プロパガンダの意味とは?日本ではどんな手法がある?種類・言い換え表現・使い方も解説

プロパガンダとは『政治的な意図のある宣伝』のこと

新人

先輩!うちのホームページで新しくUPされた、洗剤の商品紹介動画はもう見ました?
見た見た!あの菌の描き方!思わず「今日買って帰ろう」って思っちゃったわ。

先輩

新人

これも一種のプロパガンダ動画っていえますよね。

プロパガンダは、本来『政治的な意図のある宣伝』を意味するカタカナ用語です。しかし、上の会話のように、一般のビジネスシーンでも使われることがあるんです

ここまでの説明を見ると、「政治的な意図とは関係ないビジネスでも使うの?」と思った人もいるでしょう。ここではそんな疑問がスッキリ解決できるよう、日本のビジネスシーンでの使い方や種類についてもわかりやすくお伝えします。

プロパガンダの意味をチェック

プロパガンダは、ラテン語の『繁殖させる』『種をまく』の意味をもつ『propagare』が語源となっています。

言葉の意味としては『政治的な意図のある宣伝』ですが、政治に関係ない分野でも、『世の中の宣伝・広告・広報活動のすべてが含まれる』と考えられています。

つまり、特定の思想や行動に誘導する意図をもった行為そのものがプロパガンダといえるわけです。

プロパガンダの種類

プロパガンダは、ホワイト、ブラック、グレープ、コーポレート、カウンターといった種類に分類されています。それでは、それぞれについて簡単に解説しておきますね。

ホワイトプロパガンダ
どこのだれが発信しているのがはっきりしており、事実に基づいた情報で作られた宣伝。マイナンバーの重要性をアピールした宣伝、自社商品の良さをアピールした宣伝など。
ブラックプロパガンダ
情報の発信元を隠したり、偽装したりして、どこのだれが発信したか特定できない宣伝。また、情報そのものにも偽りがあったり、誇張している場合も多い。紛争の多い地域で、誇張した情報で住民の闘争心をあおる行為など。
グレーププロパガンダ
情報の発信元があいまいで、事実かどうかがわからないもの。悪い内容を隠し、良い内容のみをわざとピックアップして拡散する行為も含まれる。
コーポレートプロパガンダ
企業が利益を生むために行う宣伝行為。ホワイトプロパガンダでもあるが、企業の宣伝のみを区別してこう呼ぶ場合がある。
カウンタープロパガンダ
既に発信されているプロパガンダに対抗し、攻撃をするような内容の宣伝をすること。旧製品の特質に対し、「この機能がさらにアップした」と比較し、新商品を売り出す宣伝など。

プロパガンダの英語は『propaganda』

プロパガンダを英語で表すと『propaganda』で、こんな意味をもつ単語として使われています。

■宣伝活動
■(国家などが組織的に行う)宣伝

日本語として使われるプロパガンダとほぼ同じ意味ですが、熟語例をいくつかあげておきます。

■propaganda activities(宣伝活動)
■false propaganda(デマ宣伝)
■political propaganda(政治宣伝)
■program propaganda(番組宣伝) など

プロパガンダの言い換え表現

カタカナ用語はすべての人がしっかり意味を理解しているわけではありません。そのため、場合によっては日本語で表現しなければならないこともあります。プロパガンダは次の言葉に言い換えられるので、覚えておくと便利です。

プロパガンダの類語(言い換え表現)
・宣伝
・広告
・触れ込む
・報道する
・発布
・通告 など

ビジネスシーンでのプロパガンダの手法とは

ビジネスシーンでよく見られるのはプロパガンダにはどんなものがあるのでしょうかイメージがわきやすい例をあげてみましょう。

例①:カーナビ

カーナビの機能説明広告を見て「こんなに素晴らしい商品はほかにはない」と思ってしまったら、広告によって『素晴らしいモノ』という考えが植えつけられたことになります。

さらに、宣伝広告やポスターに、アピールポイントとなる写真を掲載すれば、視覚的に確認できるので、文字や言葉のみで宣伝するよりもさらに効果的です。

これはコーポレートプロパガンダといえます。

例②:食器用洗剤

テレビCMでは食器にバイキンの絵を描き、その洗剤で洗うとバイキンが消え去る…といった映像をよく目にします。これも視覚的に「これを使わなければバイキンが残ったままなんだ」という心理を植え付けられたことになります。

