確かなプログラミングを学ぶなら>

モラハラの定義は「精神的な苦痛を与えること」特徴や具体的な事例も紹介

ニュースやメディアで「モラハラ」という言葉をよく見かけますが、その定義はご存じでしょうか。モラハラ加害者、被害者の特徴、具体的な事例も紹介します。パワハラとの違いも説明しますので、参考にしてみてください。

モラハラの定義は「精神的な苦痛を与えること」

モラハラは、モラルハラスメントの略称です。モラルは、道徳・倫理。ハラスメントは嫌がらせの意味です。モラルハラスメントで倫理や道徳に反した嫌がらせのことを指します。モラハラは身体的な暴力ではなく、無視や不機嫌な態度を表すなど精神的な苦痛を与えます

『言葉や態度、身振りや文書などによって、働く人間の人格や尊厳を傷つけたり、肉体的、精神的に傷を負わせて、その人間が職場を辞めざるを得ない状況に追い込んだり、職場の雰囲気を悪くさせることをいいます。』

参考:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの健康 厚生労働省

モラハラは、精神的DV、精神的暴力とも言われています。殴る、蹴るといった肉体的な暴力がないため、周囲に分かりにくいです。

モラハラする人の特徴

モラハラ加害者は、相手をコントロールしたい、プライドが高いなど、自分の価値観を強要させます。特徴的な行動を6つ解説します。

プライドが高い

プライドが高いと、自分が間違っていても相手に対して謝罪しない傾向が見られます。なかには正しいと言い張り、相手に謝罪させる場合もあります。間違いを認めない人は、モラハラする可能性が高いです。自分に優位に立ちたいという思いが強く、意見がぶつかりあうと面倒くさいと感じるでしょう。

共感性がない

モラハラの特徴の一つに、相手に共感、同情することはありません。悲しんでいる、辛そうといった気持ちに寄り添わず、むしろ傷つける言葉かけをします。モラハラをしている本人は、自己満足で冷酷な態度をとっているのです。

相手を下に見る

モラハラは、自分より下に見ている人に向けて説教的な物言いをします。例えば、結婚や出産をきっかけに、相手を見下すようになったケースもあります。自分より学歴や地位が低い相手の意見は聞き入れないなど、価値観を認めてくれません。

交友関係を制限する

相手の行動をコントロールして支配したいという欲求が強いです。恋人や夫婦の友人関係を制限、外出するのを快く思いません。例えば、子育て中の主婦が友人と会う約束をしていても、当日になり、「そんな話しは聞いてない」と夫が不機嫌になったり嫌味を言ってくるケースもあります。

平然と嘘をつく

誰でも嘘の一つや二つはありますが、モラハラしない人は自分を守るために嘘をつきます。しかしモラハラする人は、相手を悪者にして自分に同情が集まるように仕向けるのです。話を盛ったり、作り話をしたりして周囲から注目を集めようとします。外面はいいので、周りも気づかないかもしれません。

相手を支配する

言葉の暴力で相手を支配していきます。相手の人格の否定、長時間、相手に説教するなど、精神的に服従させるのです。繰り返し、相手にダメージを与えてモラハラを強めていきます。モラハラの被害を受けている人は、相手の機嫌を損ねないよう行動してしまうでしょう。

モラハラされる人の特徴

モラハラ被害者は、自分の意見や気持ちを上手に伝えることが苦手です。一般的に言われている特徴を3つ紹介します。

自己主張が苦手

モラハラを受けやすい人は、自分の意見を主張することが苦手です。最初から自分の意見は通らないと諦めてしまいます。嫌なことも拒否できず、我慢して一人で解決しようとします。自分の意見や気持ちは伝えず、相手に従うことも多いです。

素直で責任感が強く謙虚

自分よりも相手を優先するなど責任感が強い人はモラハラを受けやすい特徴があります。例えば、自分のキャパ以上に相手のことを優先していると、その状態が当然となり、無理強いされている状況になるのです。

モラハラの具体的な事例

モラハラにはどのような事例があるのでしょう。ここでは、職場と家庭それぞれで見ていきましょう。

職場でのモラハラ

職場で、威圧的な態度、必要以上の無視が続くとモラハラにあたります。人格の否定、悪口、仕事を与えないなどは、業務に支障が出ることも。しかし、暴力や暴言ではないため周囲に相談しにくく、長期に渡りモラハラを受け続けていることも多いです。モラハラ被害で、うつ、適応障害といった症状がでることもあります。

家庭でのモラハラ

家庭で起きやすいモラハラは、暴言をはく、生活費を渡さない、突然怒り出す、家事や育児に文句を言うなど、精神的に追い込む行動が行われます。モラハラは様々な関係性があり、夫から妻、妻から夫、姑から嫁など、優位に立っていると思う人が行います。

モラハラとパワハラの違い

パワハラの定義は、職場においての暴言や精神的な攻撃のことです。精神的な暴力、肉体的な暴力も含まれます。一方、モラハラは職場でも家庭でも行われます。肉体的な暴力ではなく、精神的なダメージで攻撃することがモラハラです。

モラハラを防ぐ方法

モラハラの加害者、被害者ともに線引きが難しく、長期的に精神的苦痛を受けていることもあります。相談できる場を設けるなど環境を整ることも必要です。

相談窓口を設置する

職場で相談できる窓口を置き、専門家のカウンセリングを受けられる環境作りが大切です。精神的なダメージが大きい人には、適切な対処を受けられるようにしましょう。また、医療機関と連携できるようなシステム作りもおすすめです。

社内でハラスメントの研修を行う

社内で研修を行い、モラハラに該当する行為を周知することが重要です。加害者、被害者の自覚を促すきっかけにもなります。専門家を招いて従業員が理解する機会を作ると、一人ひとりの意識も高まるでしょう。