グローバルとは「地球規模である様子」のこと!
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現代のビジネスでは地球規模の考え方が非常に重要。日本企業も、日本国内という狭い範囲にとらわれていては、成長が止まってしまいます。
グローバルの正しい意味やビジネスでの使い方を学び、社会人としてレベルアップしましょう!
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グローバルの意味を解説
グローバルは、日本語ではやや適当な使い方をすることが多いカタカナ語です。本来の意味からみると間違った使用法になる場合もありますが、多くの方に頻繁に使用されることで日本語に浸透しつつあります。
まずは、本来のグローバルの意味を確認しましょう。
英語のグローバル(global)はどんな意味?
グローバルは英語表記すると「global」。「global」には次のような意味があります。
・地球規模の
・地球全体の
・全世界の
・全体的な
・包括的な
・球状の
・球形の
少し難しい漢字の言葉も出てきましたね。ちなみに、「包括的」は簡単にいうとすべてをひっくるめている様子という意味です。
「global」は形容詞なので、「global~~」のように使うのが基本。しかし、保険業界では「財務リポート」という意味の名詞「globals」として用いられることもあります。
カタカナ語のグローバルとは?
カタカナ語のグローバルは次のような意味をもつ言葉です。
・地球規模である様子
・世界的な規模である様子
・全世界にわたる様子
・全体を覆う様子
・包括的
形容動詞は言い切りの形が「だ」「なり」「たり」になります。たとえば形容詞の「大きい」は「大きいだ」にできません。しかし、形容動詞の「静か」は「静かだ」と言い切って、動詞のように使うことができます。グローバルも言い切りの形は「グローバルだ」なので形容動詞になりますね。
形容動詞は、形容詞に似た働きをするので、基本的な意味は英語の「global」と同じ。グローバルも「global」と同じく、「グローバルな~~」という形で使われます。
IT分野でのグローバルの意味
IT分野では、グローバルが「全体」「広域」「汎用」という意味で使われます。
たとえば、通信やネットワークの分野では「ネットワーク全体」を網羅するネットワークという意味の、グローバルネットワークという言葉が用いられます。
「グローバル化」は実は間違った用法
日本語では「世界規模化」という意味で、「グローバル化」がよく使われます。
しかし、グローバルは形容動詞なので、「グローバルな~~」というふうに使うのが正しいです。グローバル化はグローバルを名詞として用いているため、本来の用法から考えたら間違いです。
ただし、間違った用法ではありますがグローバル化は日本語に浸透しています。いずれはグローバルも名詞としての意味が広辞苑などの辞書に載るようになるかもしれません。
グローバルの類語・対義語
「地球規模の」という考え方は、ビジネスでとても重要になっている観点です。そのため、グローバルと同じような意味をもつビジネス用語もたくさんあります。また、「地球規模の」の反対の意味を表現したいこともありますよね。グローバルの類語と対義語を覚えておきましょう。
グローバルの類語
グローバルの類語には次のような言葉があります。
グローバルの言い換えに使える言葉は覚えておいて損はありません。しかし、よく似た意味でも完全に同じではなく、言い換え表現には使えない言葉もあります。くわしく見てみましょう。
ワールドワイド
ワールドワイドはグローバルの言い換えに使える言葉です。「全世界の」や「世界的」「世界中の」という意味をもちます。
視野や行動の範囲が世界中に及んでいるときに用いてください。
インターナショナル
インターナショナルはグローバルの言い換えには使えません。「国際間の」「国際的」という意味の言葉です。
一見するとグローバルと同じ意味のようにみえますが、インターナショナルは「自分の国を中心にみたときのほかの国との相互のつながり」を表します。ナショナル(national)には、「国家」のという意味があるので、国家間のつながりに焦点を当てているのです。
国家間で相互のつながりを考えたとき、「日本と諸外国」「アメリカと諸外国」といったように国の数だけ主役になる国があります。主役の国が変われば、つながりで出来上がる地図も変わってきますよね。
