「頂く」の意味とは?尊敬語?謙譲語?使い方を詳しく解説!

「頂く」とは「もらう」の謙譲表現

先輩がご説明いただいたのでよくわかりました!

それを言うなら「先輩に」じゃない?

「頂く」は謙譲語なんだから主語は自分じゃないと!「(私が)先輩にご説明いただいた」でしょ

 先輩に褒めていただく

「頂く」はビジネスシーンではよく使う表現です。何かをもらったときやしてもらったときに使いますよね。

「頂く(いただく)」は「もらう」の謙譲表現。単に「頂く」であれば物をもらう、食べるという意味です。「褒めていただく」「説明していただく」と動詞の後について補助動詞としての働きもします。

どちらにせよ、「頂く」は謙譲語として自分を下にして相手を立てる表現です。

でも、「褒める」や「説明する」は相手が行うことですよね。ってことは、謙譲語じゃなくて尊敬語…?考えれば考えるほど混乱しちゃうかもしれません。

「頂く」は謙譲?尊敬?

・説明していただく

・褒めていただきました

・お言葉を頂く

・ご支援を頂きました

確かに説明をするのも、褒めるのも相手の行為です。ただこの場合は「していただく」のは自分(私)、つまり主語は自分(私)なので問題ありません。このように書くと分かりやすいのではないでしょうか。

・(私が)先輩に説明していただく

・(私が)Aさんに褒めていただきました

・(私たちが)社長にお言葉を頂く

・(私たちが)お客様からご支援を頂きました

主語を相手にしてしまうと間違いになってしまいます。

・先輩が説明していただく

・Aさんが褒めていただきました

・社長がお言葉を頂く

・お客様がご支援を頂きました

謙譲、尊敬の話以前に意味も変わってしまいますね。

相手を立てつつ主語にしたい場合は「頂く」ではなく、「くださる」を使いましょう。

・先輩が説明してくださる

・Aさんが褒めてくださりました

・社長がお言葉をくださる

・お客様がご支援をくださりました

「くださる」は「くれる」の尊敬表現。主語が自分なのか、相手なのかを見極めて「頂く」と「くださる」を正しく使い分けましょう。

連発しがちな「させていただく」

 参加させていただいてもよろしいでしょうか?

相手にお願いをする際や許可をもらう際に使う「させていただく」。正しく使えば問題ない表現ですが、これら以外のシーンでも多用されがち。いつでもどこでも「させていただく」を使っている人は要注意です。

誤用が多い敬語「させていただく」の正しい使い方・言い換え・英語表現を解説!

「頂く」を尊敬表現として使う間違い

 出来立てを頂いてください

よくある間違いがこのように尊敬表現として「頂く」を使ってしまうこと。このような場合は「召し上がる」または「お食べになる」が正解です。

「頂く」のその他の意味

「頂く」は物を「もらう」「食べる」「してもらう」の謙譲表現で使うことが多いですが、それ以外の意味もあります。

・頭上に乗せる、被る

・敬意を表して高く上げる

・敬意を表して自分より上の者として迎える

・苦労なく手に入れる(嫌味)

・小言を言われる、叱られる(嫌味)

この中では「苦労なく手に入れる(嫌味)」が比較的使われるのではないでしょうか。

 相手チームが不調だって?優勝は頂いたも同然だな!

このように嫌味っぽい使い方として残っています。噛ませ犬キャラのセリフのようですよね。

「頂く」「戴く」「いただく」の違い

このページでも「頂く」と「いただく」を使い分けています。お気づきでしょうか。また、「戴く」と書く場合も。これら3つの使い分け方を説明していきます。

・頂く⇒もらう、食べる

・いただく⇒してもらう(補助動詞)

・戴く⇒「頂く」よりも敬意が上

「頂く」は「もらう」、「食べる」を謙譲語にした際に使用します。

 お土産を頂きました

「○○していただく」のように補助動詞として他の動詞の後につけて使う際はひらがなにするのが一般的。「文字を書いていく」の「いく」も補助動詞であり、「書いて行く」とは普通書きませんよね。

 わざわざお越しいただきありがとうございます

基本的には「頂く」と「戴く」の使い分けさえできていればOKです。2010年に常用漢字に追加された「戴く」はビジネスレター等ではよく見かける表現です。

「戴く」は「頂く」よりも敬意を込めたい際に使用します。賞や目上の人の言葉などに使うことが多いです。

お土産やお菓子等に「戴く」を使ってしまうと大げさな感じになるので注意しましょう。

会長からお言葉を戴きました

「戴く」と同様の意味の「頂戴する」という表現もあります。

「頂戴する」の意味とは?ビジネスで使える?幼く聞こえる?使い方を解説

正しく使いこなそう

「頂く」はよく使う敬語表現でありながら、間違いやすい表現でもあります。今まで間違えて使ってきた人はこれを機に正しい使い方に直しましょう。