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饒舌とは?冗舌と違う?「饒舌になる」の使い方・例文、類語、対義語、英語も解説!

饒舌とは誉め言葉ではない!

上司

新人君は饒舌だねぇ。
話が上手ってことですよね。うわぁい、部長に褒められた。

新人

上司

いや、褒めてるわけではないから。

新人君は勘違いしていますが、饒舌は誉め言葉ではありません

「新人君は饒舌だねぇ」というセリフは、どちらかといえば嫌味に近いものでしょう。部長さんも「褒めているわけではない」といっていますよね。

もし、新人君が意味を間違えて理解したまま、誉め言葉のつもりで誰かに饒舌を用いたらどうなると思いますか?

伝えたいニュアンスが伝わらないだけでなく、相手の気分を害してしまう可能性もありますよ

饒舌について学び、国語力をアップしましょう!

饒舌の意味とは「おしゃべり」

新人君のように饒舌の意味を勘違いしている人は、ほかにもいるかもしれませんね。まずは、饒舌がどのような言葉なのか確認しましょう。

饒舌
やたらとしゃべること

饒舌は、話し方が上手という意味ではありません。ただ単に口数が多いことを表す語句です

饒舌の語源・由来

饒舌の「饒」は「豊か」「多い」「余る」という意味の漢字です。

「舌」は「した」「べろ」という意味もありますが、饒舌の場合は「言葉」というニュアンスになります。

「饒」と「舌」の意味を組み合わせてみましょう。

饒舌は「言葉が多すぎるくらいに豊かで余っている」様子を表している言葉になります。

饒舌の読み方は?別漢字の冗舌との関係

饒舌の一般的な読み方は「じょうぜつ」です。しかし「にょうぜつ」と読む場合もあります

2種類の読み方をする饒舌ですが、実は漢字表記も2通りあり、「冗舌」と表記するケースも。饒舌と「冗舌」の読み方と意味は共通になります。

「冗舌」は、饒舌の「饒」の字が日常的には使わない難しい漢字であるために作られた代用表記です。

しかし、饒舌のほうが一般的に使われているので、頑張って2つとも覚えることをおすすめします。

「饒舌になる」「饒舌る」の使い方を例文で紹介

饒舌は、ほかの人に対して使用するだけでなく、自分のことをいうときにも使える言葉です。

また、送り仮名をつけて「饒舌る(しゃべる)」の形で用いるケースもあります。

饒舌の使い方を例文でイメージしてみましょう。

例文1

新人

部長の営業トークが止まりませんね。いい感じに交渉が進んでいるんでしょうか?
部長が饒舌になるのは焦っているときの癖よ。ひたすら饒舌ることで考える時間を稼ごうとしているの。

先輩

新人

饒舌さがアップしました!大ピンチ間違いなしです。
例文2

先輩

饒舌すぎる部長は、久しぶりにみましたよ。かなりハードな交渉だったみたいですね。
向こうのほうが一枚上手だったんだ。自分の饒舌ぶりに、僕自身が呆れてしまうよ。

上司

饒舌の類語・類義語

饒舌のように「たくさんしゃべる」という意味合いをもつ言葉はほかにもあります。饒舌とあわせておさえておきましょう。

饒舌の類語・類義語
・口まめ
・口達者(くちだっしゃ)
・多弁(たべん)

どれも誉め言葉にはならないので、使用して大丈夫なシチュエーションかよく考えてから使うようにしましょう。

饒舌の対義語

「しゃべり過ぎる」の反対は「しゃべらな過ぎる」です。このニュアンスをもつ饒舌の対義語には次のものがあります。

饒舌の対義語
・寡黙(かもく):口数が少ないこと
・無口

ものをいわな過ぎるのは、いいことではないので饒舌の対義語も誉め言葉には使えません。

饒舌の英語はどんなワード?

饒舌を英語で表現するときには次のワードが使用できます。

glib:口の達者な
talkative:おしゃべりな
garrulity:おしゃべり
jaw:つまらぬおしゃべり
talk too much:口数が多い
overtalk:しゃべり過ぎ

ちなみに、饒舌の対義語の寡黙や無口を英訳する場合は「reticence」を使えばOKです 。

漢字が難しい饒舌は使いどころも難しい

饒舌は、上手というわけでもない話をべらべらしゃべり続けるといったニュアンスのワード。誉め言葉には使えそうもない語句ですね。

よっぽど気心の知れた間柄でない限り、おしゃべりが過ぎる人に直接「饒舌だ」と指摘するのは止めておくほうが無難

また、自分が「饒舌」といわれた場合は褒められているわけではないので、間違って喜んだりしないように気をつけましょう。