それに対して、グローバルは、どこかの国を主役としてみたとらえ方ではなく、地球全体をまるごとひとつの塊としてとらえます。
ユニバーサル
ユニバーサルは、グローバルの言い換えには使えません。「宇宙的な様子」「普遍的」「すべてに共通する様子」という意味の言葉です。ユニバーサルはグローバルよりもずっと大きな物事の見方、考え方に対して用います。
どんな人でも使いやすいデザインのことを「ユニバーサルデザイン」といいますが、これも「多くの人が共通して使える」という意味が込められています。
グローバルの対義語
グローバルの対義語には次のような言葉があります。伝えたいニュアンスに近い用語を選んで使ってください。
ナショナル
ナショナルは「全国的な規模である様子」「国家的・国民的な様子」を意味する言葉です。
また、ほかの外来語の頭にナショナルがつくと「国立の」「国有の」という意味になります。
ローカル
ローカルは「地域の」「その地方限定で特有な物事・様子」という意味の言葉です。
また、ほかの単語の頭につけて「地方の」「地方特有の」や、「局地的」「局所的な」という意味を加える用語として用いられることも。
IT分野では、機器やファイルをサーバーやネットワークに接続せず、外部とつなげていない状態を意味する用語として使われます。
ドメスティック
ドメスティックは、ドメスティック・バイオレンスの「ドメスティック」です。誤解している方がいるかもしれませんが、ドメスティックは暴力のことではありません。「家庭内」「家庭的」といった意味の言葉になります。
また、ドメスティックには、「国内で起こっている様子」「自国に関係している様子」という意味もあります。
ドメスティックについては下記の記事でくわしく紹介しています。ぜひこちらも読んでみてください。
ドメスティックの意味や対義語とは?ビジネスや家庭に関する話題で登場する用語をチェック
仕事で役立つ!グローバルの使い方・例文
グローバルは人にも物事にも使われる言葉です。ビジネスではどのようにグローバルが用いられるのか、例文を通してイメージしてみましょう。
新人
先輩
新人
上司
新人
上司
一緒に覚えておきたいグローバルの関連語
ビジネスでよく使われるグローバルには合わせて覚えたい関連語もたくさん存在します。数が多いので大変ですが、用語とその言葉の簡単な意味だけでも覚えておきましょう。
持続可能な開発のために各企業が保有する戦略、責任、経験、情報を地球規模で共有する取り組み
ビジネス分野 | |
グローバル・パワー | 国際力、国際競争力 |
グローバル・ネゴシエーション | 世界的規模の交渉 |
グローバル・マーケティング | 全世界をひとつの市場としてみなすマーケティング戦略 |
グローバル・アライアンス | 国境を越えた複数の企業どうしの協力のこと |
グローバル・ソーシング | 全世界規模の外部委託 |
グローバル・リーダー | 全世界規模のビジネスでリーダーを務めることができる人材のこと |
貿易分野 | |
グローバル・クオータ | 貿易収支の集計単位になる四半期(4分の1年)のこと |
IT分野 | |
グローバル・ネットワーク | インターネットを利用した地球規模の広域通信情報網 |
グローバルIPアドレス | インターネットに接続するすべての機器に割り振られるIPアドレス(インターネット上の住所のようなもの) |
グローバル・ポジショニング・システム | 略してGPS。全地球規模で現在の位置を測定できるシステム |
ルール・取り組み | |
グローバル・スタンダード | 国際基準 |
グローバル・コンパクト | 全世界の企業に人権・労働・環境分野の問題改善に努力することを求めた国連の呼びかけ |
グローバル・ガバナンス | 一国・一地域では納まらない広域が影響を受ける問題を、国境の枠を超えて各国が協力して解決する政治的な相互作用 |
グローバル・パートナーシップ | 地球規模の国際的協力関係 |
グローバル・エンゲージメント | 地球規模の問題解決に全世界が協力して取り組むこと |
グローバルな視点で国際化に遅れをとらないビジネスマンになろう!
国際化が進み、国と国の時間的・心理的な距離が近くなっている現代では、グローバルな対応・考え方が重要です。
ビジネスマンとして日頃からグローバルな視点を持つことを心がけ、ビジネスの国際化に乗り遅れないようにしましょう。