アナライズとは『分析する』こと
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アナライズとは、『分析する』を意味するカタカナ用語です。しかし、ニュアンスの似た言葉も多く存在するため、間違って使いやすいのも事実です。
また、一般的なビジネスシーンと、IT業界では違った意味で使われる場合もあるため、ちょっと覚えにくい言葉かもしれません。
ここでは、アナライズの意味だけでなく、似た言葉との違いや英語表現についてもわかりやすくまとめました。これを機にしっかり覚えていってください。
アナライズの意味をチェック
カタカナ用語の多くは英語が語源となっていますが、アナライズはどうでしょう?まずは、英語の意味と日本語としての意味について明確にしておきましょう。
英語でのアナライズの意味
アナライズを英語で書くと『analyze』で、こんな意味をもつ単語です。
■分解する
■分析する
■精神分析する など
使い方の例も少し紹介しておきますね。
■analyze ~ in detail(~を詳細に分析する)
■analyze ~ independently(~を個別に分析する)
■analyze ~ chemically(~を科学的に分析する)
なお、『分析した』は『analyzed』になるので、あわせて覚えておくと便利です。
analyzeの『lyse』には、『溶解する』の意味があります。今あるものを一度分解した状態にまで戻し、詳しく分析する。つまり、『もっと詳しく』のニュアンスが強い『分析』を意味する言葉です。
日本語としてのアナライズの意味
アナライズは、前述したように『詳しい分析する行為』を意味する言葉です。また、『アナライズ』のみで『分析する』となりますが、日本語の文章の中では、アナライズの後ろに『~する』『~した』をつけて使うのが一般的です。
アナライズに似たカタカナ用語
日本で使われているカタカナ用語の中には、言葉そのものが似た言葉、意味が似た言葉がいくつも存在します。アナライズもそのひとつ。ここでは、アナライズに似た、『アナリシス』『アナリティクス』『アナリスト』の意味を解説するので、違いを明確にしておきましょう。
アナリシス
アナリシスは『分析』を意味するカタカナ用語です。また、研究や実験の分野では、いくつもの研究結果をもとに、さらに詳しく分析する場合もあります。これを『メタアナリシス』といいます。
アナリシスは名詞で『分析』、アナライズは動詞で『分析する』なので、アナリシスを実行することが『アナライズ』になるわけです。
アナリティクス
ある特定のデータ中に潜んでいるパターン、法則、相関関係などを見出して抽出することを『アナリティクス』といいます。
今はインターネットが普及しており、検索エンジンで自身のサイトがどのくらいのアクセス数をもっているのか分析することは、運営側としても重要な仕事になっています。
そして、Googleではその作業が簡単にできるツールを提供しており、名称を『Googleアナリティクス』といいます。
アナリスト
『アナリスト』とは分析を行う人を指します。考え方としては、『アナリシス』を実行する人、『アナライズ』という行動を起こしている人、ということになりますね。
ネイリストは『ネイルをする人』、スタイリストは『スタイリングをする人』といったように、『~スト』がつくと『~する人』になると考えれば簡単ですね。
また、世の中には、証券アナリスト、ITアナリスト、金融アナリストなど、いろいろなアナリストが職種として存在しています。これらは、それぞれの分野を専門的に『分析する人』となるわけです。
IT業界におけるアナライズ
ビジネスシーンで広く使われている『アナライズ』ですが、その中でもIT業界にいたっては、特にこんな言葉と関連させて使われることも多いです。
データベース
データベースは『database』と表記するので、IT業界では『DB』と略して使うことも多いです。
そして、データベースとは、一定量の情報をさまざまな用途で効率よく使ったり、アナライズしたりできるよう考えて蓄積されたデータの集まりを指します。
一般的には、コンピュータ内で管理されている情報群を意味します。50音順で情報がまとめられた顧客情報や、住所録も一定の形式で整理されているため、データベースになります。
オラクル
『オラクル』は、アメリカのカリフォルニアにあるソフトウェアを開発している企業で、英語では『oracle』と書きます。
そんなオラクルが開発したソフトの中に『Oracle Databese』があります。これは、データベース管理ソフトで、日本で広く利用されているMicrosoftが提供しているソフトウェア中では『Access』にあたります。
Microsoft Accessは、どちらかといえば、個人のパソコン、中小企業のコンピューターなど、小規模なデータを処理するのに対し、Oracle Databeseは商業用の大きなデータの処理に利用されています。
このOracle Databeseの中でのアナライズは、データベースの中の統計情報を集計し、結果をシートに保存するシステムを指しています。
音楽業界におけるアナライズの意味
音楽業界では、「この曲はどんなコード進行をしているのかな?」「このコードはこの曲のキーで何番目に位置するコードなのかな?」など、楽曲やコードの分析をすることを『アナライズ』といいます。
特にアドリブを入れる際にこのアナライズは重要な作業となります。たとえば、Cのキーで作られているコードに、ぶつかる音のDのキーでアドリブを入れると不協和音のようになってしまいます。
スッキリなじんだ音で聴いてもらうためにも、このアナライズの作業は大切なんです。
[ビジネス版]アナライズの使い方・例文
意味がわかれば使うのは難しくない『アナライズ』ですが、間違った使い方をしないためにも、例文でチェックしておきましょう。
類語としっかり区別して『アナライズ』を使おう
仕事において、『アナライズ』しなければならない場面はたくさんあります。そして、関連した会話では『分析する』『分析』を意味する言葉を使う機会は多いでしょう。『アナリシス』『アナリティクス』など、紛らわしい類語の意味もしっかり理解し、正しく『アナライズ』を使えるようにしておきましょう。