謙譲語)を重ねて使用する誤った表現のこと。例として挙げた以外にも二重敬語は多く存在します。使わないよう心がけることが大切です。

  • 例)尊敬語が重ねられた「おっしゃられる」は「おっしゃる」と「れる」という2つの尊敬語が使われた誤りの表現
  • 例)謙譲語が重ねられた「うかがわせていただきます」は「うかがう」と「いただきます」という2つの謙譲語が使われた誤りの表現

例外として「お召し上がりになります。(尊敬表現+尊敬語)」「お伺いします。(謙譲表現+謙譲語)」「ご案内申し上げます。(謙譲表現+謙譲語)」は二重敬語ですが一般的に容認されている表現となっています。

「ありますでしょうか」をなんとなく正しい使い方であると思い込んでいた人もいるかと思いますが、二重敬語の誤った表現であるため、今すぐ使用はやめるべき!代わりとなる表現はこちらです。↓↓↓

今すぐ使える!「ありますでしょうか」の代わりとなる表現
「おありですか」
「ありますか」
「あるでしょうか」
「ございますか」

「ありますでしょうか」はどんな意味で使われている?

「ありますでしょうか」は誤りであるため、本来使用を控えるべきですが、残念ながら使っている人も多い言葉です。

「ありますでしょうか」には2つの敬語が存在する”二重敬語”であるとお伝えしましたが、1つ目の敬語「ある」は動詞で「(事柄が)存在する」「(場所が)存在する」などの意味で使われる言葉。

2つ目の「でしょう」は「~だろう」の丁寧な表現として使われる言葉です。助動詞である未然形「です」に、推量の助動詞である「う」がプラスされた言葉。

誤った表現である「ありますでしょうか」は、人に何かを尋ねる際や、呼びかける意味を持つ言葉として使われています。

「ありますでしょうか」を使ったおかしい例文

「ありますでしょうか」は、多くの人が二重敬語の不自然な言葉であることを知らずに使用しています。

ここでは「ありますでしょうか」が使われやすい場面とともに、例文を挙げて、そのおかしな表現を確認していきます。

あなたが日頃からよく使っているフレーズも出てくるかもしれません。当てはまっているのであれば、二度と使わないよう注意してくださいね。

①時間や予定があるか聞く際

相手に時間があるのか、また予定などを尋ねる際に使われる”おかしな例文”をご紹介します。

おなしな例文「お時間ありますでしょうか?」

お時間ありますでしょうか?」は電話をしてセールストークを行う場合や、アポイントを取る際などに使用されるおかしな表現です。

相手の時間の都合を尋ねる際に使う人も多と思いますが、誤りなので使用しないよう注意してください。

ちなみにセールストークなどアポイントをとる際には丁寧な表現である「お時間ございますか?」など適切な表現が求められます。

②持っているのか尋ねる際

手元にその物があるのかを尋ねるときに使われる”おかしな例文”をご紹介します。

おなしな例文「資料は手元にありますでしょうか?」

プレゼンや会議などで使う資料が手元に届いているかを確認するため、「資料は手元にありますでしょうか?」と発する人をよく目にしますが、これもアウト!

どれだけ完璧に作りあげた資料でも、このフレーズ1つで評価はガタ落ち。気を付けましょう。

この場合、丁寧な表現として「資料は手元におありですか?」「資料は手元にございますか」、カジュアルな表現として「資料は手元にあるでしょうか?」などの使用が適切です。

③商品の在庫があるかを聞く際

お店や社内で在庫があるのかを尋ねる際に使われる”おかしな例文”をご紹介します。

おなしな例文「在庫はありますでしょうか?」

お店にある商品や社内の備品の有無を尋ねる際、「在庫はありますでしょうか?」と尋ねてしまうこともアウトです。

取引先に伺った際、購入してもらっている商品に関して「在庫はありますでしょうか?」と言ってしまえば、相手はドン引きです。

相手を不自然な気持ちにさせないためにも、丁寧な表現「在庫はございますか?」、カジュアルな表現「在庫はありますか?」「在庫はあるでしょうか?」を使用してください。

④どんな経験があるのかを聞く際

初対面の人と話したり、面接を行うときなど、これまでの経験を尋ねるときに使われる”おかしな例文”をご紹介します。

おなしな例文「どんな経験がありますでしょうか?」

社会人になると人との出会いが増えるため、これまでの経験を上司や先輩に尋ねることも多いかと思います。そんなとき「これまでにどんな経験がありますでしょうか?」と尋ねれば相手は厳しい表情をするでしょう。

