倫理観とは「倫理についての考え方」のこと
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上司
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倫理観とは、「倫理についての考え方」という意味の言葉。
でも、この倫理が何かというところがすでに難しいです。考えるのもうんざりだという人もいるかもしれませんね。
しかし、この倫理観は、ビジネスマンだからという前に、大人として知らないとまずいワードのひとつ。この機会に、倫理観について掘り下げて考えてみましょう!
倫理観の意味
倫理観は、倫理に関する考え方やとらえ方のこと。では、倫理とは何でしょう?
倫理に似た道徳という言葉もありますね。
倫理と道徳は人によってとらえ方が違う部分もありますが、まずはそれぞれの考え方の基本をおさえておきましょう。
倫理と道徳の定義
倫理:
人として守り行うべき道。モラル。
道徳:
ある社会で、人々がそれにより善悪を判断し、正しい行為をするための規範の総体。
倫理も道徳もほぼ同じような意味で、実際にも明確な使い分けは浸透していません。
一般的には、道徳は個人や家族など小さな集団について用いられることが多いです。それに対して、倫理は個人だけでなく、社会というレベルまで広く使用されます。
倫理と道徳の使い分けがわかる例
例1:学術研究を行うときに内容の審査を行う場合
研究や実験の内容にモラル上の問題がないか審査を行う場合は、「倫理委員会」というものが開催されます。研究となれば小さな集団における秩序というよりも、社会からみて問題がないかを検討する必要があります。そのため「倫理」が使われています。
例2:学校の道徳の授業で取り上げる内容
学校の道徳の授業では、様々な題材が取り上げられます。たとえば「ノートを破ったらノートが泣いている」というストーリーや、「スプーンをそろえて入れたら、スプーンも気持ちいい」などの内容が挙げられます。これは、社会レベルで考えるモラルというよりも、個人が日頃の生活の中で守るべき秩序に該当します。そのため「道徳」という言葉が適しているでしょう。
倫理と道徳を使い分けるとしたら、このような形になります。
個人や家族という単位で守るべき秩序なのか、社会というより大きな観点で守るべき秩序なのか、という軸で考えてみると区別しやすいです。
他にも、倫理と道徳の使い分けに関しては様々な立場がありますが、このような方法で区別するとしっくりくるのではないでしょうか。
倫理と道徳をくわしく説明している記事もあります。興味がある人はこちらも読んでみてください。
モラルとはどんな意味?英語だと?モラルハザードやモラルハラスメントもわかりやすく解説倫理観と道徳観の違い
倫理観に似た言葉に道徳観があります。倫理観と道徳観の意味をみてみましょう。
道徳と倫理のように人によって定義が変わる場合もありますが、一般的には次のような意味で定義されます。
倫理観:
社会の望ましい状態を保つため、慣習として守るべきとされている行動規範や秩序に対する考え方。法律もそこに含む考え方が一般的。
道徳観:
個人的な価値観による善悪の判断基準やルールに対する考え方。教育や経験などによって形成される。
こちらも「倫理」と「道徳」の違いと対応しています。倫理感といえば「社会の秩序を守る考え方」、道徳観といえば「個人的な善悪の判断基準に対する考え方」となります。
倫理観の使い方・例文
倫理観は、社会人なら身につけておかなければならないものです。ビジネス会話ではどのように倫理観というワードを使うのか、例文でイメージしてみましょう!
先輩
新人
上司
新人
「倫理感がない」「倫理感がある」という使い方のほか、「倫理感を養う」という表現も使えます。
倫理観の英語表現
倫理観は、日本だけでなく海外企業でも重要視されています。倫理観を英語で表現するときには、次のような語句を使ってください。
ethics view:倫理観
moral value: 倫理観
morality:道徳
a sense of ethics:倫理観
a sense of morality:道徳観念、倫理観
ちなみに「倫理」は英語で「morals」や「ethics」といいます。日本語と一緒に英語の語彙も増やしましょう。
倫理観を身につけて、恥ずかしくないビジネスをしよう!
現代のビジネスでは高い倫理観が求められます。「もうけられればそれでよし」というのは通用しません。
ひとりの社会人として恥ずかしくない倫理観を身につけて、周囲に認められるビジネスマンを目指しましょう!