キャピタルゲインとは保有資産で得られる儲けのこと
新人
先輩
新人
キャピタルゲインとは、保有している資産が値上がりしたときに得ることができる『儲け』のこと。
「資産なんて無いし」とスルーしがちな言葉ですが、不動産・土地の価値にも関係しているので、将来なんらかの形で関わることがあるかもしれません。
こちらの記事ではこのキャピタルゲインの言葉の意味や特徴、言葉の使い方などをわかりやすく解説していきます。
キャピタルゲインの意味は?
キャピタルゲインの概要の説明をする前に、まずはどのようなものをキャピタルゲインというのか、言葉の意味や会話でどのように使うのか解説させていただきます。
キャピタルゲインは投資用語
株式、債券、不動産など、保有している資産の値上がりによって得られる差益のことを『キャピタルゲイン』といいます。
この言葉は投資用語ですので、金融業界に勤めていたり、自分で投資をしていたりしていない場合はあまり使うことはないでしょう。
しかし、ニュースではよく見聞きする言葉ですので、おおまかにでも覚えていて損はありません。
キャピタルゲインの英語
キャピタルゲインは、英語で『capital gain』と表記し、辞書的には以下のような意味があります。
■資産売却益
■株式譲渡益
■資本利益
英語も日本語も同じ意味で使われていることがわかりますね?
対義語はキャピタルロス
英語では『capital loss』と表記し、保有している資産が入手したときよりも値下がりし、売却すれば損失がでることをいいます。
キャピタルゲインの使い方・例文
こちらの項目では、会話の中での『キャピタルゲイン』の使い方をいくつかご紹介しておきます。
キャピタルゲインとインカムゲインの違い
インカムゲインとは、簡単にいうと資産を保有しているだけで得られる利益のことで、以下のものが例としてあげられます。
■株式の分配金
■投資信託の分配金
■アパート経営による家賃収入
■保有の土地を駐車場にしたことで得られる駐車場契約料 など
キャピタルゲインほど大きな収益はほとんど期待できませんが、元本が減りにくく、比較的安全性が高いというメリットがあります。
キャピタルゲインは売却して初めて得られる利益ですので、損をしないのはインカムゲインのような気がしますよね?
しかし、土地の評価額は一定ではありませんし、株式も会社が倒産してしまえば価値がなくなるので、100%元本保証ではないということは頭にいれておきましょう。
キャピタルゲインの特徴
キャピタルゲインのおもな特徴といえば、大きな利益が得られる可能性があることでしょう。
土地の売却益もキャピタルゲインではありますが、土地を保有するのはなかなか困難。しかし、株式であればきちんと貯金をしている人なら手が届く価格です。
購入価格は100万円だったのが、売却時には150万円になっているというのはよくある話。この場合であれば50万円の利益がでたということになります。ただし、利益率が高い分、損失も大きくなる場合がありますので注意が必要です。
インカムゲインの特徴
インカムゲインの場合は、資産を保有しているだけで利益が得られるという点が特徴。
株式の配当金は、その会社の経営状態によって金額に変動がありますが、定期的なお金が支払われます。アパート経営などで不動産を所有している場合は、定期的な家賃収入を得ることができます。
キャピタルゲインみたいに一攫千金で大きな利益を得られることはまずありませんが、比較的安定した収入を得られるのがインカムゲインの特徴です。
キャピタルゲイン課税って?非課税の場合もある?
株式・債権などの有価証券を売却して得られたキャピタルゲインに対して課される税金のことをキャピタルゲイン課税といいます。原則として、所得税と住民税が課されることになっています。
ただし、20歳以上は年間120万円以下、未成年は年間80万円までの投資という条件となっています。
他にも細かい条件がありますので、興味のある人は証券会社のホームページを確認してみてください。
また、日本と海外でのキャピタルゲインには違いがあるようですので、それについても少し触れておきますね。
日本のキャピタルゲイン
日本のキャピタルゲイン課税は、仕事をしている人であれば年間20万円以上、無職の人の場合は年間38万円以上の売却益がでた場合に課せられることになっています。税率は、利益の大きさにかかわらず、一律で20.315%となっています。
課税対象となる利益があった場合には確定申告が必要です。ただし、源泉徴収口座を登録すれば基本的には確定申告が不要ですが、この場合は扶養家族になっている人は扶養対象から外れることになります。
そのため、実際に株式投資をしてみようと思ったときに、誰かの扶養家族になっている場合は口座登録の際に注意が必要です。
海外のキャピタルゲイン
香港やシンガポールは、日本と同じアジア圏の国ですが、キャピタルゲイン課税はありません。そのため、お金持ちの日本人が移住して投資を行っているケースも見受けられます。
また一方では、投資の実績にかかわらず全員に確定申告が義務付けられている国もあります。ここではアメリカを例にしてみますね。
たくさんの州から成り立っているアメリカでは、連邦税のほか、州税というものが課せられ、その州によって税率が変わります。
その他、アメリカでは株式を取得してから1年未満(短期)か1年以上(長期)かでも税率が変わるというところが日本の税制と大きく違うところです。
キャピタルゲインの仕組み・税制を理解しておこう
今はインターネットで簡単に投資ができる世の中になっており、莫大な資金がなくても挑戦することができます。
しかし、仕組みや税制がわかっていなければ、「手取り金額が思ったより少なかった」「損失をだしてしまった」ということになりかねません。
これから投資をしてみようと思っている人は、キャピタルゲインについてしっかりと理解をしてから始めてくださいね。