横暴とはどんな言葉?
新人
上司
新人
確かに横暴は悪いことですが、あまりにざっくりしすぎていて説明になっていませんね。
横暴は日常会話でもビジネスでも使う一般的な言葉です。正しく覚えて会話の中で使えるようになっておきましょう。
横暴の意味は「力でわがままを押し通すこと」
横暴は「おうぼう」と読みます。横暴の意味は、ドラえもんに登場するガキ大将・ジャイアンをイメージするとわかりやすいです。
ジャイアンは、暴力で自分のやりたいようにものごとを動かし、周囲の子どもたちを従わせていますよね。
ビジネスでは、暴力が振りかざされるケースはあまりありませんが、かわりに財力、立場、権力などがものをいいます。
他人に何かを強制し、「従わなかったらどうなるかわかっているな」と自身が持つ力で脅すのが横暴です。
横暴の語源・由来
横暴の「横」は「よこ」という意味で使うのが一般的な漢字。しかし、そのほかに「よこしま」「不正」「道理に合わないこと」という意味ももっています。
昔から日本人には、上下関係を示す縦を「正」とみる考え方がありました。横は、その縦線から外れる向きの移動になるため「不正」であるとされ、このような悪い意味の漢字になっています。
そして、「暴」はその文字の通りで「暴れる」という意味。
「横」+「暴」で「暴れて道理に合わないことをする」というニュアンスになります。
横暴の使い方・例文
横暴は、立場が上の者が下の者に対して行わないと基本的には成立しません。
仮に下の人間が上の相手に横暴なことをしようとしても、力関係で簡単に叩き潰され、排除されるからです。
虎の威を借る狐のように、弱者が強い親分の権力を借りて威張り散らす状況でもない限り、横暴は上から下への無法な振る舞いを指します。
新人
横暴な態度とは人を見下して相手の話をさえぎったり、他人の意志を無視して自分のやりたい放題にしたりする態度をいいます。
先輩
上司
先輩
横暴と横柄の違い
横暴と横柄(おうへい)は、同じような文脈で使われる言葉ですが、ニュアンスが少し異なります。
横柄は、他人に対して偉そうな態度をとること。「横柄な上司に嫌気がさした」のように使用します。周囲を見下すところは横暴と同じです。
しかし、横暴と違って横柄はただ威張っているだけ。暴力で相手を従わせようというニュアンスはありません。
横暴の類語・類義語
横暴の類語・類義語は「専横」と四字熟語の「独断専行」です。
独断専行(どくだんせんこう):自分ひとりの判断で勝手に行動すること
また、カタカナ語のワンマンも横暴の類語・類義語になります。
ワンマンについて、くわしくは下記の記事で確認してください。
ワンマンの意味とは?ビジネス用語としての使い方・例文から身近な例までわかりやすく解説
横暴の対義語
横暴の対義語は「謙虚」「謙遜」「低姿勢」になります。
謙遜(けんそん):へりくだって控えめな態度をとること
低姿勢(ていしせい):相手に対して謙虚な態度をとること
このうち、謙虚については下記の記事で紹介しています。
謙虚の意味って?使い方や漢字の意味、英語表現、類語、反対語など簡単にわかりやすく解説!
「横暴な」の英語表現
横暴を意味する英単語は、名詞の「high-handedness」です。
「横暴な」を英語で表現したいときには、形容詞の「high-handed」を使います。
たとえば、横暴な態度は「attitude(態度)」を付け加えて「high-handed attitude」。横暴なやり方は「way of doing things(ものごとのやり方)」を用いて「high-handed way of doing things」となります。
横暴な人と思われないように気をつけよう
横暴な人は、周囲に嫌がられ職場の空気を悪くします。力で他人を支配しているので、恨みを買うケースも多いです。
度がすぎるとパワーハラスメントで訴えられてしまう場合も。そうなったら、職場で立場を失い孤立へ一直線です。
悲惨な未来にならないためにも、横暴な振る舞いをしないよう気をつけましょう。