タームとは「期間」を示す言葉!
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ビジネスで度々耳にする『ターム』は、主に『期間』を指す意味で使われています。しかし、タームという言葉は多くの意味をもって使われており、シーンによって異なってきます。そこで今回はタームの意味やそれぞれのシーンでの使い方、関連語などをわかりやすく解説していきます。
タームの意味をチェック
タームは、英語では『term』と表記し、以下のような意味で記されています。
【2】専門分野の用語、専門語
【3】(複数形で)間柄、関係
もともとは『終わり』という意味をもった言葉として使われており、それがあるものの『境目』や『境界』という意味合いをもつようになり、今のような意味に変化していったとされています。
また、期間を『定める』『定義する』ということにもつながっていくことから、学術用語としてもつかわれるようになったようです。
タームの使い方・例文
意味を把握したところで、まずはどのように使うか例文を使ってご紹介していきたいと思います。
ビジネスにおけるターム
ビジネスではその日その日で完結していく業務もありますが、プロジェクトや他社との業務提携契約などのように、ある程度の期間を設けて実行される業務もあります。
会話の中で「中長期的に…」といった言い方をしているのを耳にすることがあるかもしれませんが、タームという言葉も同じような場面で使われ、『ビジネスターム』と呼ばれることもあります。
■中期:16ヵ月~60ヵ月
■長期:61ヵ月以上
なお、上記はあくまでも一般的な期間ですので、企業規模が大きい場合は定義が異なっている場合もあります。
教育におけるターム
日本の教育の現場での『ターム』は1学期、2学期といった区分を表現する言葉でよく使われますが、海外の専門学校での学期の区切りも『ターム』という言葉が使われています。
その他、日本の学習塾などでは『1ターム50分』というように、1つの授業が何分で行われるのかを表すのにも使われているようです。
タームごとに目標を立てるコツ
タームが設けられている仕事をする上で重要なのは、目標や計画をたてて遂行することですが、無茶な計画では意味がありません。そこでここでは目標の立て方のコツについて簡単にまとめてみました。
「この書類の作成は1時間あればできるだろう」「この調査は3日あればできるだろう」というように、単純に作業時間だけで計算しがちですが、実際に業務をするとイレギュラーな状況に陥ることがあります。
早く終わるぶんには余裕がでるだけですが、時間が足りなくなると慌ててしまい、ミスにつながることになります。
その為、時間・期間の計算をする際は1.3~1.5倍の時間的余裕をもたせて計画をすることが賢明です。
文字で長々と書いてしまうと目標を立てた本人でもわかりづらく、読み返すのもイヤになってしまい、目標の確認をするのに時間がかかるという効率の悪い事態に陥ってしまいます。
その為、数字や表を有効に使い、タームにわけてひと目で確認できるように作ることをおすすめします。
タームの類語・関連語
タームの意味や使い方はだいたいおわかりいただけましたよね?ここからはタームに関連した言葉や類語について少し紹介させていただきます。
テクニカルターム
『タームの意味をチェック』の項目で、タームには専門用語を指す場合もあるとお伝えしました。この専門用語を指す場合には『テクニカルターム』と呼ぶことが多くなっており、英語では『technical term』と表記します。
専門用語は、特定の職業についている人、特定学問の分野のみで適用される用語のことを指しています。
タームプレミアム
主に証券業界で使われる言葉です。債権には償還*までの運用期間が短い短期債券や償還期間が長い長期債券があります。
運用期間が長ければ価格変動によるリスクが高まる分、投資家は金利の上乗せを望みます。この期間にともなう上乗せ金利のことを『タームプレミアム』といいます。
(償還*:債権や投資信託の運用期間が終了し、保有数に応じた償還金の清算を行うこと。)
タームローン
貸付期間が3~5年程度の中長期になる貸付のことを指します。金額、金利、貸付期間、返済方法などが定められた、金銭消費貸借契約書を交わして実施されるのが一般的です。
タームシート
英語では『term sheet』と表記し、『条件概要書』『契約要項』という意味をもっている言葉です。
契約書は細かい文字で紙いっぱいにビッシリと書かれているものです。そして、契約書を完成させるまでにはそこに書く内容をまとめていきますが、その際に契約の要点をまとめて記述したものを『タームシート』といいます。
特許のライセンス契約、融資契約、保証契約など、様々な契約書作成時の使用として使われているので、一般企業においては法的なことを管理している部門、弁護士の職についている人は特によく耳にする言葉でしょう。
ビジネスシーンで「ターム」を使ってみよう
日本の取引先のみとしか商いをしていないような中小企業では、普通に日本語で『期間』ということが多いかもしれません。しかし、経済の先端を走っている企業や海外との取引もある企業に勤めることになれば、たくさんのカタカナ用語が会話の中で普通に登場します。
カタカナ用語ばかりを並べるとちょっと印象が悪くなるかもしれませんが、要所要所で入れるようにすると、『できる人』という印象を与えることができるでしょう。今回の記事で『ターム』という言葉についてご理解いただけたかと思いますので、明日から会話の中で上手に使ってみてください。