臨場感とは『実際その場にいるような感じ』
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昨今、技術の進化により、映画館やテーマパークでは臨場感あふれる映像や音響を楽しめるようになっています。よく使われる『臨場感』とは具体的にどのようなことを表す言葉なのでしょうか。この記事では臨場感の意味を詳しく解説します。
臨場感の意味をチェック
臨場感は、『まるで現場にのぞんでいるような感じ』を意味し、「臨場感あふれる」や「臨場感のある〜」という形で使われる言葉です。「迫力」という言葉も、見たり感じたりした感覚を表す言葉であり、場合によっては臨場感の代わりに用いることができます。ここでは、この迫力についても説明しましょう。
臨場感を別の言葉で言い換えると?
「迫力」という言葉は普段よく使われ、臨場感より馴染みがあるのではないでしょうか。迫力とは「人の心に迫る力、圧迫する力」という意味の言葉で、壮大な自然の風景や建築物など、大きな対象物に対して使うことが多いです。
次のように、臨場感は迫力と言い換えることができます。「ホームシアターを用いると映画館で味わうような臨場感を楽しめる」という文章は、「映画好きな人なら、ホームシアターを用いると映画館で味わうような迫力を楽しめる」と言い換えられます。
この2つの文章を見比べると、臨場感は五感で感じたすべての感覚をトータルで言い表していますが、迫力はどちらかというと視覚からの情報に対して使われる場合が多いようです。
臨場感の「臨場」とは?
臨場感の「臨場」には、「その場所にのぞむこと」と「会場や式場に行くこと」の2つの意味があります。後者の「会場や式場に行く」は、「式典に臨場する」と言い換えることができます。形式張った言い方なので、普段はあまり使わないようです。
臨場感の英語は『presence』
臨場感は英語で『presence』と表記し、日本語と同じような意味で使われています。
たとえば、次のように使われます。
I bought a headphone which gave presence.
私は、臨場感を感じられるヘッドフォンを買った。
臨場感と躍動感の違い
臨場感と似た言葉に躍動感があります。躍動感はいきいきと活動するさまを表しています。たとえば「躍動感あふれる写真だ」のように、そこにある対象がいきいきと動いているかのような様子を表わしています。
臨場感は自分の感覚をいい表わしていますが、躍動感は自分以外の対象が動いているさまを表すという点が違います。
臨場感の使い方・例文
実際に、臨場感という言葉はどのように使うのでしょうか。ここでは、臨場感の使い方をいくつか紹介します。
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[おまけ]超臨場感テクノロジーとは
テクノロジー関連の言葉に「超臨場感テクノロジー」という言葉があります。「同室感」ともいわれ、「離れている別の人がまるで同じ空間にいるかのような感覚を共有する技術およびシステム」を意味します。
2020年に入り、新型コロナウイルス感染症拡大のため、多くの企業がリモートワークを導入しました。Zoomなどリモートコミュニケーションを利用した人も多かったのではないでしょうか。
リモートコミュニケーションの便利さを感じると同時に、対面コミュニケーションと比べて違和感を感じた人も多いでしょう。
リモートコミュニケーションは、各人の通信環境によるところが大きいため、場合によっては音声が聞きづらかったり映像が切れてしまったりと、さまざまな問題が生じます。
対人コミュニケーションでは、五感の全てを複合的に組み合わせてコミュニケーションを図りますが、リモートコミュニケーションでは触覚や嗅覚といった足りない情報が生じるのは否めません。
このような問題を解決しようと、この「超臨場感」の研究が進んでいます。この研究は、「従来のリアルな世界をデジタルデータに置き換え活用する」こととは真逆の発想で、「デジタルデータをリアルな世界に置き換えようとする」ものです。
いつの日かリアルとデジタルの世界を結び、超越するテクノロジーが登場するのかもしれません。
臨場感の意味を理解して正しく使おう
臨場感は、自分がその場にいるかのような感覚を表す言葉です。「臨場感を感じる」より「迫力を感じる」のほうが馴染みのある言い方ですが、普段使わない言葉もマスターすることで表現力が豊かになります。
臨場感の意味をきちんと理解して、正しく使えるようになりましょう。