○○以降はその日を含む!
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「月曜以降」、「15時以降」など「日時+以降」という表現は日常会話でもビジネスシーンでもよく使われます。「月曜以降に来てください」と言われて火曜日に行く予定の際は問題ありませんが、月曜に行きたい場合、ちょっと悩んでしまいますよね。
○○以降という場合、○○も含んでいます。対義語である「以前(その時よりも前)」も同様に記された日時を含む表現。今回は“以降”について詳しく解説していきます。
以降の意味
“以降”や「以前」、「以内」、後述する「以来」や「以後」はどれも直前に記された日時を含む表現です。これらには共通して「以」が使われていますよね。この「以」という漢字は「起点(出発点)」という意味を持ちます。「月曜以降」であれば月曜日を起点とするため、月曜日も含まれるということなんですね。
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以降の言い換え表現
「以降」を言い換えて、表現できる言葉は複数あります。例文とあわせて見ていきましょう。
以降と以来の違い
「以来」という言葉もよく使いますよね。意味はなんとなくわかるかもしれませんが、一応確認しておきます。「以来」は「過去のある時点を起点にした現在まで」のこと。
“以降”が過去・現在・未来、いつを起点にしてもいいのに対して、「以来」は過去しか起点にはできません。つまり、「入社(過去)以来」、「入社以降」という言い方はできても、「明日以来」や「来月以来」という言い方はできないということ。
以降と以後の違い
「以後」という表現もありますよね。「以来」と違って、“以降”と「以後」の違いをはっきりと説明できる人はあまりいないのではないでしょうか。それもそのはず、両者に明確な違いはないとされています。細かなニュアンスの違いはあるかもしれませんが、日常で使う上ではあまり気にしなくてもいいでしょう。
しいていえば「以後」は単独でも使用することが多いという違いがあるでしょうか。「以後、気を付けます」とはいっても、「以降、気を付けます」とはあまりいわないですよね。
未満とは?
ついでに「未満」という言葉についても知っておきましょう。日時の表現ではあまり使いませんが、「18歳未満」、「300円未満」などといいます。「未満」は記された数字は含みません。18歳未満であれば「17歳まで」、300円未満であれば「299円まで」。直前の数字を含む「18歳以内」、「300円以内」と使い分けてくださいね。
英語で以降は?
日本語での“以降”について詳しくわかったところで、英語表現についても学んでおきましょう。
すぐ思いつくのはafterではないでしょうか。「after 3pm」であれば「3時以降」、「after Monday」であれば「月曜以降」となりますね。またfromも時間表現に使えます。「from 3pm to 5pm」であれば「午後3時から5時まで」というように期間を表すこともできます。
sinceという表現もありますが、これは基本的に過去にしか起点を置けません。英語版「以来」といえますね。現在完了形や過去完了形の文で使用します。「They have known each other since childhood」は「彼らは子どもの頃からお互いを知っている」という意味に。
「○○以降ならいつでも」と言いたい場合には、「any time after ○○」や「more time after ○○」という表現を使いましょう。
以降は確認しながら使っていこう
ここまで読んできた人であれば“以降”の使い方を間違えることはないでしょう。しかしながら、周囲には間違って使っている人もいるかもしれません。友だち同士の気楽な約束であれば、さほど問題ではありませんが、業務上の話になると別です。
会話の中では、文書や数学の問題のようにきっちりと使い分けられているとは限りません。少しでも不安に思ったり疑問を感じたりしたら、確認するようにしましょう。