「批准」の意味とは?詳しい意味から「批准」までの流れ、制度の理由、英語まで

「批准」とは国際的な条約を締結するための「国が行う最終的な手続き」

国内の法律の話さえピンとこないのに国際的な条約の話はもう何が何だか

条約にサインしたっていうニュースはよく見ると思うけど、それで終わりじゃなくて「批准」して初めて国で認めたことになるんだよ

 5カ国が批准に必要な書類を提出

ニュースでよく見るけど、意味がわかるようでイマイチわからない用語、第一位!…かどうかは不明ですが、それくらい一般市民には関わりがないように思えるワードです。

「批准(ひじゅん)」とは国際的な条約を締結するための「国が行う最終的な手続き」のこと。これだけだとまだよくわからないと思うので、まずは「批准」までの流れを確認していきましょう。

「批准」までの流れ

「批准」は国と国の境なく「条約」を採用する際に最後に国が行う手続きです。「批准」までの流れは以下の通り。

STEP.1
交渉
条約を作る場合は国同士の代表が集まって話し合いが行われます
STEP.2
署名
国の代表者が条約に同意するサイン。いわば仮決め
STEP.3
批准
署名した条約を国の決まりに則り批准、書類等を提出
STEP.4
公布
国民に内容を知らせて、効力をもつ

日本の「批准」は国会の承認、天皇の認証を経て内閣が行います。具体的には「批准書」を作成して提出します。

全ての条約に「批准」が必要なわけではありません。国内の法律に関わってくるもの、お金を出す必要があるもの、政治的に重要なものには「批准」が必要とされています。

ちなみに「議定書」や「協約」も条約の一種です。

「批准」制度の理由

国の代表者が署名して終わりでもいいのでは?と考える人もいるかもしれません。

「署名」と「批准」で二重にしているのには理由があります。

一つは国の代表者の考えが国の総意かどうか確かめるため。万が一にも代表者が暴走してサインしてしまったら大変です。国会の承認を得ることは民主主義国家である証にもなります。

もう一つが情報伝達技術が未発達だった時代、条約内容を正確に検討するため一度持ち帰る必要があったため。

これらの理由で「批准」制度は設けられています。

日本が「批准」している条約

日本が批准している条約の一部(採択年・批准年)

・失業条約(1919年・1922年)

・最低年齢条約(1973年・2000年)

・石綿条約(1986年・2005年) 等

労働関係の条約だけでも廃止、撤廃したものを合わせれば50以上に日本は「批准」しています。

採択から数十年経って批准することもあります。

日本が批准していない条約(採択年)

・パートタイム労働条約(1994年)

・家事労働者条約(2011年)

・暴力及びハラスメント条約(2019年)等

何らかの理由があり、日本が「批准」していない条約もたくさんあります。

日本が「批准」している・していない条約はまだまだたくさんあるので、興味がある人は調べてみましょう。

「批准」を英語で

「批准」を英語で

to ratify a treaty

⇒条約を批准する

 

 ratification of a treaty

⇒条約の批准

「批准する(動詞)」は「ratify」で表します。「批准(名詞)」は「ratification」。

「treaty(条約)」と「protocol(議定書)」もあわせて確認しておきましょう。

「批准」の影響は

ニュースで見かける「批准」。一見私たちの生活には関係のないように思えますが、条約という大きく関わってくる決まりのための手順です。「批准」やその条約、議定書等に興味を持てば政治にも関心が出てくるかもしれません。