キャッチアップとは「追いつく」ということ!
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キャッチアップの意味がわからないと、新人くんと先輩のように会話がかみ合いません。キャッチアップとは、『追いつく』こと。つまり先輩は、残業して予定通りになるよう追いつかなければいけないといってるわけですね。
しかし、分野によってはまた違った意味合いで使われることがあるため、正しく意味を理解していなければなりません。今のあなたに関係のない『キャッチアップ』があるかもしれませんが、さまざまな場面で迷わず会話内容を理解するためにもしっかり学んでいってください。
キャッチアップの意味をチェック
カタカナ語の多くは英語から生まれていますが、キャッチアップも同じように英語でも使われる言葉なのでしょうか。使い方などを学ぶ前に、まずは言葉の意味を明確にしておきましょう。
キャッチアップの英語は「catch up」
キャッチアップは英語で『catch up』と表します。catchには『つかむ』『捕らえる』などの意味があり、upをつけることで、前にある対象のものに向かうという意味合いになります。日本語訳にするとこんな感じですね。
■追いつく
■肩を並べる
■夢中にさせる
■熱中させる など
熟語としてはこのような使い方があるので、参考までに確認しておいてください。
■catch up on some work(仕事を仕上げる)
■I’ll catch up with you soon.(すぐに追いつきます)
■catch up on paperwork(書類の処理に追われる) など
ビジネス用語のキャッチアップって?
一般的なビジネスシーンで使われるキャッチアップは、主に英語での『追いつく』の意味合いで使われます。その中でも、会議を欠席して内容が把握できていない人が、周りの人の知識や理解に追いつく行動を指す場合が多いです。
そのほか、未経験の仕事を始めることになった場合、業務内容や仕事のやり方、職場の状況などを理解するよう努める行動もキャッチアップで表します。
企業によっては『キャッチアップミーティング』が実施されているところがあります。これは、上司と部下が1対1で行う個人面談のことで、日頃抱えている仕事上の悩みや困っていることを解消したり、功績を評価したりします。
悪い状況に陥っている場合は仕事が遅れますよね?その状況を良い方向へ導き現状に追いつくようサポートするといった意味合いで『キャッチアップミーティング』と呼ばれているようです。
[ビジネス版]キャッチアップの使い方・例文
ビジネスシーンではさまざまなカタカナ語が登場しますが、間違った使い方をすると恥ずかしい…そこで、自信をもって使えるようにするために、ここでは例文をいくつか紹介しておきます。今後のビジネス会話にぜひ応用してみてください。
分野によって異なるキャッチアップの意味
冒頭で、分野によっては一般的なビジネスシーンとはまた違った意味合いで『キャッチアップ』が使われると伝えました。ここでは各分野のキャッチアップについて知識を身につけることにしましょう。
経済学のキャッチアップ
経済面だけでなく、開発や技術でも先を進んでいる国と、遅れをとっている国があります。こういった状況下で、遅れをとっている国が先に進んでいる国に追いつこうとしていることを指しキャッチアップが使われます。
IT業界のキャッチアップ
IT業界の中では、主に『ニュースリーダーで未読記事を一気に既読にすること』『ネット上の画像などをワンクリックで取り込む作業のこと』を指してキャッチアップが使われます。
医療業界のキャッチアップ
医療業界では、キャッチアップ単独ではなく『キャッチアップ現象』『キャッチアップ障害』という形で使われます。
水泳のキャッチアップ
泳法の一つに『キャッチアップクロール』があります。競泳になるとタイミングよく手を左右交互に前に出しますが、キャッチアップクロールは、後ろに向かってかいた手を前で一瞬揃えるクロールで、初心者向きとされています。
放送業界のキャッチアップ
放送用語の中に『キャッチアップ放送』という言葉があります。これは特にドラマの放送で多く見られ、テレビ番組の放送直後に行われる再放送を指します。
そのほか、ドラマだけでなく、バラエティ番組や情報番組で、テレビ番組としての放送直後にネット配信するサービスがあり、これを『キャッチアップ配信(見逃し配信)』といいます。現在ではTVerやGYAO!といった配信サービスも普及しているので海外ドラマまで視聴できるようになりました。
キャッチアップの類語
カタカナ語ではなく、状況によっては日本語で表現したいこともあるでしょう。そこでキャッチアップの類語をまとめてみました。
・届く
・追い上げ
・追いかける
・遅れを取り戻す など
[番外編]日本のバンドの楽曲「キャッチアップ・レイテンシー」
日本のロックバンド『UNISON SQUARE GARDEN(ユニゾン・スクエア・ガーデン)』が2018年11月7日に発売された楽曲に『キャッチアップ・レイテンシー』があります。この曲は、アニメ『風が強く吹いている』のオープニングテーマになりました。
曲名の由来ははっきりわかりませんでしたが、曲の最後のほうに出てくる『風なんかはふいてないのに君の心に追いついたせいかな』がキャッチアップに関連しているのではないでしょうか。
参考 UNISON SQUARE GARDEN公式Twitter仕事上のやりとりでもキャッチアップを使ってみよう!
社会人をしていると、なんらかの原因によりキャッチアップが必要なことが多々あるでしょう。「遅れを取り戻す」と日本語で言うのも決して間違いではありませんが、言葉の意味を覚えた今日からは、ぜひカッコよく『キャッチアップ』を使ってみてください。