マルチは「たくさんの」という意味!
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どんな分野の会話でも対応できるよう、『マルチ』の意味について勉強していきましょう。
マルチの意味をチェック
マルチは日常的にもよく使われるカタカナ語で、多くの場合は『たくさんの』の意味を表します。しかし、本当にその意味は正しいのでしょうか。英語でも同じ意味で通じるのでしょうか。まずは言葉の意味について明確にしておきましょう。
マルチの英語は「multi」
マルチを英語で表すと『multi』です。英語の『multi』は次のような意味をもつ単語です。
■多くの
■複数の
■種々の
■さまざまの など
英語でも、何かがたくさんあるときに使えるのですね。また、英語の熟語では次のように使われます。
■multi-arm robot(多腕ロボット)
■multi-authored(共著の)
■multi-casualty incident(多数傷病者事故)
■multi bank(他銀行の)
■multi cellular(多細胞の)
■multi color(多色の)
■multi country(多国間の)
このように、単語の前に『multi』がつくことで、複数ある様子、たくさんある様子を表すことができます。
日本語のマルチも「多くの」「複数の」
日本語の中では、主に「マルチな〇〇」「マルチ~」の形で登場しますが、基本的には英語と同じ『多くの』『複数の』を指しています。また、同じような意味合いをもつ、次の言葉にも置き換えが可能です。
■多岐にわたる
■多彩な
■バラエティに富んだ
■多面的な など
組み合わせる単語にもよりますが、このように別の言い方を選ぶことも可能です。
[ビジネス版]マルチの使い方・例文
マルチを使った表現は非常に多く存在するので、全部を例をしてあげるのは難しいです。しかし、ここで紹介している使い方をマスターしておけば、きっとどんな会話でも対応できるはずです。「ほかにこんな言葉も当てはまるな」と想像しながら読んでみてください。
マルチな才能
マルチ人間
上司
マルチに活躍
マルチタスク
マルチタスクとは、色々な作業を同時に行ったり、平行したりすることをいい、会話では次のように使います。
先輩
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マルチタスクをこなせるようになると、ビジネスパーソンとしてのスキルが高まるかもしれませんね。
マルチメディア
一般的に、マルチメディアとは、文字・静止画・動画などの機能を総合的に使う媒体を指します。
マルチメディアは、私たちの暮らしに身近な存在となりました。この言葉も覚えておきましょう。
分野別!マルチが使われる領域は幅広い
カタカナ語のマルチには、いろいろな意味がありますが、基本的には『たくさんの』ということを表します。分野別に見ると幅広く使われているので、豆知識として覚えておきましょう。
マルチの意味①:ゲーム
ゲームの世界のマルチは『3人以上でプレイする』ことを指します。人生ゲームなどのボードゲームのほか、オンラインゲームで複数人が協力しあうものが増えています。こういったゲームを『マルチプレイヤーズゲーム』といいます。
マルチの意味②:競馬
1~3着の馬を予想して馬券を買う方法のことを『マルチ投票』といい、一般的には『マルチ』と略語が使われます。マルチ欄をマークすれば、着順を入れ替えた組み合わせも購入することができます。
マルチの意味③:野球
野球の世界で、1試合の中で2本以上のヒットを打つことをマルチヒットといいます。『マルチ』と略語で呼ばれることもあります。ちなみに、3本以上のヒットを『猛打賞』といいます。
マルチの意味④:農業
農業においてのマルチは正式名称で『マルチシート』といい、畑の『うね*』を覆うシートを指します。『畑からの水分蒸発防止』『保湿効果』『病気の予防』『肥料流出防止』『雑草防止』といった複数の効果があるとされています。
(うね*:畑で一定間隔をあけて直線状に土をもりあげた部分のこと。)
ネガティブな意味で使われるマルチといえば?
『マルチ』が名前についていると、「便利」「すごい!」という印象を受けがちですが、実はネガティブな言葉も存在します。知識の幅を広げるためにも一緒に覚えておきましょう。
マルチ商法・マルチまがい商法
マルチ商法は、ピラミッド型の組織がで形成される販売手法。多くの場合、販売員は売り上げに応じた報酬を得られる仕組みとなっています。
・販売員のAさんが2人(BさんとCさん)に販売
・BさんとCさんが販売員になり、それぞれ3人に販売
・Aさんは、BさんとCさんの売り上げに対する報酬も獲得
つまり、ピラミッドのトップにいる人は、下にいる人数が多ければ多いほど報酬額も大きくなるというわけです。
実際に商品の受け渡しもするマルチ商法については、法律も定められています。その法律をかいくぐりながら、マルチ商法と同等の販売方法をとっているものを『マルチまがい商法』と呼んでいました。しかし、規制が拡大されたことにより、2019年現在では『マルチ商法』も『マルチまがい商法』も同じ扱いとなっています[efn_note]参考:平成28年特定商取引法の改正について|消費者庁[/efn_note]。
なぜ「マルチ」というネーミングに?
現在公式に『マルチ』と呼ばれている商法は、『マルチレベルマーケティング(MLM)』で、基本的には前述したマルチ商法と販売方法との相違はありません。MLMは、販売員がピラミッド型に構成されており、下の階層に限りはありません。『複数の階層からなる販売組織』なので、『マルチ』という言葉が使われています。
マルチというカタカナ語は知っておきたい言葉!
マルチは、広い意味では『複数の』を指すカタカナ語ではありますが、さまざまな分野で少しずつニュアンスを変えて使われています。どんな意味があるのかをきちんと理解し、シーンごとで正しく使えるようにしておきましょう。