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「縁の下の力持ち」の意味とは?ビジネスシーンでの自己PRの使い方・例文・類語を徹底解説

「縁の下の力持ち」は「陰で頑張っている人」のこと!

上司

今日の会議は君が情報収集や資料整理を頑張ってくれたお陰で助かったよ!
僕は縁の下の力持ちタイプなので、サポート力で会社に貢献できたらと思っています!

新人

上司

頼もしいな。その調子でこの資料もまとめておいてくれるかな?

「縁の下の力持ち」とは「陰で頑張っている人」などの意味合いを持つ言葉です。

ビジネスシーンにおいて表立った活躍をすることは確かに素晴らしいです。それと同じように裏方でしっかりと役に立つということも評価の対象となります。褒め言葉や自己PRにも使える便利な言葉なので、ぜひ正しい意味や使い方をマスターしておきましょう。

また「縁の下の力持ち」にはいくつか言い換え表現もあるため、シチュエーションに応じたフレーズを選択できるよう身につけておくと安心です。

「縁の下の力持ち」の類語(言い換え表現)
・陰の立役者
・名脇役

「縁の下の力持ち」の意味

「縁の下の力持ち(えんのしたのちからもち)」とは、家の縁側を下から支える柱のように「人目につかないところで誰かのために苦労や努力をすること・そのような人」のことを指す言葉です。

しかし、この「縁の下」の「縁」は近年当てられた漢字で、もともとは「椽(えん)」と書かれていました。「椽」は「たるき」とも読み、屋根板を棟木から軒まで渡す材木のことを指します。つまり本来の「椽の下」とは「軒先」のことを表し、縁側やその下を指す言葉ではありません。

「縁の下の力持ち」という言葉の由来は、古来大阪の四天王寺で経供養という法要で披露された「椽(えん)の下の舞」にあるとされています。

この舞は近年まで完全非公開で行われており、「観客がいない舞台のために人知れず舞の練習を行うこと」から、「椽の下の舞」が「陰で努力すること」を指す言葉になりました。

時代に合わせて分かりやすくするため「椽」が「縁」に変わり、「縁」の意味に合わせて「舞」が「力持ち」という言葉に変化していきました。

「縁の下の力持ち」の使い方|ビジネスシーンでの例文

ビジネスの場で「縁の下の力持ち」というフレーズは、人を褒めるときに多く用いられます。また、相手に対する褒め言葉としてだけでなく、面接などの自己PRで自分の長所をアピールするための表現としても用いることができます。

実際に「縁の下の力持ち」というフレーズを使うには、どのような言い回しや注意点があるのでしょうか。ここからは例文をご紹介しながら解説していくのでチェックしてみましょう。

相手を褒める「縁の下の力持ち」を使った例文

例文
「営業事務の○○さんは私たち営業部にとって縁の下の力持ちのような存在です」
「今回のプロジェクトが成功したのは縁の下の力持ちになってくれていた人々のおかげです」

「縁の下の力持ち」を使って相手を褒める表現は「努力や苦労を公にしていないが、その活躍を評価しています」という意味のほかに「あなたのお陰で物事がうまくいっています」という感謝の気持ちが込められています。ですが、「縁の下の力持ちですね」だけではそれらの気持ちが伝わりにくいこともあります。

そのため「いつも縁の下の力持ちとして活躍してくれるので、今回の成功は○○さんがいなければ成し得なかった」など、前後にほかの褒め言葉や感謝の言葉を添えて使うとより気持ちが伝わりやすくなります

自己PRで「縁の下の力持ち」を使った例文

例文
「私の長所は縁の下の力持ちなところです。(自分の縁の下の力持ちな長所が認められたエピソードなど)御社では縁の下の力持ちという持ち味を活かし、総務や経理事務など管理部門で社員の方々のサポートをするなど、役に立つ存在に成長したいと思っております」

自己PRとして使う場合は、まず自分には「縁の下の力持ち」という長所があることを伝えます。その後、長所が活かされた具体的なエピソードや評価などを伝えましょう。最後にこの会社で「縁の下の力持ち」である長所をどのように活かせるか、何をしたいのかという意思を伝えて締めるのがスタンダードな流れです。

