ボーダーラインとは『境界線』のこと
上司
新人
上司
ボーダーラインを日本語で表現すると『境界線』です。しかし、実際には単純に境目を指すものではなく、もっと深い意味があるんです。
どんな場面においても正しい意味でとらえられるよう、各分野ごとの意味をはじめ、類語や英語についてもしっかり勉強していきましょう。
ボーダーラインの意味をチェック
会話で正しく使うためにも、意味はきちんと理解しておかなければいけません。まずは、分野別にボーダーラインの意味を確認しましょう。
カタカナ用語のボーダーライン
カタカナ用語としてのボーダーラインは、ただの『境目』を表すのではなく、どちらか決めかねるギリギリの境界線を指します。
しかし、広い意味では境界線でも、分野によっては微妙にニュアンスが異なってきます。各分野ではどんな意味で使われるのか簡単に解説していきます。
ボーダーラインの意味①:大学受験
大学受験におけるボーダーラインとは、『合格最低点』『合格最低ライン』のことを指しています。また、進学塾や予備校などでは独自で合格ラインの解析を行い、ボーダーラインを設定し、合格可能性の有無を判定することも多いです。
ボーダーラインの意味②:精神の病気
精神の病気の一つに、『境界性人格障害』があります。気分の浮き沈みが不安定だったり、感情が抑えられない症状がでたりする精神病を指します。この病気をボーダーラインパーソナリティ障害と呼ぶことがあります。
ボーダーラインの意味③:国境
国を管理する分野において、ボーダーラインは『国境』を意味します。このボーダーラインは、陸の上だけに存在するものではなく、空や海にも定められています。
ボーダーラインの意味④:パチンコ
パチンコを趣味や娯楽としている人もいるでしょうが、ここにもボーダーラインが存在します。お金をかける遊びなので、収支はプラスにしたい。そのために必要な回転数をボーダーラインといい、店舗や台ごとで設定が変わります。
ビジネスには関係ないように思いますが、パチンコ台に使われる部品を製造している企業に勤めている人などは、マメ知識として覚えておいてもいいでしょう。
ボーダーラインの英語の意味
ボーダーラインは英語で『borderline』と書き、こんな意味をもつ単語として使われています。
■国境線
■(決めにくい)境界線
■不明確な など
熟語としてはちょっと難しい言葉が多くなりますが、参考までにいくつか紹介しておきますね。
■borderline on land(土地における境界線)
■borderline score(ギリギリの数値)
■borderline level(境界水準) など
また、国境や領土の境目は、『border』で表す場合もあります。そのほか、ギリギリの境界線を表す単語として『boundary』のほうがふさわしいときもあるので、ぜひ一緒に覚えておいてください。
ボーダーラインの類語
「これはボーダーラインなんだけど、日本語で表現したいなぁ」と思うシーンもあるかもしれません。そんな場合には、次の言葉で言い換えることができます。
・境目
・分割線
・区割り
・区切り など
また、カタカナ用語の中にもボーダーラインに似た意味の言葉があるので、あわせて覚えておくと便利です。
ボーダーラインとエッジの違い
エッジとは、『きわめて端にあるさま』を表すカタカナ用語です。物事の境界線を表す点ではボーダーラインと同じです。しかし、エッジは一番端っこに境界線があるので、物事を分割するという意味ではボーダーラインと違いがあります。
ボーダーラインとリミットの違い
リミットとは、『限界』『限度』を意味するカタカナ用語です。「これ以上のものはない!」という場合に使うので、2つに分ける境界線を表すボーダーラインとは違いがあります。
また、端にある状態を表す言葉としてはエッジと同じように見えますが、エッジはモノの端を表す場合が多く、リミットは一般的に上限、下限を表す場合に使います。
[ビジネス版]ボーダーラインの使い方・例文
受験をしていた時期によく耳にしていたボーダーラインは、実はビジネスシーンでもよく登場します。使い方を間違えないよう、例文を使って確認しておきましょう。
上司
先輩
各種試験におけるボーダーラインの意味と位置づけ
試験に関わるようになると、必然的に気にすることになるボーダーライン。試験の種類によって位置づけは異なります。そこで、『センター試験』『就職試験』の2つについて違いを簡単にまとめてみました。
センター試験におけるボーダーラインの意味とは?
大学の本試験の前に実施されるセンター試験。国公立大学では、センター試験と本試験の合計点で合否が決定することから、一次試験の役割も果たしています。今では、私立大学でもこの方式が採用されている学校が多いです。
そして、センター試験におけるボーダーラインとは、合否の境界線となる点数のこと。この点数を基準として、その年の各大学のレベルが見積もられています。
しかし、進学塾や予備校などでは独自のボーダーラインを設けることも多いです。河合塾においては、合否の割合が50%になるセンター試験の得点ラインを意味しています[efn_note]参考:ボーダーラインの設定方法|河合塾[/efn_note]。
就職試験におけるボーダーラインの意味とは?
就職試験では、主にテストセンター*の合格ラインを指す場合が多いです。このボーダーラインは各企業で異なっており、有名な企業については大まかな偏差値が公表されている場合もあります。
(テストセンター*:基本的な能力や資質を図るための適性検査。SPIとも呼ばれている。)
ボーダーラインの意味を理解して正しい使い方をしよう
境界線を表すカタカナ用語は、ボーダーライン以外にも存在します。使い方を間違えると、伝えたいこととは異なるニュアンスで伝わる場合もあるので、ここでボーダーラインの正しい意味をきちんと理解して、ほかの言葉と区別しながら上手に使いこなしてください。