「羽目」の意味とは?由来や「破目」との違い、慣用句も徹底解説!

羽目には2つの意味がある

先輩

あら、浮かない顔してどうしちゃったのかしら?
今日は絶対に早く帰ろうと思っていたのに、トラブルで残業する羽目になっちゃいました!

新人

羽目になる、羽目を外すなどの表現で耳にすることが多い『羽目』という言葉。一見わかっているようで、実は正確な意味まで理解している人は多くはないようです。

この記事では、『羽目』の正しい意味から類義語、羽目を使ったさまざまな表現などをわかりやすく紹介していきます。この機会に、自分の言葉として身につくよう、しっかりと理解してみてください。

まずは『羽目』がもつ意味を解説します。羽目に正確には2つの意味をもつ言葉です。

羽目とは『建築に用いられる、平らに張られた板状のもの』

羽目という言葉がもつふたつの意味のうち、ひとつ目として『建築に用いられる、平らに張られた板状のもの』という意味が挙げられます。

これは、建設現場の壁や天井などに使われる板であり、つなぎ目をきちんと固定するために加工されている板状の道具です。はめたりはずしたりすることができる、ということから羽目と呼ばれるようになったと言われています。

羽目とは『成り行きによって生じた困った状況のこと』

ふたつ目の意味は『成り行きによって生じた困った状況のこと』です。

次のような表現を紹介します。

    ・先輩は何も悪いことをしてないのに、出来の悪い後輩のためにまた謝る羽目になった。
    ・大事な試合に勝って昨夜は一晩中羽目をはずして騒いだ。

羽目の意味をチェック

ここからは羽目の意味をさらに深く掘り下げて説明します。類義語や慣用句など詳しく紹介するので、これを機に関連語句を含めしっかり覚えて日常で会話の中で使い分けられるようになりましょう。

羽目の類義語は?

羽目のひとつ目の意味は『建築に用いられる、平らに張られた板状のもの』です。

この意味の類義語として挙げられる言葉に、「見境」「常軌」があります。

「見境」とは、物事を区別して考えてみることや、見分けることを指す言葉です。「見境がない」も羽目と同様に、「見境」という物事を見た上での視覚的な判断や分別がなくなっている状態を指しています。

「常軌」とは、常に行うべき道、または普通のやり方という意味の言葉です。「常軌を逸する」は行うべき普通の道を外れているという意味であり、羽目を外すに似た意味をもつ言葉になります。

ふたつ目の羽目の意味は、主に『成り行きによって生じた困った状況のこと』です。

この意味の類義語としては「憂き目」「貧乏くじ」などが挙げられます。

「憂き目」とは、望まないつらくて嫌な体験やひどい目に遭うという意味です。「羽目」の成り行きによって生じた困った状況のことよりも、さらにつらさや嫌悪感が強調される表現になります。

「貧乏くじ」とは、他に比べて不利益なクジのこと、つまり損な役まわりを表す言葉です。貧乏クジという言葉も「羽目」に似た意味を持つ表現になります。

羽目を使う慣用句

羽目を使う代表的な慣用句は「羽目になる」と「羽目を外す」です。

「羽目になる」とは、成り行きによって生じた困った状況のことになるという意味になります。この慣用句と似た意味を持つ言葉は、憂き目に遭う、貧乏くじを引く、といった表現です。

また、「羽目を外す」とは、興に乗じて程を忘れること、つまり、調子に乗りすぎて常識外れな行動をとることを意味します。似た意味の表現は、見境をなくす、常軌を逸する、という表し方です。

羽目の英語表記

羽目を英語で表記する場合、複数の表現が考えられ、以下の単語を用いて表現します。

    『plight』
    『predicament』
    『a fix』
例文

He is in a miserable plight now.
彼は今、とんでもない羽目にあっている。

They were in a predicament in a strange city.
彼らは見知らぬ街でひどい羽目にあった。

If you had listened to her advice, you would not have been in such a fix.
彼女のアドバイスを聞いていればあんな羽目には遭わなかっただろうに。

羽目と破目の違い

羽目と同じく、はめと読む言葉に「破目」があります。

羽目と「破目」にはどのような違いがあるのでしょうか。

「破目」は、破れたところ、やれめ。つまり、すでにやぶれている箇所を示すことから、好ましくない状況や事態というニュアンスが含まれます。このことから、破目は「破目になる」と表記することが許される言葉です。

さらに、羽目と破目の違いをご紹介します。

破目と羽目はある意味同じ意味をもちますが、残念ながら「破目」は、羽目のひとつ目の意味である、建築に用いられる平らに張られた板状のもの、つまり「羽目を外す」の羽目にはとってかわることはできません。

羽目の使い方・例文

それでは、羽目の例文を見てみましょう。

例文1

新人

申し訳ありません!僕のような出来の悪い後輩のために先輩が上司に謝る羽目になり。
いいのよ。あなたはワタシに奢る羽目になったってことで。

先輩

例文2

新人

部長、ご自宅用に新しいパソコンを買ったって本当ですか?
あぁ、実は、中古を買ったら、結局すぐ故障してね。またパソコンを買う羽目になってしまったよ。

上司

例文3

先輩

さぁ、今日は過去最高の営業成績を残した祝勝会よ!とことん呑むわよ!今日だけは羽目を外すことを許します!
先輩、後で後悔する羽目にならなければいいんですが。

新人

このように、羽目という言葉は、建築現場から由来する固定や安定を繫ぐ意味と、できれば遭遇したくなかった困った状況の2つの意味を持ち合わせる言葉です。それぞれの意味をきちんと理解して、場面に応じた使い分けができるようになりましょう。

羽目の正しい意味を覚えて上手に使おう

これまでみてきたように、羽目という言葉は、慣用句としてすでに日常に溶け込んでいる言葉です。会話の中で上手に取り入れることで、テンポの良い意思疎通に繋がります。ぜひ、これを機会に、羽目が持つふたつの意味の違いや、似た意味の類義語、さまざまな英語表記の仕方もあわせて覚えましょう。

人生の大切なシーンで、とんでもない羽目にならないよう、この記事を参考にして学んでみてください。