ただし「目立つのが苦手」などネガティブな印象を与えないよう、裏方の立場にやりがいを感じていることやサポート力に関して周囲から評価されていることなどを前向きにアピールするとよいでしょう。

「縁の下の力持ち」は企業には必要不可欠な存在です。自己アピールをする場ではうまく長所に「縁の下の力持ち」を使い、自分のよさをしっかりと伝えてみてください

「縁の下の力持ち」を使う際の注意点

「縁の下の力持ち」は相手を労う言葉ですが、使う相手やシーンによっては適切でない場合もあります。

「縁の下の力持ち」には「目立たない存在」という意味も含まれています。そのため本当は目立った活躍を望んでいる相手に使ってしまうと、嫌味に捉えられる可能性があります

中には面倒な仕事を押しつけた上で「あなたは縁の下の力持ちだから」など、相手を見下すような使い方をする人もいます。「縁の下の力持ち」を使って相手を褒める際は、不要な誤解を生まないよう相手の状況や心情を見極めて使うようにしましょう。

前述の通り「助かっています」や「素晴らしいです」など、別の褒め言葉や感謝の言葉を加えて使うことも誤解なく気持ちを伝えるためには効果的です。

「縁の下の力持ち」の類語・言い換え表現

「縁の下の力持ち」に似た意味の言葉はいくつかあります。シチュエーションや相手に応じて言い換えられるようチェックしておきましょう。

陰の立役者

「陰の立役者(かげのたてやくしゃ)」とは「物事を達成するために裏方でそれを支えている人」などという意味の言葉です。「縁の下の力持ち」とほとんど同じ意味を持っており、言い換え表現として使うことができます。

例文
「このプロジェクト成功の陰の立役者といえば、営業部の○○さんだろう」

「縁の下の力持ち」が裏方での活躍を指すことに対し、「陰の立役者」はもう少し主役に近いニュアンスを持っています。自分のことを表す言葉としては適切でないため注意しましょう。

名脇役

「名脇役」とはドラマや舞台などで、主人公より印象に残ってしまう役者にのことを指します。

「縁の下の力持ち」な人も脇役ながらも重要な人物だという点が「名脇役」と共通しているため、比喩的に類語として使われます。

例文
「この部署を円滑に回している名脇役的な人は○○さんだろう」

「縁の下の力持ち」の英語表現

「縁の下の力持ち」はビジネスシーンにおいて使われる可能性のある言葉です。万一、英語で表現しなければならない場面が出てくることも考えられるため、事前に会話やメールでの使い方を確認しておきましょう

「縁の下の力持ち」の英語表現
「縁の下の力持ち」は英語で・・・
in the background
と表現できます。

「縁の下の力持ち」の英語表現を使用した例文はこちらです。

例文
・I want to live my life fully, but in the background.
⇒私は縁の下の力持ちのような存在になりたいです。
・I want to be successful in my career as the person in the background.
⇒私は縁の下の力持ちとしてこの仕事を成功させたい。
・In the sales department Mr. 〇〇 is the strong man in the background.
⇒営業事務の○○さんは営業部にとって縁の下の力持ちのような存在です。
・This time the project succeeded thanks to the people in the background.
⇒今回のプロジェクトが成功したのは縁の下の力持ちになってくれていた人々のおかげです。

「縁の下の力持ち」を使って感謝の気持ちを表そう!

「縁の下の力持ち」は「人目のない場所で他人のために努力や苦労をしていること・そのような人」という意味の言葉です。

「縁の下の力持ち」な人は会社や組織の指導側になることはないものの、その人の存在なしでは物事の成功は成し得ないため、とても価値が高いといえます。

そんな人を見つけたらぜひ「縁の下の力持ち」を使って、活躍を見ていることや感謝の気持ちを上手に伝えてみましょう。

自分自身が目立つことが苦手だとしても、それは欠点ではなく「縁の下の力持ち」という立派な長所。自己PRの場でも積極的に使って、自身のよい点をアピールしてくださいね!