チャネルとは「通路」や「ルート」のこと
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「チャネル」について詳しくみてみましょう。
チャネルの意味をチェック
「通路」・「ルート」という意味をもつ「チャネル」ですが、ビジネスとどう関係するのでしょうか?
また、「チャネル」と聞いて身近なカタカナ語を連想した方も多いのでは?そう、テレビのリモコンでぽちぽちっと変えるあれです。音が似ている2つは、意味にもつながりがあるのでしょうか?詳しくみてみましょう。
チャネルの英語は「channel」
チャネルは英語表記すると「channel」になります。「channel」にはいくつもの意味があり、そのうちの次のような意味がビジネスに関係してきます。
(テレビ信号などの)周波数帯域
(テレビやラジオの)チャンネル、局
(電気信号の)経路、伝送路、チャンネル
(商品などの)流通ルート
上司
チャネルの意味を分野別に確認
「チャネル」はいろいろな分野で使われています。それぞれの分野で「チャネル」はどのような意味で使われているのでしょうか?分野別の「チャネル」の意味を確認してみましょう。
①:ビジネス
ビジネスでの「チャネル」は「流通ルート」の意味で、マーケティング時に使われることが多いです。
そのほかにも、「コネ」や「つて」を意味する言葉としても使用されます。
②:IT
IT業界での「チャネル」は、データや電気信号の通路を意味することもあります。コンピューターの中には「データチャネル」や「通信チャネル」と呼ばれる情報の通り道がもうけられています。
物理的なケーブルなどを利用した通路は物理チャネル。ケーブル1本の中を複数のチャネルが通ってるというように、ソフトウェアからみたときの論理的通路は論理チャネルと呼ばれます。
新人
確かに『情報の通り道』になっているね!
③:生物
生物分野には「イオンチャネル」という用語があります。「イオンチャネル」は細胞がもつ情報処理装置の一種。脂質を透過しにくい性質をもつイオンが、脂質でできた細胞膜を透過するための通り道になっています。
「イオンチャネル」はタンパク質からできていて、「イオンチャネル」の種類によって透過できるイオンの種類が変わってきます。「イオンチャネル」はイオンの濃度差から発生する電位差の、高い方から低い方へイオンを透過させることしかできません。
上司
「イオンポンプ」はエネルギーを利用して能動的にイオンを運ぶんだ。「イオンチャネル」と違って電位差が低い方から高い方にイオンを運ぶこともできるよ。
④:FX
FXでは「チャネルライン」という用語があります。
為替レートの揺らぎが上昇傾向にあるとき、ローソク足の目立った安値を2つ以上みつけて直線で結んだものが「トレンドライン」。「トレンドライン」と平行になるように上方に移動して高値を結んだ直線が「アウトライン」と呼ばれます。
為替レートの揺らぎが下降している時には、目立った高値2つ以上を結んだものが「トレンドライン」。安値側に平行移動し、安値を結んだ直線が「アウトライン」です。
この「トレンドライン」と「アウトライン」合わせたものが「チャネルライン」。「チャネルライン」は為替レートの上限と下限の予想に役立ちます。
先輩
[ビジネス版]チャネルの使い方・例文
「チャネル」にはいろいろな意味がありましたね。実際のビジネスでは、「チャネル」はどのように使われているのでしょうか?例文で「チャネル」の使い方をみてみましょう。
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マーケティングのチャネルにはどんな種類があるの?
ビジネスで「チャネル」が特に重要になるのはマーケティングです。素晴らしい商品が手元にあったとしても、消費者に届けることができなければ商品を売りようがないですよね。
マーケティング担当者がどのような「チャネル」を選択するかで、マーケティングが成功するかどうかが決まってきます。マーケティングでの「チャネル」について詳しくみてみましょう。
販売チャネル
「販売チャネル」は商品やサービスの販売方法や販売する場を指して使われる言葉。大きく分けて次の3つの意味をもちます。文脈に応じて意味を読み取ってください。
②商品・サービスを消費者が最終的に購入する場所
③商品やサービスの販売手法や販売方法
「販売チャネル」という同じ言葉でも、販売の「経路」「場所」「方法」に意味がわかれているので少し注意が必要です。
流通チャネル
「流通チャネル」は商品やサービスの販売経路を意味して使われる言葉。販売チャネルで紹介した3つの意味のうちの①に、運送業者など商品流通に関わるすべての項目を加えた販売経路全体が「流通チャネル」です。
コミュニケーションチャネル
「コミュニケーションチャネル」は消費者と企業で意思疎通を行うための経路を指す言葉。消費者に自社の商品・サービスを知ってもらうための宣伝手段、消費者から企業に意見を伝えるための経路が「コミュニケーションチャネル」になります。
・ダイレクトメール
・自社のWEBサイトなど
チャネルに関連するビジネス用語
「チャネル」の意味や使い方をマスターできたら、「チャネル」に関連するビジネス用語も覚えてみましょう。次に紹介するのは「チャネル」を理解することで、初めて正確な意味をつかむことができるビジネス用語。マーケティングでよく使われる用語ですよ。
オムニチャネル
「オムニチャネル」はネット、実店舗、カタログ、モバイル、SNS、メディア、コールセンター、屋外広告など、顧客と接点をもてるすべてのチャネルを連携させた総合販売チャネルをつくり、売上アップを図ること。
「オムニチャネル」は顧客IDをすべてのチャネルで一元化することで、顧客の利便性を上げています。
・ネット通販で注文した商品を、コンビニなどの実店舗で受け取れるようにして顧客の便利さをアップ
・SNSの商品広告にネット通販サイトにつながるリンクを貼り、顧客を通販サイトに導く など
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クロスチャネル
「クロスチャネル」は複数の販売チャネルがそれぞれ別個の窓口として営業しながらも、在庫管理や顧客管理などのシステムは統一している形態です。
それぞれの販売チャネルは、まったく別の店舗ではなく、顧客からは同じブランドの営業所のようにみえます。
クロスメディア
「クロスメディア」はひとつの商品の広告を、複数の媒体にリンクさせて展開する宣伝活動戦略です。それぞれの媒体での広告内容は同じ内容にせず、媒体に合わせた商品の見せ方・表現の仕方を考えます。
「クロスメディア」について詳しくは下記の記事で紹介しています。こちらもぜひ読んでみてください。
クロスメディアとはどんな意味?成功事例3選から学ぶマーケティング戦略のヒント
ビジネスシーンでチャネルを拡大していこう!
コネというと悪い意味にも聞こえますが、ビジネスではコネ・つてが勝負の決め手になることがあります。また、商品を売るためには販売経路・販売場所が必要ですよね。
これらの意味をひっくるめた「チャネル」は、ビジネスと切っても切り離せない重要なものです。「チャネル」を拡大し、ビジネスを有利に進めていきましょう!