ブラックスワンとは?経済・金融用語としての意味がある?ブラックスワン理論をわかりやすく解説

ブラックスワンは経済・金融でも使われる!

先輩

専務が有名な覆面バンドのギタリストだったんだって!会社辞めてミュージシャン1本で勝負するって宣言して、社長ともめてるらしいよ。
専務って、社長の息子で次期社長ですよね?ほんとにあの有名バンドのメンバーなんですか!?

新人

先輩

家族にも隠してずっと活動してたらしいわ!急に後継者を失うことになるなんて、社長にはとんだブラックスワンだわね。
ビジネスでの「ブラックスワン」は映画のタイトルではなく、経済・金融でも使われる用語です。

「ブラックスワン」と聞いてサイコスリラー映画を思い浮かべる方は多いかもしれませんが、この記事ではビジネスの「ブラックスワン」について詳しくみてみましょう。

上司

映画の「ブラックスワン」は主役のニナを演じたナタリー・ポートマンがアカデミー賞の主演女優賞を受賞。日本では年齢制限がかけられR15+指定になっていた作品だよ。

ブラックスワンの意味をチェック

ビジネスで使われるときの「ブラックスワン」は、「ありえねぇ~!!」と叫びたくなるような出来事を意味します。

ブラックスワンとは?

「ブラックスワン」は誰も予測できず、起きたときにマーケットに与える衝撃が非常に大きい出来事のこと。

ナシーム・ニコラス・タレブが著書の「ブラックスワン(The Black Swan)」のなかで、確率論が通じず、従来の知識・経験からもまったく予想できないほどに極端、かつ、よい悪いに関わらず社会にとんでもなく大きな影響を与える事柄を「Black Swan(黒鳥)」と呼んだことで広まりました。

※ナシーム・ニコラス・タレブ:元ヘッジファンド運用者で、研究者

ブラックスワン理論の由来

「ブラックスワン理論」はオーストラリアで、1697年にコクチョウ(ブラック・スワン)がみつかったことが由来といわれています。それ以前の常識ではスワンはすべて白いと信じられていました。コクチョウの発見は一般の人々だけでなく、鳥類学者の常識もひっくり返す出来事だったそうです。

上司

コクチョウ発見前の世界では、「ありえないこと」をいうときに「ブラックスワンを探すようなものだ」という英語のことわざが使われていたそうだよ。

ブラックスワンの使い方・例文

「ブラックスワン」の意味がわかったところで、次は使い方を例文でみてみましょう。状況をイメージしながら読んでみてください。

例文
A:「2018年の日本はブラックスワンが立て続けに起こった1年だったね。」
B:「ほんとそうだね。記録的豪雨に台風、猛暑、地震。想定外って言葉を何度もテレビで聞いてた気がするよ。」

ブラックスワン理論の特徴と使用シーンを解説

ブラックスワン理論についてもう少し詳しくみてみましょう。「ブラックスワン」が使われる事柄に共通する項目を知ると、言葉を使いやすくなりますよ。

ブラックスワンの本からわかる共通事項

ナシーム・ニコラス・タレブは著書「ブラックスワン(The Black Swan)」のなかで、「ブラックスワン」の特徴として次のような事柄を上げています。

①予測不可能であること
②強烈な影響を人々に与えること
③いったん起きてしまうとそれらしい理由付けがされて、偶然とは思えなくなり、最初から予見していたように思えてくること

先輩

予測できなかったことでも、後付けでそれっぽい理由が付くと「予想できたはず」って方向に考えが向くから不思議よね。

ブラックスワン理論が使われるシーン

ブラックスワン理論が使われる代表的なシーンには金融危機や自然災害があります。ナシーム・ニコラス・タレブはよい・悪いを関係なく使える言葉として「ブラックスワン」を生み出したわけですが、なかなかよいことで使う機会はなさそうで、残念ですね。

先輩

ベルリンの壁崩壊なんかは当時の人々にとって「ブラックスワン」だったかもしれないわね。

金融危機

「ブラックスワン」とみなすに値する金融危機は過去に何度も起こっています。代表的なものを挙げてみます。

・1929年に「世界恐慌」のきっかけとなったニューヨーク株式市場の大暴落(通称「暗黒の木曜日」)
・1987年に起きた世界的な株価大暴落(通称「ブラックマンデー」)
・1990年代に日本で起こったバブル崩壊
・2008年のリーマン・ショック
・2010年に発覚したギリシャ経済危機

先輩

次にやってくる「ブラックスワン」は何かしら?

自然災害

自然災害でも「ブラックスワン」はよく使われます。ここ数年は「ブラックスワン」級の自然災害が頻発しています。今年も災害の当たり年といわれるような1年でしたね。

先輩

人類とロボットが戦うターミネーターみたいなSF的設定も、ある種の「ブラックスワン」といえるわね。

経済・金融のブラックスワン対策としてできることは?

「ブラックスワン」が起これば経済・金融に大きな影響を受けてしまいます。いつ「ブラックスワン」に襲われるか予測するのは不可能に近いですが、「ブラックスワン」に備えて対策を取ることはできます。「ブラックスワン」対策についてみてみましょう。

バーベル戦略

「バーベル戦略」は「ハイリスク・ハイリターン資産」+「ローリスク・ローリターン資産」のように、対照的なものを組み合わせる投資戦略です。

ナシーム・ニコラス・タレブは著書の中で、「バーベル戦略」のやり方を金融商品のうち85〜90%は低リスクの資産。10〜15%は高リスクの投機的資産。この組み合わせで投資する方法として説明しています。

債券投資では残存期間が短期間の債券と長期間の債券の組み合わせにし、中期債券は避ける方法。株式投資では大型株+小型株、バリュー株+グロース株のように両極端なものを組み合わせる方法もあります。

ダンベル戦略

「ダンベル戦略」は「バーベル戦略」の別名です。

[番外編]あなたのキャリアにブラックスワンは訪れる?

人生にも「ブラックスワン」が襲ってくることがあります。頑張って勉強していい大学に入って、大企業に就職できたとしても、定年までその会社に勤めていられるとは限りませんよね。

自然災害や思わぬスキャンダルで会社が大打撃を受けたら、会社が倒産するかもしれないし、大規模なリストラがおこなわれるかもしれません。

キャリアに応用できるバーベル戦略

キャリアに起こる「ブラックスワン」に備えるためにも、バーベル戦略が使えます。

仕事に費やす時間のうち、85%は低リスクで安パイな企業の社員として忠実に過ごし、残りの15%は物凄く積極的でハイリスクハイリターンなサイドビジネスに挑戦するのがよいといわれています。

先輩

もしサイドビジネスによい意味での「ブラックスワン」が訪れたら、人生一発逆転の大ホームラン!「ブラックスワン」を逆に利用する強気の策よ。

金融・自然災害・キャリア…ブラックスワンに備えておこう!

予測が効かず、いざ起こると大きな影響を巻き起こすのが「ブラックスワン」。

人生に「ブラックスワン」が起こらない保証はありませんよね。金融・自然災害・キャリアなどなど、なにが起こっても慌てなくて済むように、できる限りの備えはしておきましょう!