困惑とは『どうしてよいか判断がつかず戸惑うこと』
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『困惑』(こんわく)は日常の会話でもよく使うことが多いのではないでしょうか。読んで字のごとく、『困って戸惑っている様子』を表しています。
会話の中の部長は、新人君の企画書を見てかなり困り果ててしまったみたいですね。この記事では、困惑の意味や使い方についてくわしく紹介しましょう。
困惑の意味をチェック
『困惑』とは『どうしてよいか判断がつかず戸惑うこと』という意味です。困って惑うという漢字の組み合わせを見てもわかるように、どうしていいかわからない様子を表しています。
困惑には類義語が多く、困惑の意味は容易に理解できても、類義語との違いを聞かれるとよくわからないという人が多いかもしれません。
困惑の意味について見ていきましょう。
悩んでいる状態を表す言葉
困惑とは、困り果てて悩んでいる状態を表す言葉です。何かに悩んでいる状態がポイントなので、それ以外の状況で使用するのは間違っています。例えば、特に悩んでいるわけではなくただ慌てているだけ、何かに焦っているだけという状況のときには困惑を使いません。
困惑の類義語
困惑には「当惑」「迷惑」「狼狽」など、似たような言葉がいくつかあります。迷惑や狼狽は比較的違いがわかりやすく、使い分けできる人も多いでしょう。
しかし、当惑はよく似ており、混同して使われることもありがちです。そぐわない画面で使わないよう、それぞれの違いについて理解しておきましょう。類義語については、この後の項目で詳しく紹介します。
困惑の英語表記
困惑の英語表記はいくつかあり、下記がよく使われます。
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『perplexity』
『confuse』
『bewilderment』
『quandary』
『embarrassment』
英語を使った例文を紹介しましょう。
I am perplexed about what he said.
私は彼に言われたことで困惑している。
She is very confused about what he did.
彼女は彼の行動にとても困惑している。
He gazed on me in bewilderment.
彼は困惑して私を見つめた。
The scientist was in a quandary.
その科学者は困惑していた。
She flushed with embarrassment.
彼女は困惑して顔を赤らめた。
困惑と類義語「当惑」の違い
困惑と似た言葉に、当惑 (とうわく)があります。当惑は「事にあたって、どうしたらいいか途方にくれること」という意味です。困惑と非常に似ていますが、困惑は今おかれている状況を理解した上で悩んでいる点で当惑と異なります。
当惑はまだ事情がよくわからず、起きた状況にどう対処していいのかわからない状態です。困惑のように悩んでいるとまではいきません。
事情をしっかり理解しているか、悩んでいるかどうかということが使い分けるポイントになります。
当惑の例文を見て、ニュアンスの違いをチェックしておきましょう。
ずっと準備してきた講演会が中止になって、当惑している。
会食の準備が整ったのに直前でキャンセルが来て、当惑している。
突然異動を言い渡されて、彼は当惑の色を隠せなかった。
困惑の使い方・例文
日常会話でも使われる困惑という言葉、ビジネスの現場ではどのように使われているのでしょうか。例文を見ていきましょう。
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[おまけ] 類義語の「迷惑」「狼狽」との違いもチェック
『困惑』と似た言葉には、「当惑」のほかに「迷惑」「狼狽」もあります。迷惑は誰かからの行動や発言により嫌な思いをしたり、不利益を受けたりした場合に使われる言葉です。困惑は人が戸惑って悩んでいる様子を表すのに対し、迷惑は他人の行為や言動を前提にしています。
狼狽は困惑のように悩んでいる、困っているという要素を含むものの、慌てている、動揺している様子にフォーカスを当てています。
困惑が事態を十分把握して悩んでいるのに対し、狼狽はまだ把握しきれずに驚き慌てているというニュアンスです。
当惑が困惑と混同しやすいのに対し、迷惑と狼狽は比較的困惑との違いがわかりやすい言葉といえるでしょう。
迷惑を使った例文を紹介します。
・彼女は迷惑そうに顔をそむけた。
狼狽を使った例文も見てみましょう。
・前の車にぶつけてしまったときは本当に狼狽して何もできず、保険会社に連絡することも忘れていた。
困惑を使う場面をしっかり理解しておこう
困惑には似た言葉がいくつかあり、しっかり使い分けることが必要になります。特に当惑との違いには注意しましょう。正確な意味を理解し、ビジネスシーンの中でも正しく使うようにしてください。