性急とはどんな意味？読み方は？類語や対義語、「性急すぎる」の使い方を例文で紹介

性急とはどんな言葉？

性急には、別にそんな意味はないんですが…。新人君はとんでもない勘違いをしているようですね。

新人君のような恥ずかしい失敗をしないために、性急という言葉について正しい知識を身につけてください。

性急は2つの意味をもつ言葉

性急は、人に関するのか、物事に関係するのかによって、意味が変わってきます。性急のくわしい意味をみてみましょう。

人のときには、性急がその人の性格や気持ちを表します。早く早くと先を急ごうとするのが性急です。

物事のときには、性急が進み方を指して使われます。物事の進め方がとても急であることが性急です。

性急の語源・由来

性急という言葉を作っている「性」の字は、人が生まれつき持っている性質やものごとの本質を表す言葉です。

「急」は「いそぐ」や「進み方が早い」「差し迫っている」という意味をもっています。

「性」と「急」を組み合わせた性急は「性」のニュアンスから、人にも、物事にも使える言葉になりました。

また、性急は「急」の意味そのままに「急いで物事の進行を早めていること」や「差し迫るものがあって急いでいること」を表す言葉でもあります。

「性」と「急」のニュアンスを詰め込んだ言葉が性急ですね。

性急の読み方は「せいきゅう」

性急の一般的な読み方は「せいきゅう」です。

しかし、書物などでは、作者が性急に「せっかち」というルビを振ったり、送り仮名をつけて「性急しく（せわしく）」と読ませたりすることがよくあります。

性急の面白い読み方に出会ったら、間違いだと言い立てるのではなく、作者の遊びだなと解釈してその読み方を味わってください。

「性急すぎる」や「性急さ」の使い方を例文で紹介

ビジネスでは素早さが求められる場面もありますが、「性急」は褒め言葉ではありません。

本当はもう少しゆっくり進めるほうがいいのだけど、そうはなっていないという、ネガティブなニュアンスになります。

性急の使い方を例文でイメージしてみましょう。

性急の類語、早急は違う？

「早急」は「非常に急ぐこと」という意味ですが、性急と違ってマイナスのニュアンスはありません。

「早急に対応します」といわれたら前向きな印象を受けます。しかし、「性急に対応します」といわれたとしたらどうですか？

「おいおい！ちょっと待て」と止めたくなりますよね。

性急と早急は、似た意味をもつ言葉ですが言い換えには使えません。

言い換えにも使える性急の類語をおさえておきましょう。

このうちの拙速は、性急と意味が異なるように感じるかもしれませんね。しかし、性急と同じニュアンスで「拙速に過ぎる」などと用いることができます。

性急の対義語は「悠長」

性急の対義語は「悠長」です。

「悠長」は、気が長くてのんびりしていること。

「悠長に朝ごはんを食べていたら遅刻した」のように使います。

「性急に」の英語表現

性急を表す単語は「hastiness」です。「hasty」で「性急な」。

「性急に」を英訳するときには「hastily」が使えます。

ちなみに、性急ではなく本当に急がないといけないときに使う「至急」の英語は「urgent」です。

性急なのはいいことではない

ビジネスで性急なのは、褒められることではありません。

性急にものごとを進めなければならないときは、可能な限り情報を精査し、時間がない中でも最善の手を選べるように努力する必要があります。

性格が性急な人は、何かを始める前に深呼吸して気持ちを落ち着けるのがおすすめ。

性急さで失敗しないように、気をつけて日々の仕事に取り組みましょう。