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「億劫」とは?意味や使い方・類語「面倒くさい」との違い・英語表現を解説!

「億劫」とは「やる気がおきない」ってこと!

上司

今日は午後から大雪になるみたいだから、客先に向かうときは気をつけてね!
え~ただでさえ雪が降ってて億劫なのに、大雪だなんて…。

新人

上司

気持ちはわかるけどお客様の前ではいっちゃダメだよ。

「億劫」とは「面倒くさくて気が進まないこと」、簡単な言葉に直すと「やる気がおきない」という意味の言葉です。

当然取引先やお客様に対して「億劫ですが引き受けます」といった使い方はNGですが、通常の会話の中で使えるようにしておくと自分の考えや感想を表現する際に便利です。

また「億劫」にはいくつか言い換え表現もあるため、シチュエーションに応じたフレーズを選択できるよう身に付けておきましょう。

「億劫」の類語(言い換え表現)
・面倒
・だらける
・物臭
・倦怠

「億劫」の読み方・意味

「億劫」は元々は仏教用語で「おっこう」と読まれていましたが、現在では「おっくう」と読むのが一般的です。

「億」は数の単位で「数量が極めて多い」ことを表し、「劫」は仏教で使う時間の単位を指しています。つまり「計り知れないほどの長い時間がかかる」ことを意味しており、ここから転じて「面倒くさくて気が進まないこと」という意味になったとされています。

「気が乗らない」「やる気が起きない」「やる気が出ない」などといった言葉に言い換えることもできます。

また、方言のように聞こえる言葉ですが共通語として使われています。ただし甲州地方では「面倒くさがる」というニュアンスで「億劫がる」という使い方をする場合もあります。

新人

難しい言葉だとは思ったけど、仏教用語だったんですね~!

「億劫」の使い方|例文

「億劫」は前述の通り「面倒くさくて気が進まないこと」という意味の言葉です。

意味だけを見るとビジネスシーンで使うのは適切ではないように感じますが、前後の文章に注意すれば失礼には当たりません。ここからはビジネスシーンにおける「億劫」の適切な使い方や例文をご紹介していきます。言い回しやシチュエーションなどもあわせてチェックしてみてくださいね。

「億劫」を使った例文

例文
「正月明けは仕事に行くのが億劫だ」
「毎年ながら確定申告の書類作成が億劫である」
「家から会社が遠いため、忘れ物を取りに戻るのが億劫だ」
「入浴すら億劫なほど疲れている」

「億劫」は上記の例文のように「面倒でやる気が起きない」心情を表すことができます。ただし、自分の行動に対して頻繁に使ってしまうと、だらしない・やる気のない人というイメージを与えてしまう可能性があるため注意しましょう。

天気などの話題の際「こうも雨続きだと出かけるのも億劫」と相手の気持ちに寄り添うような使い方をしてもよいでしょう。

「億劫」と「面倒」の違い

「億劫」と「面倒」は非常によく似た使い方をする言葉ですが、意味に違いはあるのでしょうか。

「面倒」は「手間がかかる」ことのみを表す言葉です。一方「億劫」は「面倒」であることに加え「気乗りしない」という心情が加わります。

たとえば「事務の仕事は面倒だが、やりがいがあって楽しい」という使い方は可能ですが「事務の仕事は億劫だが、やりがいがあって楽しい」という使い方は「気が進まない」という意味が含まれるため間違いとなります。

ただ、「面倒」と「億劫」は、はっきりと使い分けられていない場合が多いです。「外出が面倒だ」と「外出が億劫だ」という表現では、どちらも「気乗りしない」という意味が含まれます。

言葉の響きとして「面倒」の方が高圧的なニュアンスにとらえられやすいため、前後の文章や言い方に注意して使う必要があります。

上司

気分が乗らないことは人間誰しもあるもの!でも「面倒くさい」と言い切ってしまうのはビジネスシーン以外でもNGだから、言葉を選んで使おうね。

「億劫」の類語・言い換え表現

「億劫」に似た意味の言葉は「面倒」以外にもいくつかあります。シチュエーションや相手に応じて言い換えられるよういくつかチェックしておきましょう。

だらける

「だらける」は、「気持ちがゆるみ体や心に締まりがなくなる」という状態を意味する言葉です。

例文
「真夏日が続くと、身体がだらける」
「午前中はだらけていたため、仕事がたまってしまった」

「億劫」は何か面倒なことに対してやる気が起こらない状態を指しますが、「だらける」は先にやる気がなくなり物事が面倒になったというニュアンスがあります。

物臭

「物臭(ものぐさ)」は「何かすることを面倒くさがる」こと、またはそのような性質や人を意味する言葉です。簡単な言葉になおすと「面倒くさがり」ということです。

例文
「彼は休日は布団からほとんど出ないほど物臭だ」
「自分は物臭な性格なので、一人暮らしは毎日大変です」

「物臭」は「億劫」に含まれる心情はほとんどなく、様子や性質などを表す場合に使用されることが多いです。

倦怠

「倦怠(けんたい)」は「物事に飽きて嫌気が差すこと」や「心身が疲れてだるいこと」という意味の言葉です。

例文
「毎日同じ業務の繰り返しで倦怠を感じる」
「昨日から全身に倦怠感がある」

「億劫」に比べ、個人的な心情の比重が大きい場合に使われることが多いです。気が乗らない程度の目安としては、倦怠>物臭・面倒>億劫、の順となります。

「億劫」の英語表現

「億劫」はビジネスシーンでも使用される可能性のある言葉です。場合によっては英語で表現しなければならないことも考えられるため、事前に確認しておくと安心できます。

「億劫」の英語表現
「億劫」は英語で・・・
troublesome
と表現できます。

「億劫」の英語表現を使用した例文はこちらです。

例文
・It is very troublesome to go to work on New Year’s Day.
⇒正月明けは仕事に行くのが億劫だ。
・Every year the documents for the tax return are very troublesome.
⇒毎年ながら確定申告の書類作成が億劫である。
・Because the company is far from home, it is troblesome to return to get forgotten things.
⇒家から会社が遠いため、忘れ物を取りに戻るのが億劫だ。
・I am so tired that even taking a bath is troublesome.
⇒入浴すら億劫なほど疲れている。

「億劫」の意味を理解して正しく使おう!

「億劫」は「面倒くさくて気が進まないこと」という意味の言葉です。多用してしまうとネガティブな印象に繋がってしまいますが、いわれる機会も少なくないため会話の中で使えるようにしておくとよいでしょう。

ぜひこの機会に「億劫」の正しい読み方や意味を理解し、ボキャブラリーの豊かなビジネスパーソンを目指しましょう!