アセンブリとは「組み立て」のこと
先輩
新人
先輩
アセンブリは基本的には部品などの『組み立て』のことをさしていますが、使われるのは組み立て作業が必要な製造業だけでなく、ITの世界にもアセンブリが存在します。
そこでこちらの記事では、アセンブリの言葉の意味や類語のほか、分野ごとの意味などをわかりやすく解説していきます。
アセンブリの意味をチェック
アセンブリは『アセンブリー』と伸ばして使うことがあります。また、おおまかな意味合いは同じであっても、業界によってアセンブリがさす事柄が異なります。そこでまずは言葉そのものの意味についてまとめてみました。
アセンブリの英語は「assembly」
アセンブリは英語では『assembly』と表記し、以下のような意味があります。
■会合
■集会
■(学校などの)朝礼
■集合(すること)
■(部品)の組み立て
■組み立てた部品 など
そして、英文の参考例は以下のとおりです。
■an assenmbly line((工場の)の組み立てライン)
■summon an assembly(会議を召集する)
■the cily assembly(市議会)
■wall assembly(壁材)
■assembly aperation(組立作業) など
[業種別]アセンブリの使い方
どの業界での『アセンブリ』も、元の英語の意味を応用して使われています。ここでは、主に使用されている『製造業分野』と『IT分野』のそれぞれについて解説しておきますね。
製造業
製造業で『アセンブリ』は『部品の組み立て』のことを意味します。
車の各パーツを組み立てるのもアセンブリ、基盤に数々のICチップを配置していくのもアセンブリ。どんな製品かで区別されることはありません。流れ作業で組み立てを行うライン作業も組み立て工程になるので、企業によってはこの工程をアセンブリと呼ぶこともあります。
完成品を販売する際、さまざまな工程で作業する国が違う場合には『アセンブリ:シンガポール/検査:日本』と表示されることもあります。
IT
Microsoft.NETでコードを管理する基本のプログラム単位で、コンパイル*されたもののみの実行コードのことをアセンブリといいます。『C#』『VB.NET』など、.NET言語では最小単位になります。
そのほか、IT業界では『アセンブリ』を単体で使うよりも、『アセンブリ言語』という言葉で使われることが一般的です。
アセンブリ言語とは、プログラミング言語の一つで、コンピューターが直接解釈することができ、それを実行できる言語のことをいいます。また、これに関連した言葉もいくつかありますが、それれらはもう少しあとの項目で詳しく解説したいと思います。
(コンパイル*:プログラミング言語で書かれたソフトウェアの設計図を、コンピューターが実行できる形式に変換する作業のこと。)
アセンブリを使った会話例
アセンブリの言葉の意味はおわかりいただけましたか?それでは、会話の中ではどのように使うのか、例文を使って見てみましょう。
(クリーンルーム*:温度・湿度管理が徹底され、外からの粉塵・ゴミが進入しないよう室圧が制御された部屋。
物づくりの要!アセンブリ産業の仕事
私たちが日常当たり前のように目にしている、テレビ、冷蔵庫、電子レンジ、エアコン、洗濯機も、最初からあれらの姿になっているわけではなく、数々の部品をさまざまな形で組み立てて作られています。
このように、部品や材料を使用して完成品を作る生産業を『アセンブリ産業(組立産業)』といいます。
組み立てが必要な製品はこの項目の最初でお伝えしたものだけではありません。今手にしている製品が分解できるものであれば、それは組み立てて作られた製品ということになります。カメラやラジオについては102、テレビは103、車にいたっては104もの部品から組み立てられており、アセンブリ産業はまさに物づくりの要といえます。
液晶テレビのアセンブリ作業
すべての工程を書きだすことはできませんが、以下のアセンブリ工程を経て液晶テレビが完成します。
■テレビの頭脳部分である基盤を作るため、基盤の土台にICチップや端子などを配置し、ハンダで固定する。
■基盤のチェックをする。
■液晶パネルに基盤などの必要部品を取り付ける。
■液晶パネルと背面パネルを合体させる。
■その他、必要部品を取り付ける。
アセンブリの類語
ここまでの項目で『アセンブリ言語』の解説をさせていただきました。そして、それに関連する用語として、コンピュータが理解できる機械語に変換する作業の『アセンブル』、実際に変換を行うソフトの『アセンブラ』があります。
アッセンブリとアセンブリの違いはある?
生産業では組み立てのことをアセンブリといいますが、企業によっては『アッセンブリ』という場合もあります。
しかし、流通業では複数の商品を一つに箱に詰め合わせにする作業のことを『アッセンブリ』といいます。どの分野のことを話しているかによって意味合いが違うので、会話をするうえでは注意が必要です。
アセンブリは部品そのものをさす場合もある!
製品を作る際、小さな部品を組み合わせてひとつの大きなかたまりの部品を作り、その大きなかたまりの部品をさらに組み合わせるといった作業が入る場合もあります。
このときの、ひとつの大きなかたまりの部品のことを『アセンブリ/アッセンブリ』と呼ぶケースもあります。
[番外編]藤田医科大学のアセンブリ教育って?
アセンブリ教育とは、患者さんの健康を中心に考え、専門職同士の連携が行える能力を身につけることを目的とされています。
特に、総合病院になると細かく診療科がわかれており、疾患により患者さんは治療が必要とする科をまわります。その場合、他科で注意してほしいこと、しっかり観察してほしいことについては申し送りが必要で、医療に携わる人同士のコミュニケーションも重要となります。
また、老人ホームなどの病院の外に施設に定期的に診察に行く場合は、施設の医療担当の人とのコミュニケーションも必要です。
こちらの大学では、卒業してから現場にでた際、チーム医療に携わることになった場合でもすぐに対応できるよう、このような専門プログラムが用意されています。
参考 藤田医科大学アセンブリ教育センター
仕事で使うことがあるかも!アセンブリを知っておこう!
製造業に携わるのなら、必ずといっていいほど遭遇する『アセンブリ』。しかし、ITや流通業、そして今では医療の世界でも『アセンブリ』という言葉が使われています。
どんな場面で出会うかはわかりませんので、分野によるニュアンスの違いもこの機会にしっかりと覚えておいてくださいね。