「差し支えなければ」はお願いするときに使えるクッション言葉
「差し支えなければ(さしつかえなければ)」は、何かお願いや質問をする際に使えるクッション言葉です。クッション言葉とは、言いたいことの前に付けると印象を柔らかくしてくれる便利なフレーズのことです。
「差し支えなければ」には「不都合でなければ・気にしなければ」という意味があり、相手への気遣いが表れた丁寧な表現です。
「差し支えなければ」の使い方・例文
「差し支えなければ」の詳しい使い方を例文を使って確認していきましょう。
・差し支えなければ、予算を教えていただけますか ・差し支えなければ、お写真を取らせていただきたいのですが ・差し支えなければ、この後お時間いただけないでしょうか ・差し支えなければで構いません
このように「差し支えなければ」は聞きにくいことを質問する際や何か依頼する際に、本題の前に添えて使用。柔らかな印象を与えることができるのでビジネスシーンでは重宝します。
「差し支えなければ」を使う際の注意点
「差し支えなければ」は便利なフレーズですが、どんな質問や依頼の際にも使えるわけではありません。
「差し支える」ことには使えない
「差し支えなければ」は、明らかに「差し支える」ような無理なお願いには使うことはできません。実際には「差し支えない」ことがわかっているのに使うからこそ、スマートな表現になります。
・差し支えなければ、口座の暗証番号を教えていただけませんか ・差し支えなければ、今月は無給で働いていただけませんか
断られたら困る際には使えない
「差し支えなければ」は、万が一「差し支える」ようであれば断ってもらって構わないというスタンス。そのため断られたら困ることには使えません。
「差し支えなければ」の類語
「差し支えなければ」を言い換えるとするとどのような表現があるのでしょうか。いくつか紹介していきます。
・申し訳ないのですが ・可能であれば ・恐れ入りますが など
どれも同じようなシチュエーションで使用することができますが、「恐れ入りますが」は強制的にお願いするときにも使用できます。
・恐れ入りますが、身分証の提示をお願いします ・恐れ入りますが、ここでは喫煙しないようにお願いいたします
「差し支えなければ」の英語表現
相手に何か聞きにくいことを聞くときには、「if I may ask」が使えます。
・If I may ask, what do you do for a living? ⇒差し支えなければ、お仕事は何をなさっているのか教えていただけますか
日本語よりもストレートな表現は多いものの、このようなクッション言葉は英語にも存在します。
踏み込んだ質問をする際に使おう
「差し支えなければ」はビジネスシーンには不可欠といっていいフレーズ。商談や会議などで踏み込んだ質問をする際に使うとスマートな印象を与えることができます。答えにくい質問にも答えてもらえるかも。