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「ご賞味」とは「おいしく味わう」という意味!注意したい使い方や言い換え表現を徹底解説

「ご賞味」とは”おいしさを味わう”こと

新人

よし!特製のミックスジュースができたぞ〜!!あ、先輩ご賞味あれ!
ちょっとぉー!“ご賞味”は目上の人に使っちゃだめな言葉よ

先輩

新人

え!?ダメなんですか?すいません><
「ご賞味」は、食べ物のおいしさを味わう、ということを表す言葉です。「賞味」の丁寧語となり、丁寧表現にすることで相手に対して使うことができます。

日常会話の自分発信の言葉としては、あまり使う機会がないかもしれませんが、買い物に行った際にお店の人から言われることはよくありますよね。

「ご賞味」の類語(言い換え表現)

・召し上がる

・あがる

・食べる

これらは「ご賞味ください」と同じように、「お」や「ください」を付けて丁寧にできる言葉です。

間違えやすい「ご賞味」の意味とは

「賞味」は、「旬のフルーツを賞味する」「海外の伝統料理を賞味する」などのように使われることがあります。食べ物がおいしいうちに食べる期間を意味する言葉に「賞味期限」がありますが、身近な言葉をイメージしてみるとよりわかりやすいことも。

この「賞味」に「ご」を付けて、丁寧な表現にしたものが「ご賞味」です。丁寧語にすることで自分が使う言葉から相手に対して使う言葉となり、”食べ物のおいしさや旨さをよく味わって食べてほしい”という気持ちを伝えることができます。

飲食店や食品を販売するお店では、「ご賞味ください」という言葉がよく使われています。食べ物を扱うネットショップの紹介ページに書かれていたり、試食販売の際に「ぜひご賞味ください!」と声を掛けられたりすることがありますよね。

ただ、「ご賞味」は、このようにお客側としてはよく耳にするものの、自分が使う側となると少し難しい部分があるのがおさえておきたいポイントです。食べ物をおいしく食べて欲しい、という気持ちを丁寧語としてビジネスシーンでも活用したいところですが、相手がどのような立場の人かによって使うシーンは限られます。

特に、自分より立場が上の人、気を遣うべき人、目上の人などに向けて使ってしまうと、失礼な表現となってしまうため注意しましょう。

では、どうしてお店の人がお客に対して使っても良いのに、目上の人に対して使ってはいけないのでしょうか?

それには、「ご賞味」という言葉の意味が関係しています。「ご賞味」という言葉には、ただおいしく味わって食べるというだけでなく、ほめる、という意味が加わっているところがポイント。

「賞味」の「賞」という漢字には、”めでる”または”ほめる”という意味があり、味をほめると書く「賞味」は、食べ物のおいしさや旨さをよく味わいながら食べることを指します。

「どうぞ私の買ってきた食べ物をおいしいとほめながら食べてください」と目上の人に対して言うのは、おこがましい言い方になってしまいますよね。

食べ物を売る側がお客に対して使っても良い理由には、販売している食べ物に自信がある、自信を持ってすすめられるものである、というアピールが含められているということが挙げられます。

「ほめられるほどではありませんがどうぞ」と言われるよりは、「おいしいと自信を持って言えるものができましたのでどうぞ」と言われた方が丁寧で魅力的に感じるのではないでしょうか。

「ご賞味」・「ご賞味ください」の正しい使い方

「ご賞味」や「ご賞味ください」という言葉は、日常会話やビジネスシーンにおいてはあまり登場しない言葉のため、使い方の正しい場面を覚えておきましょう。主に登場する場面は、お店で働いているなど、商品を売る側がお客様に対して使う場合です。

<例文>

・新商品のお菓子です、ぜひご賞味ください。

・リーズナブルな価格で販売します。ご賞味あれ。

・開封後はお早めにご賞味ください。

・これからの季節に、ご賞味いただければ幸いです。

手作りのお菓子を手渡すときや、買ってきたお土産をわたすときなどは、お店側の気持ちで接しがちですが、このようなときに「ご賞味」を使うのはNG。

自分が作ったもの、買ってきたものなどの場合も、自分発信のものになるため、ほめて味わってください、という表現は失礼にあたります。「ご賞味」や「ご賞味ください」は、使う場面を間違えないようにしましょう。

「ご賞味」・「ご賞味ください」は飲み物に対しても使える

「ご賞味」の言葉の意味にある、味わいながら食べる、と聞くと、噛んで食べるものをイメージすることもあるかもしれませんが、「ご賞味」や「ご賞味ください」は、飲み物に対しても使うことができます。食品として味わって食べられるもの全般で活用できる言葉です。

「ご賞味」よりも使いやすい言葉

「ご賞味」や「ご賞味ください」は使える場面や立場がある程度限られてしまいますが、言い方を変えるだけで、ビジネスシーンや日常会話で使える表現になります。差し出す食べ物をおいしく食べてもらいたいときには、類語を使った表現で工夫してみましょう。

「お召し上がりください」

<例文>

・心ばかりのお礼ですが、どうぞ皆様でお召し上がりください。

お礼としてお菓子などの食べ物をわたすときなどに使ってみましょう。「召し上がる」は、食べるや飲むの尊敬語のため、相手を敬いたいときに役立つ言葉です。

「おあがりください」

<例文>

・お菓子や軽食を用意しました、どうぞご自由におあがりください。

「あがる」もまた、食べるや飲むの尊敬語。立食パーティーの席など、食べ物を食べてください、と伝えたいときに役立つ表現です。

「食べてください」

<例文>

・旅行のお土産を買ってきました、よろしければ食べてください。

「食べてください」は比較的くだけた表現のため、気心の知れた間柄の場合に使うのがおすすめ。お土産に軽いメッセージカードを添える場合など、あまり堅苦しくしたくないときなどに使ってみましょう。

「ご賞味ください」・「お召し上がりください」の英語表現

「ご賞味ください」は英語で・・・
Please relish/enjoy
と表現できます。
「お召し上がりください」は英語で・・・
Please eat
と表現できます。

今すぐ使える例文はこちら!

・Please enjoy after opening!
⇒開封後はお早めにご賞味ください。
・Because it is sold at a reasonable price, please relish!
⇒リーズナブルな価格で販売していますので、どうぞご賞味ください。
・It is just a heartfelt thought, but please eat together!
⇒心ばかりのお礼ですが、どうぞ皆様でお召し上がりください。

上司や目上の人には「ご賞味ください」ではなく「お召し上がりください」を使おう!

食べ物を相手にわたして食べてもらう、という場面では、立場によって選ぶ言葉が異なります。「ご賞味ください」の使い方は比較的限られたシーンで使うため、間違えないようにしましょう。

聞き慣れた言葉でも、使うときには慎重に。ビジネスシーンにおいて、上司や目上の人に食べ物の差し入れをする際には、「お召し上がりください」を活用してみてくださいね。