トートロジーとは?わかりやすい具体例って?論理学における意味や言葉の使い方も解説

トートロジーとは『同じ意味の言葉を反復すること』

先輩

今日も新しい契約とれたらしいわね。最近どうしたの?何か仕事のやり方変えたの?
オレ、やるときはやるんです。ただそれだけですよ。

新人

先輩

そうそう、それって『トートロジー』っていうの知ってた?カタカナ用語も『やるときはやる』の力で覚えていってくれると嬉しいんだけどね。

上の会話のどこにトートロジーが潜んでいるかわかりますか?

あなたももしかしたら自然に使っているかもしれない『やるときはやる』。実はこれがトートロジーなんです。

日本語では『同義語反復』と呼ばれており、「新しく発売された新商品」も同じです。

本来、このような重複した言葉は使わないことが正しいとされています。しかし、あえて同じ意味の言葉を反復したほうがいい場面もあります

ここでは、具体例も紹介しながらわかりやすく解説していくので、しっかり覚えていってください。

トートロジーの意味をチェック

トートロジーとは『類語の無駄な反復』を指す言葉です。

しかし、やみくもに同じ意味の言葉を繰り返すことではなく、あえて同じ言葉、同じ意味の言葉を用い、その言葉を強調する意図で使ってこそトートロジーなんです。

まずは『トートロジー』の基本的な意味、どんな状況で使うものなのかを解説していきます。

具体例から考えるトートロジーの意味

トートロジーは「言葉は違うけど、それって同じ意味だよね?」と答えたくなる言葉です。どんなものがあるのかを少し紹介しておきますね。

・頭痛で頭が痛い
・あとで後悔する
・記憶喪失で記憶がない
・私は私です
・馬から落馬した
・青い青空
・楽といえば楽なんだけど…
・やっぱりアナタはアナタね
・規則は規則だから

どれも同じ言葉を繰り返していますね。このような同義語反復がトートロジーとなります。

こうやって見てみると「あ、それ使ってるかも!」と思うものもあるんじゃないかな?

論理学におけるトートロジーとは?

論理学においてのトートロジーとは、『常に真である論理式』のこと。つまり『常に矛盾がない理論』を意味します。

論理式においては、常に『A=A』でなければならず、『A』の答えが『A』のほかに『B』も考えられる場合は、論理学的なトートロジーとはいえません。この説明だけではちょっと難しいですよね?

例をあげてみましょう。

果物とは果実のことなんだよ。

一見すると、イコールでつなぐことができるように感じませんか?

しかし、果物とは『食べられる果実(実)』であり、『果実』は植物が実らせる『実』全般を指します。そして、果実の中には、毒が含まれているなど、食べられないものも存在しますよね?

このように考えると『果物=果実』にはなりません。つまり、論理学的には『果物=果実』は常に真であるとはいえないため、トートロジーではなくなるわけです。

それでは、論理学的なトートロジーにはどんなものがあるのか見てみましょう。

・私は私
・寒気で気温が下がってて寒い
・ファンヒーターを入れると暖かい風がでてくる

寒気とは、気温が下がっていて寒く感じることを意味する言葉です。そして、ファンヒーターの電源を入れると暖かい風がでてくるのは当たり前ですよね。どれも『当たり前』のことを言っていて、イコールの関係になっています。

そのため、これらは論理学的なトートロジーになるわけです。

トートロジーの英語は『tautology』

トートロジーは英語で『tautology』と表記し、日本語で使われる意味とほぼ同じです。

■類義語の無用な反復
■同語反復
■類語反復 など

たとえば、この文章を見てみましょう。

I went to see the Morning sunrise.
私は朝の日の出を見に行った。

しかし、日の出は朝のものというのは当たり前なので、本来なら「Morning(朝)」をつけなくても伝わります。これは『tautology』となり、正しい文章は次のようになります。

I went to see the sunrise.
私は日の出を見に行った。

トートロジーと循環論法の違い

循環論法とは、話の結果が話の出発点にもなる論法のことをいいます。一つ例をあげてみますね。

Aさんの言うことは信じて大丈夫よ。だって、Aさんて良い人だし。良い人が言うことなら信じられるってことになるでしょ?

これは「良い人は信じられる」「信じられる人は良い人」が循環しており、いつまでも結果がでません。これは循環論法になります。

一方「信頼できる人だから信じてよい」となると、「結局信じていいんだよね」と結論がでるので、トートロジーになります。

トートロジーの使い方・例文

日常的にもよく登場するトートロジーですが、ビジネスシーンでの会話ではいったいどんな使い方があるのでしょうか。例文で見てみましょう。

例文1

A社営業担当

これは機能が高い高機能製品になっています。
そのトートロジーで高機能だってことはわかったよ。で、具体的に説明してくれる?

B社担当者

例文2
トートロジーのように、同じ言葉を使うだけでは説得力に欠けるだろう。
例文3

先輩

「できないからできない」ってただのトートロジーじゃない。なんでできないのかをきちんと説明してくれる?

[おまけ]トートロジーダウトフルの歌詞の意味

ツミキさん作詞作曲の曲に『トオトロジイダウトフル』があります。

この『トオロジイ』はこ、の記事で解説している『トートロジー』の意味で使われており、歌詞の中にもトートロジーという言葉が散りばめられています。わかりやすい部分を抜粋してみたので見てみましょう。

・悪役の悪訳は悪役じゃないか
・綺麗な白い空白のせいで
・偽物の偽物は偽物じゃないか
・君は大きな犯罪を犯した

そして、『ダウトフル(=doubtful)』とは、『不確かな』『あいまいな』を意味する言葉です。つまり、『トオトロジイダウトフル』は『同義語反復あいまいな』となるわけです。

あいまいな表現のトートロジーがたくさん使われた歌詞ですが、あえて使うことでゴロが良かったり、言葉が強調されているのがわかりますよね?この歌に興味のある人は、『トオトロジイダウトフル』で検索してみてください。

トートロジーの意味を理解し論理的な表現ができるようになろう

同義語の重複は、使い方によって説得力が増すことがあれば、ただ説明下手という印象を与える場合もあります。トートロジーの意味を正しく理解し、効果的に使えるようになってください。