エンパワーメントとは『信頼して権限を与えること』
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エンパワーメントは、『特定の誰かに権限を付与すること』あるいは『自信を持たせること』という意味を持ちます。最近では、企業経営や人権問題などで用いられる場合もありますが、ちょっと難しいかもしれませんね。
ここでは、エンパワーメントの意味と歴史的な背景、広まった理由などをわかりやすく解説するので、しっかりと理解していってください。
エンパワーメントの意味をチェック
エンパワーメントは直訳すると『権限を与えること』ですが、言葉の定義は『社会あるいは組織の中の個人が、力をつけることでまわりに影響を与えられるようすること』です。その人を取り巻く環境までもコントロールできるような成長をサポートする意味合いがあります。
エンパワーメントという言葉の本質的な意味としては力を与えることなのですが、企業のビジネス現場で使われるときは、「自律性促進」であるとか「権限移譲」、ほかにも「能力開花」というニュアンスがあります。
特権や権限を与えることにより、結果としてその人の自律性を促すことになり、能力を開花させる端緒が開くことにつながるからです。
そのエンパワーメントが提唱された歴史的背景を、以下で紹介します。
エンパワーメントが提唱された歴史的背景
20世紀のアメリカで生まれた市民運動あるいは先住民運動など、いわゆる公民権運動でエンパワーメントのコンセプトが提唱されました。
エンパワーメントの考え方が広まった理由
地域社会の中で抑圧されている弱者に対して、個人としての存在意義を認めるべきではないかという主張が発端です。
それがじわじわと社会に浸透し、公民権運動では大きな流れとなりました。その後は、80年代の女性による権利獲得運動を通じてさらに広まりました。
エンパワーメントの英語は『empowerment』
エンパワーメントは英語で『empowerment』と表記します。使い方に関しては、日本語とほぼ同じと考えてよいでしょう。
以下のように使われます。
エンパワーメントの考え方を用いたリーダーシップによって、より一層の創造性と生産性の向上が期待されます。
エンパワーメントは、巨大化した組織の効果的な舵取りについて考えるうえでとても大事なポイントです。
エンパワーメントとデレゲーションの違い
デレゲーションも意味としてはエンパワーメントと少し似ていて、権限の委譲です。代表派遣という意味もあります。つまり、「任じて送る」ニュアンスが含まれます。
現在のような通信手段のなかった時代は、いったん派遣してしまうといちいち本部と相談できないので、ある程度の権限を与えることが当然だったのです。
つまり、デレゲーションにはあとはすべて任せたという意義があります。同じ環境の中でエンパワーメントで成長をサポートするのとは、意味合いが違います。
エンパワーメントの使い方・例文
日常的にはあまり使われないエンパワーメントは、ビジネスシーンではどんな使い方があるのでしょうか。例文で見てみましょう。
上司
先輩
新人
上司
[おまけ]女性のエンパワーメントは国連も積極支援
男女平等の促進と女性のエンパワーメントは、国連活動のコアな部分です。ジェンダーの平等は権利としてだけでなく、あらゆる開発目標を達成するために必要な手段であると認められています。国連はグローバルな基準を採択し、国家レベルでのフォローアップを支援しているんです。
言葉としての汎用性の高さも意識して使おう
エンパワーメントは言葉自体に汎用性があります。文脈によって、使われる意味も多少変化するので、そのあたりも理解してこの言葉を使いこなしましょう。