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FYIの意味とは?英語メールにおける使い方って?ビジネスマンが知っておきたい略語を解説

FYIとは「ご参考までに」

新人

先輩、本部長から『FYI』って件名に書かれたメールが送られてきたんですけど、僕は何すればいいんですか?
それ、営業部全員にきてるんじゃない?「ご参考までに」ってことだから、目を通してればいいわよ。でも、情報として知っておいたほうがいいと思ったらちゃんとメモ残しておいてね。

先輩

新人

カタカナ用語もたくさんあるけど、メールにもこんな略語があるんですね。

あなたも上の会話の新人くんのように「このメールはどうしたらいいんだろう?」と疑問に思ったことがありませんか?もしかしたら、今現在、「FYIってどんな意味?」と、この記事にたどり着いたのかもしれませんね。

ここでは、ビジネス略語として広く知られている『FYI』の意味だけでなく、使用する場面や読み方についてもわかりやすく解説します。

FYIの意味をチェック

『FYI』はアルファベットですが、外資系企業だけでなく、今では日本のビジネスシーンでもあたりまえのように使われています

カタカナ用語でも、意味をきちんと理解していなければ正しく使いこなせませんよね?アルファベットも同じです。まずは、どんな意味をもつ文字列なのかを明確にしておきましょう。

FYIは「for your information」の略語

『FYI』は実は略語で、正式には『for your information』となります。直訳すれば『あなたのための情報』ですが、ビジネスシーンでは「ご参考までに」の意味で使われます。

FYIの読み方

『FYI』には特に決まった読み方はありません。見たまま「エフワイアイ」でもいいですが、ちょっと読みにくいですよね?そのため「フワイ」と読まれることも多いです。

FYIに込められたニュアンス

FYIは主にビジネスメールで使われますが、『ご参考までに』だけでなく、こんなニュアンスも含まれています

■役に立つ情報だと思うので一応お知らせしておきます。
■大事な情報ではないけど、興味があれば読んでみてください。
■たぶんあなたも知っていたほうがいい情報なのでメールしておくけど、読んでいなくても問題ないですよ。

上司

でも、人によっては「FYIでメールしたよね?読んでないの?」と言ってくる人もいるので、メールが送られていることは認識しておいたほうが無難だよ。

英語メールにおけるFYIの使い方

英語圏においても『ご参考までに』の意味で使われますが、『ちなみに』の意味の場合もあるので、文脈での判断が必要です。

「参考までに」の使用例
FYI, the attached files are the today’s conference material.
参考までに、添付ファイルは今日の会議資料です。
「ちなみに」の使用例
FYI, I am leaving Japan next Monday.
ちなみに、私は来週月曜日に日本を出発します。

また、「ちなみに」という意味でのFYIは、「FYI(エフワイアイ)~~」というように、会話の中でも日常的に使うので、知識として覚えておくと便利です。

FYIをつけるシチュエーションって?

現代では、日常生活でもSNSやチャットが頻繁に利用されており、略語もたくさん使われていますよね?

あなたも『笑う』の表現として『www』は使ったことがありませんか?これも一種の略語です。「なんということでしょう!」を表す『OMG(oh my god)』もあります。

さすがに、ビジネスシーンで『www』の表現はあまり登場しませんが、アルファベットの略語は頻繁に使われます。FYIもその一つです。

たとえば、取引先担当者から『休暇のお知らせ:A社担当 田中』といった件名で、「明日休暇を取るため、緊急案件は上田に伝えてください」といった内容のメールが届いたとします。

内容的には自分が知っているだけでもいいことですが、社内にもA社の田中さんと関わりのある人はいるでしょう。

そこで、「もしかしたら知ってるかもしれませんが、一応連絡しておきますね」の意味で、届いたメールを転送の形にし、件名の最初に『FYI』をつけて送信します

【FYI】Fwd:休暇のお知らせ:A社担当 田中

FYI(ちなみに)、『Fwd』は『forward』の略語で、「これは転送メールですよ」という意味です。

FYIを使うのは、転送メールだけではなく、「この情報は参考になりますよ」「こんな情報を入手しました」といった場合、件名の最初に『FYI』をつけてメールを作成します。たとえば、こんな感じです。

・【FYI】A社担当者変更のお知らせ
・【FYI】B社新商品情報入手しました

FYIの使い方に明確な決まりはないから、上の使用例以外にもいろんな使い方ができるわよ。

FYIが入ったメールには返信すべき?

『FYI』が入ったメールは、『受け取る側の返信作業の手間を省きたい』『忙しいなら読み飛ばしても問題ない』といったニュアンスを含んでいるので、基本的には『返信不要』です。

しかし、「情報ありがとうございます」「ほしい情報でした」「助かります」といった返信をするのは間違いではありません。

もらった情報によっては「あの人にも知らせたい…」という内容の場合もあるでしょう。ほかの人に知らせていけないメールの場合は、送信側が転送してはいけない旨を念押ししているでしょうが、ほかの人にも知らせたい場合は送信者に確認をとったほうが安全です。

上司や目上の人にもFYIは使っていい?

FYIに限らず、略語はカジュアルな言葉になるため、上司、目上の人、社外の人に使うのはNGです。『FYI』のメールを送信したい場合は、『FYI』の代わりにこんな書き方があります。

・【ご参考】A社本社ビル移転のお知らせ
・【お知らせ】A社本社ビル移転について

一緒に覚えたい!ビジネスメールで登場する略語

ビジネスシーンでは、さまざまな略語が登場します。その都度調べるのも手間がかかるので、よく使われる略語をここでいくつか紹介します。これを機に一緒に覚えておきましょう。

ASAP

ASAPは『アサップ』と読み、『なるべく早く』の意味で使われます。「このメールは早く読んでほしい」と思う場合には、件名の最初に『ASAP』をつけます。

また、会話の中で「アサップでお願い」と依頼されれば、早く処理をしてほしいという意味になります。

なお、アサップについては次の記事でも詳しく解説しているので、理解を深めるためにも、ぜひあわせて読んでみてください。
アサップ(ASAP)とは?どんな意味のビジネス用語?英語・日本語の使い方をわかりやすくガイド

NR

NRは『No Return(ノーリターン)』の略語で、ビジネスシーンでは、「帰社せずに外出先から直帰します」の意味で使われます。

予定表や共有のカレンダー上で利用するのが一般的ですが、社内の会話で「田中さんはノーリターンです」といった使い方をする場合もあります。

FYR

FYRは『for your reference』の略語で、FYI同様『ご参考までに』を指す言葉です。この説明だけを見ると『FYR』と『FYI』はどちらを使ってもいいように感じますが、厳密にはこんな違いがあります。

■reference=参照
⇒for your reference=ご参考までに
■information=情報
⇒for your information=情報までに

『FYR』と『FYI』では、FYIのほうが重要度が高くなるので、英語圏では使い分けたほうがいいですが、日本ではどちらも同じニュアンスで使われることが多いです。

FYIは知っておきたいビジネス略語

外資系、貿易業、研究職、観光業など、英語を頻繁に使う分野では、FYIは必ず知っておきたいビジネス略語です。最近では日本の企業でも国際化が進んでおり、アルファベットを使ったビジネス略語もよく使われています。

しかし、すべての人に通じるわけではありません。「この人はあまり横文字は使ってこないな」「この人にこの略語は通じるかな?」と感じた場合には、日本語で言い換える工夫をするようにしましょう