また、同じメーカーの旧製品と比較し、「旧製品はこんなにバイキンが残ってるけど、新製品はこんなに少なくなります」といった表現をしていることもあります。

これは、コーポレートプロパガンダではありますが、カウンタープロパガンダの要素も含んでいるといえます。

例③:美白美容液

美白効果の高い美容液を宣伝する際、『美容クリニックと共同開発』『美容研究家も絶賛』など、専門家の名前を借りる場合があります。

消費者としては「専門家が推奨しているなら!」「医師が言うなら本当なんだろう」と、メーカーが説明するだけよりも説得力が増します。これにより、「この美容液は効果がある」という意識が植え付けられたことになるわけです。

これも、メーカーの製品紹介なので、コーポレートプロパガンダになります。

ただ、『美容クリニック』『美容研究家』といった表現のみで、具体的なクリニック名や研究家名がでていない場合は、グレーププロパガンダであることも否定できません。

身近なところにも意外とたくさんのプロパガンダがあるんだね。

[ビジネス版]プロパガンダの使い方・例文

『プロパガンダ』の言葉そのものを調べると「政治に関する言葉?」と思ってしまう人がいるかもしれません。そのため、ビジネスシーンでどのように利用されるのかイメージがわきにくい場合もあるでしょう。そこで、わかりやすい例文を用意したので、場面を想像しながら読んでみてください。

例文1

上司

A国のプロパガンダで国内紛争が激しくなってきたから、支社の社員を全員帰国させることが決定したよ。帰国の手続きよろしくね。
例文2
当社製品を使った効果をしっかりイメージしてもらうためにも、わかりやすいコーポレートプロパガンダにする必要がある。
例文3

上司

この情報はB国のプロパガンダだ。内容をそのまま記事にしないよう、全員に通達してくれ。

現代社会に見られるプロパガンダの例

企業が発信する宣伝・広告もプロパガンダですが、それ以外にはどんなものが現代社会にはみられるのでしょうか

プロパガンダ映画

映画は、人の手で作られる作品ではありますが、人々の意識に訴えかけることを目的に、国や政治団体などが製作にかかわっている場合があります

しかし、人の心に訴えかける内容の映画でも、国や政治団体が関わっていない作品も存在します。日本映画の中の『男たちの大和/YAMATO』もその例といえるでしょう。

この作品は、生還した大和乗組員の体験談に基づいて書かれた、辺見じゅん氏の著書『決定版 男たちの大和』を原作として作られており、日本軍がどのように戦ったか、どんな攻撃を受けたかが描かれています。

当初は、旧日本海軍を賛美する映画だと批判する声もあったようです。

それでも、戦時中の厳しい生活や戦争の恐ろしさが描かれたこの映画は、現代の日本人の心にも「戦争は恐い」という意識を植え付ける効果があったのは事実です。そういった点ではプロパガンダ映画といえます。

プロパガンダ芸術

写真や絵画といった芸術作品は、「綺麗」「美しい」と心を穏やかにしてくれるものも多いですが、なんらかの意思が伝わってくるような作品も存在します。

実際にある風景画を見て「ここへ行ってみたい」と思えば、その人の意識に訴えかけたことになりますよね。また、貧しい町の人々の写真を目にすると、「この人達を助けたい」と思う人もいるでしょう

こういったこともプロパガンダになっているわけです。

プロパガンダを利用した宣伝で売上につなげてみよう

プロパガンダという言葉だけを見ると政治的要素を強く感じます。しかし、意味を深く調べると、企業の宣伝なども、人の心を動かす内容であれば、プロパガンダだということがよくわかります。そして、宣伝により人の心が動けば、それば売上につながります

あなたも、宣伝や広報に携わるなら、ぜひプロパガンダを意識して仕事に取り組んでみてください。