スタートアップの定義は「短期間で急成長する起業や事業」ベンチャー企業との違い、事例も紹介

スタートアップは、急成長なスピードで新しいビジネスモデルを展開する企業のことを指します。特徴やメリット・デメリット、意味合いが似たベンチャー企業との違い、成功した企業の事例も解説します。

スタートアップの定義は「短期間で急成長する企業や事業」

スタートアップは、急激に大きな成長をする組織のことを指します。新たなビジネスモデルや市場を生み出し、短期間でイノベーションを起こします。
スタートアップの明確な定義はありませんが、創業2〜3年の企業のことを呼ぶことが多いです。

もともとはアメリカで生まれた呼称で、「新規事業の立ち上げ」の意味合いを持ちます。その成功の代表例として、GoogleやMeta社（旧Facebook社）、Amazonなどが有名です。

参考：地方創生に向けたスタートアップエコシステム整備促進に関する調査事業報告書　経済産業省中国経済産業局

スタートアップの特徴

スタートアップの特徴は大きく3つ、ポイントがあります。それぞれ詳しく解説します。

短期間で急成長

スタートアップは、短期的に急成長することがポイントです。ベンチャーは既存のビジネスモデルを利用しますが、スタートアップは新たなビジネスモデルやサービスを提供します。
市場にライバル企業はいないので、世の中に革命を起こすこともでき、急激な成長が期待できるでしょう。

成功すれば、市場を独占できる可能性も。しかし、サービスが展開できるまで収益の見込みの予想はできません。マーケットの拡大が軌道にのれば、成功させられます。

イノベーション

スタートアップを成功させるには、イノベーションはかかせません。
イノベーションとは、新しい技術やサービスを取り入れ新たな価値を生み出すことです。
既存のプロダクトにない技術、価値を積極的に開拓できると、社会に変革をもたらすことが可能です。企業は大きな成長をして、新しいサービスを作り出せます。

新規ビジネスは最初は需要がないかもしれませんが、社会が変わるような大きなイノベーションを起こすこともできます。

出口戦略

スタートアップは、出口戦略を考えたうえで事業戦略を計画します。出口戦略とは、軍事的、経済的な損害が続く状況から、損失を最小限に抑えて撤退すること。
出口戦略には、「M&A（企業の合併・買収）」「IPO（株式上場）」の2つの方法があります。
スタートアップに投資する投資家は、短期間で利益が出せると見込んでいます。起業家は早期に出口戦略を意識して、早期に利益回収の達成を目指しているのです。

スタートアップとベンチャー企業の違い

スタートアップとベンチャー企業は似ている組織ですが、以下の2つの特徴に違いがあります。

スタートアップ企業は、短期間で急成長を目指して事業計画を進めています。一方、ベンチャー企業は中長期の戦略が立てています。
また、ベンチャーでは市場ですでに市場で受け入れられているビジネスをベースに展開。変革を求めるスタートアップと違い、安定した収益を目標としているでしょう。

スタートアップ企業の事例

スタートアップ企業で成功した事例を3つ紹介します。今では有名企業となり、利用している人もいるでしょう。

スマートニュース

スマートニュース株式会社は、2012年12月からニュースアプリ「SmartNews」を提供。「世界中の良質な情報を必要な人に送り届ける」をミッションに掲げています。世界中の情報を多くの人に届けています。経済産業省の日本スタートアップ大賞2022で、経済産業大臣賞（グローバル賞）を受賞しました。

メルカリ

株式会社メルカリは、スマートフォンで簡単に商品の売買ができるサービスを提供しています。スマホユーザーが増えるとともにメルカリ利用も増えて、月間利用者数は2000万以上とも言われています。スマホで売買が完結する仕組みを創出したのは、メルカリが初めてです。
スタートアップ企業としてイノベーションを起こし、大きな規模で事業を成功させました。

Uber

Uberは、2009年3月にアメリカでサービスを提供し始めた配車サービスです。専用アプリからハイヤーを予約し利用できます。国内では2013年から利用開始されました。海外では自家用車に客を乗せ一般ドライバーが運転していますが、国内では、タクシー配車アプリとして利用されています。スマートフォンで簡単に車を呼べて、料金もリーズナブルです。配車から支払までスマートフォンのみでできるので、急いでいるときは便利な移動手段です。

スタートアップで働くメリット・デメリット

スタートアップで働くメリット、デメリットを詳しく見ていきましょう。

メリット

スタートアップは、「スピード感」「やりがい」「幅広い仕事に携われる」などメリットがあります。成長スピードが早いので、従業員の一人ひとりが経営に関われるでしょう。従業員の数が少ないので、仕事の幅が広く多方面の業務に携われます。年齢、経歴に関係なく、結果が成果として評価されることが多いので、やりがいが感じられます。

デメリット

スタートアップは少数で仕事を回しているので、「ハードワーク」「福利厚生が整っていない」「仕事の責任が大きい」などデメリットがあります。
やりがいはありますが急成長する分、任される仕事が多く、残業が増えハードワークな働き方になってしまうことも。また従業員が少ないので、任される仕事の責任が大きくなり、プレッシャーに感じる人もいるでしょう。新たなビジネスモデルはすぐには利益が出ないため、福利厚生にかかる資金が不十分となる場合があります。

スタートアップ企業に向いている人

スタートアップ企業で働くと様々な業務経験ができます。新しいことに挑戦したり、変化を楽しみながら仕事ができる人は最適な環境です。業務範囲が広いので、自身も飛躍的に成長できます。今後、起業や独立を考えている人には、スタートアップでの経験が役立つでしょう。