上司や先輩に尋ねる際は、丁寧な表現である「これまでにどんな経験がございますか?」「これまでにどんな経験がおありですか?」の使用が最適。身近な間柄であればカジュアルな表現である「これまでにどんな経験がありますか?」などの使用も良いでしょう。

仮にあなたが面接などを担当する場合、来た人に対して、「あなたはこれまでにどんな経験がありますでしょうか?」と聞いてしまうのもアウトです。「ありますでしょうか」が不自然な日本語だと知っていれば面接官であるあなたはバカにされてしまう事態になることも・・・。

こちらも「これまでにどんな経験がございますか?」や「これまでにどんな経験がおありですか?」などの丁寧な表現が求められます。

⑤ほかに言いたいことがあるのかを尋ねる際

会議や大きな会場でほかに何か言いたいことがあるのかを尋ねる際に使われる”おかしな例文”をご紹介します。

おなしな例文「何か聞きたいことはありますでしょうか?」

登壇者や進行役が質疑応答の際、「ほかに何か聞きたいことはありますでしょうか?」と受講者に促すのもNG。これを使うと、それまで良かった場の空気もぶち壊しになってしまいます。

質疑応答の際は「ほかに何か聞きたいことはおありですか?」「ほかに何か聞きたいことはございますか?」など丁寧な表現を使うと良いでしょう。

「ありますでしょうか」と同じ意味を持つ正しい言い方

「ありますでしょうか」はそもそも不自然で誤ったフレーズであるため、使用しないことが大切です。

これまで「ありますでしょうか」を知らず知らずのうちに使ってきた人は、早急に言い回しを変える必要があります!

「ありますでしょうか」と同じ意味を持つ正しい言い方・表現方法を身につけましょう

「おありですか」

まず1つ目は「おありですか」です。

「おありですか」は「ある」の尊敬語として使われる言葉で、正しい日本語表現です。

相手に敬意を表しつつ、時間があるのか尋ねたり、質疑応答の際に使用できます。

「ありますか」

ありますか」も「ありますでしょうか」の代わりに使用できます。

「ありますか」は「ある」の丁寧語で、正しい日本語表現となっています。

日常的に使えるカジュアルさがあるため、使用頻度が比較的多いフレーズと言えるでしょう。

「あるでしょうか」

あるでしょうか」は、「ある」に丁寧語「です」がプラスされ、さらに疑問を表す「か」が加えられた言葉。

先ほどご紹介した「ありますか」と同じ丁寧語にあたり、こちらも正しい日本語表現として知られています。

「ありますか」と同様にカジュアルな言い回しとして使われます。ビジネスシーンで使用すると失礼な印象を与えてしまうこともあるため、使用する際は相手や状況によって使えるか判断する必要があります。

「ございますか」

ございますか」は丁寧な表現として使われる言葉です。

「ありますでしょうか」の代わりに使える丁寧語「ありますか」をさらに丁寧にしたものが「ございますか」です。

デパートやホテルなどで接客する人にとって必須の正しい日本語表現です。

【疑問】「おありでしょうか」も「ありますでしょうか」と同じ二重敬語?

「ありますでしょうか」に似た言葉として「おありでしょうか」も良く使われるフレーズの一つです。

「おありでしょうか」は相手に対して”ある”のか尋ねる言葉ですが、こちらも二重敬語であれば使用は控えたいところ。

”おありでしょうか”は「ある」の尊敬語「おありになる」と丁寧語の「でしょう」からなる言葉であるため、二重敬語ではなく、使うことが可能です。

しかし、尊敬語+丁寧語という組み合わせであるため、使用すると丁寧すぎる言い回しが不自然に感じられることも・・・。

かなり丁寧な言葉であるため、ビジネスシーンでの使用は可能ですが、お堅い感じに聞こえてしまうことが却って嫌味ととられる心配もあります。使う際は注意が必要でしょう。

「ありますでしょうか」のような意味を持つ英語表現は?

「ありますでしょうか」は日本語として誤った言葉ですが、それに近いことを英語で表現しなければならないこともあるでしょう。

英語で「ありますか?」と尋ねる際には下記の表現が使用できます。

MEMO
・Do you have ~ ?
・Is there ~ ?

いざと言う時のために、英語での表現もぜひ覚えておきましょう。

不自然な表現「ありますでしょうか」を今日から捨てよう!

「ありますでしょうか」は敬語が2つ使われた二重敬語です。

これまで「ありますでしょうか」を正しい言葉であると思い込んできた人は不自然な表現であることが認識できたのではないでしょうか?

「ありますでしょうか」は日常会話でも、ビジネスシーンにおいても使用すると恥ずかしい思いをする表現です。

今日から「ありますでしょうか」を捨て、正しい日本語を使いましょう!

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