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「改訂」の意味とは?「改定」との違い・意味・類語・英語表現を解説

「改訂」は「改めて正す」ってこと!

新人

部長!今日の会議資料ができました、ご確認お願いします!
どれどれ…。あ!ここ日付が違うよ。もう参加者にメールで送っているなら、改訂したものを再送してね。

上司

新人

あわわ…すみません!すぐ作り直します!

「改訂」とは主に文書や文字を「改めて正す」という意味の言葉です

ビジネスシーンでは資料やマニュアルなどの文書に不備があった際、対象箇所を直したものを作成する必要があります。そのような場合「こちらが改訂した資料です」などと使われます。

また「改訂」は同音異義語や似た意味の言葉が多いため、状況に応じて正しく使い分けられるようにしておきましょう。

「改訂」の類語(言い換え表現)
・改定
・改正

「改訂」の意味

まずは「改訂」を構成するそれぞれの漢字について意味を確認してみましょう。「改」は「今までと違った状態にする」「改める」、「訂」は「文字や文章の誤りを正しくする」という意味をそれぞれ持っています。

「改訂」とは「文字や文章の誤りを修正・変更して、正しく書き換えること」「文書の不備な点を書き加えること」という意味です。

「改訂」の使い方・例文

前述の通り「改訂」とは、主に書類や文書の表記・誤字脱字などを改める際に使用する言葉です。

身近な例としては、書籍の最終ページで「初版」「第○刷」「改訂版」などの表記を目にしたことがあるかと思います。最初に印刷された書籍の版を「初版」といい、重版がかかれば「第2刷」「第3位刷」と数字が増えていきます。しかし誤字脱字や不備があった場合、その部分を修正して出版したものを「改訂版」といいます。

ビジネスシーンでは資料やマニュアルなどの文書に、変更・追加する必要が生じた際「改訂」を行う場面が多いでしょう。

ここからはビジネスシーンにおける「改訂」の適切な使い方を、例文を交えてご紹介していきます

「改訂」を使った例文

例文
「お送りした資料に不備があったため、改訂いたしました」
「業務マニュアルは、最低でも一年に一度は改訂が必要だ」
「本日中に改訂作業を完了させる必要がある」
「標記製品の『使用上の注意』を改訂いたしましたのでお知らせ申し上げます」
「改元に伴い社内マニュアルの全面改訂を行った」

「改訂」は「一部改訂」と表現されることもあります。しかし「改訂」はすでに「一部を修正する」という意味合いが含まれているため、どちらで表記しても間違いではありません。

ただし「改訂」する箇所が多く複雑になる場合は、「全面改訂」とすることもあります

「改訂」する際の注意点

「改訂」という言葉はあまり複雑な言い回しなどはされないため、正しい意味さえ覚えておけば問題なく使いこなせるでしょう。ただし実際に自分が「改訂」する際は注意が必要です。

一般的に文書を「改訂」する場合は、「いつ・どこが・どのように変わったのか」がわかるように「改訂履歴」を残す必要があります

ただし、誤字脱字の修正をする場合は、必ずしも詳細に記す必要はありません。「誤字・脱字の修正を行なった」という記載で問題ないでしょう。

文書の書式や会社ごとにルールの違いはありますが、基本的には表紙に「第2版」など現状の版数を記し、扉や目次の後に改訂履歴を表記します。

新人

確かにいきなり「不備があったので改訂しました」と新しい書類を渡されても、どこが変わったか記されていないと困ってしまいますね。

「改訂」の類語・言い換え表現

「改訂」の類語としては「改訂」「改正」などが挙げられます。それぞれの正しい意味を知り、適切に使い分けできるようにしておきましょう。

「改訂」と「改定」の違い

「改訂」と同音異義語の「改定」という言葉は「新しく定めなおす」という意味の言葉です

「改訂」は文書を訂正する際に使う言葉ですが、「改定」は主に法律・制度・法令などに対して使われます。

ただし、文書の訂正であっても法令文の場合は「改定」を使うというルールがあるため、内容に応じて使い分けるようにしましょう。

例文1
「改定」を使った例文
「新年度より就業規則を一部改定する」
「消費税増税によりバスの運賃が改定された」
「原材料の高騰により、○月○日より価格改定を実施させていただきます」

文章の中に「改訂」と「改定」が混在する場合もあります。2つの違いがわかれば、今まで何となく読んでいた文章もさらに理解を深めることができますね。

例文2
「改訂」と「改定」が混在する場合
「消費税増税によりバスの運賃が改定されたため、時刻表を改訂する」
「就業規則の改定に伴い、社内マニュアルの改訂が行われた」

「改訂」と「改正」の違い

「改正」とは「不適当なところや、不備な点を改める」という意味の言葉です。主に規則・規約・法令などに対して使われます。

非常によく似た意味を持つ「改定」は、改める対象に不備があるかどうかを問わず、以前より新しくなることに比重が置かれています。一方「改正」は不備のある部分を正しく改め、以前よりよくしていくという意味合いが強いです。

例文
「会社法の一部を改正する法律が、○月○日より施行される」
「派遣法改正により、有期雇用の派遣社員に対する派遣期間が見直された」

上司

簡単に使い分ける方法としては、改める対象が書類や文書の場合は「改訂」、対象が仕組みや制度の場合は内容に応じて「改定」「改正」と覚えておこう!

「改訂」の英語表現

ビジネスシーンにおいて「改訂」の意味を英語で伝えなければならない場面が出てくることも考えられます。英語を使いこなしたい人は事前に会話やメールでの使い方を確認しておくと安心できます。

「改訂」の英語表現
「改訂」は英語で・・・
revision
と表現できます。

「改訂」の英語表現を使用した例文はこちらです。

例文
・As they were wrong, we revised the materials that we sent you.
⇒お送りした資料に不備があったため、改訂いたしました。
・Business manuals need to be revised at least once a year.
⇒業務マニュアルは、最低でも一年に一度は改訂が必要だ。
・The revision work needs to be completed by the end of the day.
⇒本日中に改訂作業を完了させる必要がある。
・We are pleased to announce that we have revised the “Notes on Use” of this product.
⇒標記製品の『使用上の注意』を改訂いたしましたのでお知らせ申し上げます。
・The company’s manual was completely revised along with the conversion.
⇒改元に伴い社内マニュアルの全面改訂を行った。

「改訂」をビジネスシーンで正しく使いこなそう!

「改訂」は「表現の誤りや誤字脱字を正しく書き換える」という意味の言葉です。

類語の「改定」や「改正」と混同しやすいので、意味の違いをしっかり理解して使い分けがきちんとできるようにしておきましょう。

ビジネスシーンでは資料やマニュアルを「改訂」する機会も多いものです。その際は「改訂」という言葉を正しく使うと同時に、「改訂」する内容の確認と改訂履歴を残すこともお忘れなく!