『良き』とは『良い』いう意味
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『良き』と聞くと古い言葉のように感じますよね?確かにもとは古語ですが、現代ではネットなどで『良い』の意味で、若者言葉のひとつとして使われています。
もしかしたら、「若者言葉が嫌い」「うざい」と思っている人もいるでしょう。しかし、上の新人くんのように日常的に会話に取り入れる場合もあるので、これを機に使い方も含めチェックしておきましょう。
『良き』の由来・意味
『良き』は、古典の言葉である『良きかな』の略語です。意味は『良いね』のほかに、『すごい』『美味しい』『すばらしい』などがあり、「良かった」と思った際の褒め言葉として使います。
『良き』の使い方・例文
『良き』は字のままで『良い』という意味ですが、現代では『良きかな』の意味ではあまり使われていません。
また、『良き良き』と二回重ねて使う場合もあります。しかし、あくまでも若者言葉であり、ビジネスシーンではまず登場しませんが、使い方として例文をいくつか紹介しておきます。
■今回はとても良きデザインのものができたと思います。
先輩
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『良き』が使われた古典的な言葉
日本の古語の中には『良きかな』のほかにも『良き〇〇』『〇〇良き』といった言葉が存在します。広く知られているものをピックアップして紹介するので、現代の若者言葉としての『良き』が嫌いでも、ぜひ覚えていってください。
良きに計らえ
『よきにはからえ』と読みます。『図らえ』は『図らう』の命令形で、『適切に処置をしろ』という意味です。『良きに図らえ』をそのまま訳せば『良いと思えるよう適切に処理しろ』ですが、意味としては『任せるから好きにやっておけ』が適切です。
先輩
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良きにつけ悪しきにつけ
『よきにつけあしきにつけ』と読み、意味は『良いことにしても悪いことにしても』です。
良きにつけ悪しきにつけ、兄が有名だとなにかと比較されるから嫌なんですよね。
なお、現代の言葉で『良い』の対義語は『悪い』なので、『良き』と『悪しき』も対義語の関係にあるといえます。
古き良き時代
『ふるきよきじだい』はよく見聞きする言葉です。意味は『今では失われている、昔の時代の良いものや事柄』です。
これって古き良き時代の作法だよね。
『良き』の類語
『良き』は『良い』という意味なので、何が良いかで類語となる言葉は違います。
■良き味 → 美味しい
■良き景色 → 美しい景色、すばらしい景色
■良き作品 → 優秀な作品、すばらしい作品
また、『良き良き』も何に対しての返事かによって言い換えられる言葉は異なります。たとえば、「これ使っていい?」の返事で「良き良き」と言われた場合は『使っていいよ』となるわけです。
『良き』の英語表現
『良い』なので、簡単に『good』が使えます。会話の中であれば、『OK』でもいいですね。
なお、日本語としてもよく使われる『あなたは私の良き理解者です』の英語表現はこのようになります。
■You are very understanding of me.
■You are someone who understands me.
今と昔の『良き』を理解できるようになろう
現代では、ネットで若者言葉として『良き』が頻繁に使われているため、毛嫌いしている年配者もいるかと思います。しかし、まだ古語としての『良き』も残っており、若者が口にする『良き』にも、本当に『良い』という意味は含まれています。
現代語としての『良き』を使う場合は本来の意味を頭に浮かべ、古語としての『良き』を使う場合は日本特有の趣を感じながら上手に使っていきましょう。