フォローアップとは「追いかけること」という意味
上司
上司
新人
フォローアップは「追いかけること」という意味を基礎にもつカタカナ語です。
しかし、フォローアップは、シチュエーションによって意味するところが変わってくるため、状況に合ったニュアンスを選びとる必要があります。
新人君みたいに慌てないよう、フォローアップに関するさまざまな意味をしっかり勉強しましょう!
英語のフォローアップ(follow up)の意味は?
フォローアップは英語表記すると「follow up」。
「follow(フォロー)」は、ツイッターなどでもよく使われるので、皆さんにもおなじみかもしれませんね。
「follow」は、実際の動作・心の動き・時系列などに対して使われて、何かに「続く」「従う」「追う」などの意味をもつ単語です。
そんな「follow」に「up」をつけた「follow up」は、次のような意味をもっています。
・後についていく
・どこまでも追い詰める
・追跡調査する
・見届ける
「follow up」も「follow」と同じように「何か」が前にあって、それを追いかける形で成り立つ言葉になります。
「follow up」は、ハイフンを挟んだ「follow-up」という形で表記される場合も。このときは「follow-up 〇〇」のように、別の単語にくっついて「再び行う〇〇」や「追跡して行う〇〇」という意味になります。
日本語のフォローアップの意味は?
カタカナ語のフォローアップは、次のような意味になります。
・後に続くこと
・強化や確認のため、一度実施した事柄を後からもう一度行うこと
・問題がないか確認し、すべて改善されるまで徹底的に確認、対応を続けること
・その後の状況を確認するために、継続的に調査すること
英語の「follow up」もカタカナ語のフォローアップも同じ意味ですね。
ちなみに、冒頭で部長が口にしていたフォローアップはこんなニュアンスになります。
上司
【訳】
上司
上司
【訳】
上司
フォローアップと追跡調査
徹底や追跡は、ビジネスでも重要な考え方なので、フォローアップはよく使われるビジネス用語のひとつになっています。
しかし、文化庁が行った平成29年度「国語に関する世論調査」では、不特定多数の人に宛てた文書などにはフォローアップを使うほうがいいという意見が14.4%。「追跡調査」という漢字言葉を使用したほうがいいという意見が65.9%となっています。
フォローアップと追跡調査では、意味を理解しやすい「追跡調査」が無難ですね。
参考
平成 29 年度「国語に関する世論調査」の結果の概要文化庁
フォローアップの類語・言い換え
カタカナ語よりも漢字言葉が好まれる場合があるため、フォローアップはむやみやたらと多用するのではなく、状況を見極めて使う必要があるカタカナ語です。
シチュエーションに合うワードを選べるように、カタカナの類語だけでなく漢字言葉の言い換え表現もあわせて覚えておくといいですよ。
フォローアップのカタカナ語の類語
核に「追いかけること」という意味をもつフォローアップには、次のようなカタカナ語の類語があります。
・バックアップする
バックアップには「複製」という意味もあります。フォローアップとは異なる使い方をする場合もあるので注意してください。
バックアップについては下記の記事で紹介しています。
バックアップの意味とは?パソコンやスマホでのやり方は?英語・類語・使い方も解説
フォローアップの日本語の言い換え表現
フォローアップを日本語に直したほうがいい場合に備えて、日本語の言い換え表現も押さえておきましょう。
・再確認
・事後調査
・継続調査
フォローアップの類語は、カタカナ語も日本語も先に起こった「何か」を追いかけるというニュアンスをもっています。
仕事で登場するフォローアップがつく用語
ビジネスシーンでは、フォローアップがつく関連語がしばしば登場します。どんな言葉がどのような意味で使われるのか確認しましょう。
フォローアップメール
フォローアップメールは、商品の購入や会員登録、資料請求などのアクションをしてくれたお客様宛手に企業が後日送信するメールです。
アクションに対するお礼や現状確認、次回のお知らせなどを企業からのメッセージとして送ります。
フォローアップ研修
フォローアップ研修は、一度受講した研修の内容が身についているか確認するために行う追加研修です。一定期間経過後に同じメンバーを集めて、さらに深く学ぶ機会を提供します。
新入社員研修の後によく実施されますが、フォローアップ研修の対象は新人だけではありません。管理職向けのフォローアップ研修が開かれる場合もあります。
フォローアップセミナー
フォローアップセミナーは、基礎を学ぶためのセミナーを受講済みの人向けに開催される応用編セミナーです。
基礎セミナーで学んだ内容をさらに高め、使える知識にするために行われます。
フォローアップ監査
フォローアップ監査は、企業などに行う監査が終了した後、一定期間たってから実施する再監査です。
監査時に監査人が指摘した内容が、予定通り改善されているかを確認します。
こんな場面でも使う!フォローアップの関連語
フォローアップは、ビジネスシーンだけでなくこんなシチュエーションでも使われます。社会人の雑学として頭に入れておきましょう。
フォローアップ調査
フォローアップ調査は、長期間継続的に行われる社会調査のこと。
世論調査などを一度調査したらそれで終わりにするのではなく、一定期間置いてから、同じ調査対象の現状を追いかける形で追加の調査を行います。
フォローアップ外来
フォローアップ外来は、患者のその後を確認するために実施される外来診察です。
産院を退院した後で新生児の検診を行ったり、人間ドックの検査結果を説明する機会を設けたり。目的によっていろいろなフォローアップ外来があります。
フォローアップ検診
フォローアップ検診は人間ドックの後の二次検査のこと。
人間ドックの結果が、要精密検査や治療の必要ありだった場合に行われる追加検査で、患者は医療機関に赴いて診てもらいます。
また、手術を受けて退院した患者さんが、術後の経過確認のために医療機関を受診することをフォローアップ検診という場合も。これはフォローアップ外来と似ていますね。
どちらかというと、フォローアップ外来は産婦人科や小児科で多く使われている言葉。一方、フォローアップ検診は、より幅広い診療科で用いられているようです。
フォローアップミルク
フォローアップミルクは、離乳食期の赤ちゃんの栄養を補うためのミルク。
通常の粉ミルクは、赤ちゃんに必要な栄養がすべて入っている完全栄養食です。対して、フォローアップミルクは、離乳食だけでは不足しがちな栄養を補うための栄養補助食品。
フォローアップミルクはご飯の代わりになりません。
フォローアップの使い方・例文
「追いかけること」という意味を核にもつフォローアップですが、何を追いかけるかでニュアンスが微妙に変わってきます。
追いかける対象が何かを考えながら例文を読んでみましょう。
上司
先輩
マーケティング部新人
上司
新人
フォローアップは類義語とあわせて覚えよう!
フォローアップは、いろいろなニュアンスをもっているカタカナ語なので、相手にいいたい内容がすぐに伝わらない場合もあります。
かっこつけてカタカナ語を使っても、通じなければ意味がないですよね。シチュエーションに合わせて、日本語に言い換えることも必要になります。使い分けできるように類語とあわせてフォローアップの意味や使い方を覚えましょう。