『役不足』の意味とは?『役者不足』『力不足』との違いは?対義語・使い方・英語表現も紹介

『役不足』とは『役目が軽すぎる』という意味

上司

来月のA社でのプレゼンは君に任せるからしっかり準備しておくように!とりあえず、発表資料のたたき台ができたら見せてもらえるか?
え?!次のプレゼンって、新製品の売り込みですよね?そんな、僕じゃ役不足ですよっ。

新人

上司

ほぉ、そんなに簡単かな。じゃあ期待してるよ。

上の会話の新人くんは、「僕じゃ荷が重すぎますよ~」と言ってるのですが、上司の人はなんだか新人くんに大きな期待をしている返答ですよね。

つまり、二人の会話はかみ合っていないのです。それはなぜか?

実は、『役不足』の意味を間違って使っているのです。しかし、ここでの新人くんと同じ意味で解釈している人はとても多く、『役不足』は誤用されやすい言葉の一つ
としてもよくあげられているのも事実です。

そこで、『役不足』の正しい意味や使い方のほか、似た言葉についてもあわせて紹介します。これを機にしっかり覚えていってください。

『役不足』は褒め言葉?

『役不足』は、もともと役を演ずる俳優が、「この役割では足りない!」と、与えられた役に不満をもつことを指していました。ここから現代の日本語の意味にすると、『役目が軽すぎる』となります。会話で登場させるとこのようになります。

この仕事は簡単すぎて君には役不足かもしれないね。

この言葉の中には、「君は力があるからこの仕事では役目が軽すぎるね。」というように、相手から本心で言われれば褒め言葉になります。

ただし、人によっては難しい案件をもってきて「あなたには軽すぎるよね?」と、嫌味な言葉として使う場合もあるので、その場の雰囲気は察しなければいけないよ。

『役不足』と『力不足』は対義語

『力不足』とは、言葉どおり、『力が足りない』の意味で、『役不足』に似てはいますが実は対義語の関係になります。

■役不足だと思うのでこの仕事は引き受けられません。

この文章は、「役目が軽すぎるのでこの仕事は受けられない」の意味になり、「自分の実力をわかってくれていない」と不満な気持ちが込められています。

■力不足だと思うのでこの仕事は引き受けられません。

この文章は、「この仕事をするには自分の力が足りないので受けられない」の意味になり、「自分の実力をわかってくれていない」ということは前者と同じですが、自分よりふさわしい人がいるだろう…といった謙虚な気持ちが込められています。

『役不足』と『役者不足』の違い

『役者不足』は、結論からいえばただの誤用で、正しい意味はありません。『役不足』が『力不足』の意味に解釈されようになった流れの中で『役者不足』といった言葉が生まれたとされています。

ただし、『役者不足』は『力不足』の意味で使われる傾向にあるよ。

『役不足』の使い方・例文

代表的な使い方は前述しましたが、ほかにもこんな使い方ができます

例文
■この仕事、君には役不足かもしれないが、やってもらえるか?
■え?私がBさんのサポート?それは役不足だと思うんですど!
■この仕事、自分で『役不足』だと思ってるの?どちらかといえば『力不足』だから。
■技術力トップのAさんにこの商品の開発は役不足すぎませんか?

『役不足』の類語

『役不足』をほかの言葉に言い換える場合は、次のようなものがあります。

■楽勝
■物足りない
■相手にならない
■朝飯前
■簡単すぎる など

『役不足』の英語表現

『役不足』を一言で表現できる英語はなく、次のような熟語で表します。

■be worthy of a better job(よりよい仕事に値する)
→I felt like I might be worthy of a better job.
(私は役不足と感じた。)
■deserve a better post(よりよい地位を受けるに値する)
→I might b>deserve a better post, but I will do it.

『役不足』の意味を理解して正しく使おう

今これを読んで、「間違って使ってた…」と気付いた人は多いかと思います。今後は、『力不足』との違いも理解し、適切な場面で『役不足』を正しく使ってください。