「研鑽」とは学問や技術を深く究めるってこと!
先輩
新人
先輩
「研鑽」は「けんさん」と読み、学問や技術を深く究める意味の言葉です。主に勉強や仕事のために努力をしている人、または技術向上に努めている人を表現する際に使われます。
今回は正しい「研鑽」の意味と使い方、類語について紹介します。ビジネスシーンでも使う機会は多いので、ぜひ覚えておきましょう。
・「追究」
・「探究」
・「研磨」
など
「研鑽」の意味
・「研」は石などを使って刃物を研ぎ、磨き上げること。物や事の本質をきわめる。
・「鑽」は鋼でできた工具のノミ。またはそれを使い穴を空けること。物や事の道理をきわめる。
冒頭で説明したように、「研鑽」は学問や技術を深く究める意味の言葉です。なにかを積み上げていっている、レベルアップしていくさまを表現するときに使われます。「研鑽」の漢字には、その様子をあらわす意味が込められています。
「研鑽」と「究める」は異なる?
「究める」とは「きわめる」と読み、研究によって物事の奥底、深奥に近づいていく様子をあらわす言葉です。
「研鑽」は、学問や技術を深く究めるとの意味なので、似た意味の言葉として覚えておきましょう。
「究める」には「極める」「窮める」もある
「究める」の同音異義語として「極める」は使用頻度の高い言葉です。そのほか「窮める」もあります。3つにはそれぞれ違いがあります。
【例文】謎を解き明かすべく、事件の真相を究める
・「極める」- これ以上ないところに到達すること
【例文】幾数年の年月を重ね、ついには頂点を極める
・「窮める」- 行き詰ってこれ以上進めないこと
【例文】不況の煽りを受け、貧困を窮める
「極める」は「限界までやりきった」意味で用いられ、「窮める」は「あとがない」や「下限」の意味で使い分けるのが一般的です。また、「究める」は到達点が終点である必要がなく、対して「極める」と「窮める」はそれ以上ない終点を指しています。
「研鑽」の使い方
一般的な「研鑽」の使い方は、努力しているさまや、学問や研究に打ち込む姿をあらわす際に使用できます。
上司
新人
上司
新人
新人
先輩
普通に努力している姿を表現する際には「研鑽している」でも使えます。今よりもさらに先へ、より深く追求している強いニュアンスの場合、「研鑽を積む」や「研鑽を重ねる」などを用いて表現の幅を広げられます。
・ 今の状態に満足せず、研鑽に努める
・キャリアアップのための自己研鑽に余念がない
・焦らず研鑽に努めることが大切
「研鑽」の類語
「研鑽」の類語はさまざまな場所で使われており、日常生活でもよく耳にするフレーズが多いです。ビジネスシーンでも使う機会の多い類語を紹介します。
「修行」
学問や技術を身に着けるため、努力して学ぶとの意味。仏教用語で、悟りを開くための行為との意味もあります。
先輩
新人
部下
上司
似た言葉で「修練(しゅうれん)」があります。こちらは人格や学問、技術を身に着けるため、厳しい訓練などで己を磨き鍛える言葉です。
「追究」
未知の事柄を解明するために、どこまでも考えて調べるさまをあらわす言葉です。「ついきゅう」と読み、「追及」と「追求」の同音異義語があります。
・「追究」- どこまでも深く追いかけて解明すること
・「追及」- どこまでも追い詰め、追いつくこと
・「追求」- 手に入れるために、どこまでも追い求めること
「研鑽」の類語の観点でいえば、「追究」がもっとも近い意味として使えます。
新人
先輩
上司
部下
「探究」
物事の本質や真理を見究め、明らかにするために探るとの意味をもつ言葉です。同音異義語に「探求(たんきゅう)」があり、こちらは”あるものを手に入れるため、探し求める”との意味です。
新人
先輩
上司
部下
「研磨」
一般的には、砥石などで物を磨き上げるさまを指しますが、学問や知識、技術向上のためにしている努力を意味する言葉でもあります。
上司
部下
上司
部下
「研鑽する」と「研鑽を積む」の類語
「研鑽」を使用した表現に「研鑽する」や「研鑽を積む」があります。語彙力アップを目指してそれぞれの類語も確認しておきましょう。
・学習する
・腕を磨く
・尽力する
・努力する
・精進する
・修行を積む
など
・勉学に励む
・修得する
・会得する
など
動詞なので類語も動詞になります。
「研鑽」の英語表現
「研鑽」は学びの場でよく使われる言葉です。学問や技術を深く究める意味をもつ「研鑽」の英語表現を確認しておきましょう。
study
と表現できます。
「研鑽」の英語表現を使用した例文はこちらです。
⇒日々の研鑽は欠かせません!
・I want to study hard to catch up with you!
⇒みなさんに追いつけるよう研鑽を重ねたいと思います!
・I am not satisfied with my current state and will continue to study more.
⇒今の状態に満足せず、研鑽に努めます。
・I have to devote myself to self-study to improve my career.
⇒キャリアアップのための自己研鑽に余念がない。
常に自分を磨き上げ社会人として「研鑽」しよう!
「研鑽」とは、学問や技術を深く磨き上げる重みのある言葉です。どんなに素晴らしい才能があっても、向上心がなければ宝の持ち腐れになってしまいます。
社会人のみなさんこそ、周りの手本となるための努力を欠かしてはいけません。日頃から「研鑽」を積み、常に自分自身を高めるよう意識してくださいね!