「昨今」とは「最近」の硬い表現
「昨今(さっこん)」とは、「少し前から今」のこと。厳密に期間が決まっているわけではありませんが、数か月から数年を指すことが多いようです。
「昨」は「昨日」にも使われているように「過ぎ去った日」という意味。「昨」と「今」をあわせて「少し前から今」を表しています。
また、「昨今」は堅い表現なので日常会話で使用することはあまりありません。
「昨今」の使い方・例文
日常会話ではあまり使わない「昨今」ですが、ビジネスシーンでは度々登場します。
・昨今の流行から新商品のコンセプトを考える ・昨今の社会情勢を鑑みて何が求められているか判断する ・昨今の異常気象により各国の対応が求められている
このようにビジネスの話題から社会情勢や気候問題など、「昨今」はまじめなテーマとの相性がいいことがわかります。
文書やメールなど書き言葉で使われることが多いですが、会議やニュースなど改まったシーンで使っても問題ありません。
日常会話で使用しても間違いではありませんが、違和感は否めないでしょう。
「昨今」の類語
「昨今」のように「少し前から今」の期間を表す日本語はたくさんあります。いくつか見ていきましょう。
・最近(さいきん) ・この頃(このごろ) ・近頃(ちかごろ) ・近年(きんねん) など
微妙なニュアンスの違いはありますが、「昨今」と同じようなシーンで使うことができます。「近年」は「昨今」と同様、堅い表現ですが、それ以外のものは日常会話で使っても違和感がありません。
・最近太ってきちゃってさ~ ・この頃、細めの服に興味があるから体型が気になってる ・近頃、どこの店も大盛りより上の特盛があって嬉しい限りだよ
「昨今」の英語表現
「昨今」と同じような意味の英語表現はたくさんあります。「in recent years」や「over the past few years」には「years(年)」が入っているので、数年のことをいう際に使用します。
期間を曖昧にいいたいのであれば、「lately」が最適です。
・Climate changes have been occurring lately ⇒昨今は気候変動が起きている
改まった場にぴったり
「昨今」は改まった場面で使うと様になるフレーズ。「最近」や「この頃」だとしっくりこない場合でも、「昨今」を使うとスマートな文章になるかも。
とはいえ、日常会話で使うと少々堅苦しい表現でもあります。状況に応じて使い分けることのできるビジネスパーソンを目指しましょう。