機会損失とは「儲けそこない」という意味
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機会損失とは、儲けられたはずなのに、儲けそこなった利益のこと。
機会損失の原因を究明して対策をとらないと、また同じような失敗をしてしまう可能性があります。
機会損失は、ある機会が起こらなかったことで生じるものなので、気づかないうちに損失が発生している場合もあります。知らずにどんどん損していたらたまらないですよね。
ビジネスで重要になる機会損失について学び、社会人としてレベルアップしましょう!
機会損失の意味
機会損失は、最善の行動をとらなかったために起こる儲けそこない。もう少しくわしく説明すると、次のような意味になります。
・何かの事態が起こってしまったために儲けられなかった、それが起きなければ得られたはずの利益
儲けるチャンスがあったのに儲けそこなったのが、機会損失ですね。
機会損失の例
具体的には、次のようなものが機会損失になります。
・売り切れで、その商品をほしいというお客さんがいたのに売れなかった
・想定以上の需要があって、製造が間に合わなかったため出荷できなかった
・その日、契約締結までたどり着けなかったために、最終的に顧客をライバル企業に取られてしまった
・現金決済のみだったため、クレジットカード払いを希望するお客さんがほかの店に移ってしまった
・自社の強みを活かせるニーズが市場にあったのに、それに気づかずビジネスチャンスを逃してしまった
会社として気づいているものだけでなく、まったく気づかないうちに発生している機会損失もあります。
機会損失は損害賠償につながる場合も
機会損失が、損害賠償に発展してしまう場合もあります。
たとえば、A社がB社から100個の製品の注文を受けていたとします。ところが、A社に機械故障が発生して、納期までに製品100個を納められなかったとしましょう。
この時点で、A社には製品100個の納品で得られたはずの機会損失が発生します。
しかし、話はここで終わりません。
機会損失は他社の利益にも影響を与える
A社が製品100個を期日までに納品できなかったことで、B社は製品100個を販売できなくなってしまいます。B社は得られたはずの利益を得られなくなってしまいますね。
このとき、B社はA社に「得られたはずの利益」を補填する損害賠償請求をしてくる可能性があるのです。
実際には、B社が「得られたはず」と主張する利益が「何事もなければ本当に得られた利益」だったのか証明するのは難しいです。証明できなければ損害賠償請求は困難なので、必ず訴えられるというわけではありません。
しかし、機会損失にはそのようなリスクもあるのだという点は頭に入れておいたほうがいいでしょう。
機会損失の使い方・例文
機会損失とは、何らかの理由で「儲けそこない」が発生したときに使用する言葉です。できれば用いたくないワードのひとつですが、ビジネスではそうもいっていられません。
機会損失の使い方を例文でイメージしてみましょう。
上司
新人
上司
新人
先輩
新人
先輩
機会損失の類語
「もうけそこない」を難しいワードに言い換えたのが機会損失です。機会損失には、似たようなニュアンスをもつ類語がありますよ。
機会原価:最善の選択をしていたら得られていたであろう利益のこと。実際の利益と最善の選択をした場合の利益の差
逸失利益:相手の違約や不法行為によって、本来なら得られたものなのにもかかわらず失ってしまった利益のこと
難しい言葉が並んでいますが、重要な意味をもつビジネス用語ばかりです。機会損失とあわせて覚えておきましょう。
機会損失の英語表現
英語で機会損失といいたいときには、次の表現を使ってください。
opportunity loss: 機会損失
opportunity squandered:浪費された機会
opportunity squanderedのほうが、残念というニュアンスが強くなります。
機会損失は人生にも使える考え方
最善の判断をしていたら得られたはずの利益を意味するのが機会損失です。機会損失の考え方は、ビジネスだけでなく人生にも応用できますよ。
今の自分の判断は最善なのか、後悔しない選択ができるといいですね。