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【本の要約】どこでも誰とでも働ける――12の会社で学んだ“これから”の仕事と転職のルール(尾原和啓著)

「どこでも誰とでも働ける――12の会社で学んだ“これから”の仕事と転職のルール」の要約を紹介

今は、終身雇用の時代じゃなくなりましたよね。転職も当たりまえのご時世とはいえ、環境が変わるのはちょっと不安だなぁ…。
確かに、転職先の会社で自分が通用するのか、評価してもらえるのか、不安には思ってしまうよね。

おっ!この本を読めば、転職先でうまくやっていく方法がわかるかも!

どこでも誰とでも働ける――12の会社で学んだ“これから”の仕事と転職のルール(尾原和啓著)」は、タイトルにあるように、転職を多数経験した著者による一冊。

しかも、著者が経験した職場は、NTTドコモのi モード事業立ち上げ支援、リクルートから始まり、グーグル、楽天(執行役員)まで、有名企業ばかり。経済産業省対外通商政策委員なども経験されており、とにかくさまざまな環境で成果を出すことに長けた方なのでしょう。

そんな著者が語る「どこでも誰とでも働ける」とはどういうことなのか、本書に書かれていることを探っていきましょう。

「どこでも誰とでも働ける――12の会社で学んだ“これから”の仕事と転職のルール」の目次

はじめに いま起きている3つの大きな変化
第1章 どこでも誰とでも働ける仕事術
第2章 人生100年時代の転職哲学
第3章 AI時代に通用する働き方のヒント
おわりに

本書は、3つの章で構成されています。本書では、本のタイトルにある「どこでも誰とでも働ける」という文言を次のように定義しています。

どんな職場で働いたとしても、周囲から評価される人材になること。世界中のどこでも、好きな場所にいながら、気の合う人と巡り合って働けること。

これは理想論にも思えますが、そうではないのだと。これからの時代を生き残るために、現実的な方法なのだというメッセージが添えられています。

激動の時代を生き抜くためには、こうした備えが必要なのかもしれません。

これからの働き方に影響をもたらす3つの変化

著者は、社会やビジネスがこれからどう変化していくのか、3つのポイントから解説しています。

1:インターネット化する

2:プロフェッショナルだけが活躍できる

3:会社と個人の関係が根底から変わる

著者は、社会やビジネスのインターネット化により、個人の働き方は、多くの人・企業と対等につながり、知識と成果をシェアする形になると考えています。

それらができる人は、必然的に何らかのプロフェッショナルになります。ここでいうプロとは、自分の成果をプロフェス(=公言)できる人のことです。プロが増えると、会社と個人の関係はフラットになる。著者はそう述べています。

日本は島国の壁、日本語の壁がありましたが、インターネットやAIの登場によって、そのような垣根もなくなってきています。著者は、働き方の変化が生じたときに備えるために本書が有用になるとしています。

確かに、従来の働き方は大きく変わっていくでしょう。これからの時代に備え、準備をしておきたいですね。

どこでも誰とでも働ける仕事術とは?

この章では、著者が自身の経験をもとに仕事術について具体的なノウハウを教えてくれています。全部で20の仕事術が見出しに分かれて紹介されているので、真似できる仕事術がないか探ってみてほしいです。

馴染みの深いものとしては、本の読み方に関する記述がありました。要約すると次のような「仕事術」になります。

本の読み方

1冊あたり3〜5分でざっくり読む。キーワードが見つかったら、それを意識してもう一度同じ時間をかけて読む。電子書籍なら、Kindle端末ならポピュラーハイライト(他の人がマーカーを引いた部分を表示させる)という機能もある。スクリーンショットを撮っておき、フォトリーディングする。それをEvernoteに入れて、全文検索する。

1冊にあまり時間をかけないことはすでに実践しており、スクリーンショットも活用済みでしたが、ポピュラーハイライトやEvernoteについては「そんな使い方ができるのか!」と発見がありました。

他の仕事術としても、自分からギブすること、失敗してもいいと割り切ってまずは行動することなどが強調されていました。

また、アカウンタビリティ(説明責任)が必須になること、相手の期待値をコントロールすることなど、ビジネスシーンで成功するためのヒントはたくさんあったので、ぜひ本書から吸収してください。

議事録の書き方に関する記述があって、それも勉強になりました!

転職活動を通してわかる自分の本当の価値

著者は、会社を離れると仕事がなくなると思い込む人が多く、ブラック職場でストレスを抱えて頑張るケースがあることを指摘しています。こうなるのは、自分の価値に気づいていないからなのだと。

自分の価値を知るためには、実際に転職活動をしてみるのがベスト。書類を作って、転職サイトに登録しておくだけでも意味があるとしています。また、いきなり転職活動をするには抵抗がある方のために、本書ではもっと気軽に自分の価値を確かめる方法も紹介してくれています。

自分の価値を低く見積りすぎて、薄給で酷使されている方も少なからずいるでしょう。実際に転職する、しないは別として、転職活動自体はしてみると、広い視野で自分の働き方を検討できますね。

会社と個人の関係はあくまでも「フラット」で、お互いにメリットをシェアする関係にすぎないのですね。

AI時代に負けない働き方も考えていこう

楽天やグーグルでも仕事をした経験を持つ著者が、最後の章ではAI時代に負けない働き方について提言してくれています。冒頭であったように、インターネット化も進んでいますが、AIもどんどん台頭してきており、これからの働き方は大きく変化しようとしています。

どこでも誰とでも働ける――12の会社で学んだ“これから”の仕事と転職のルール(尾原和啓著)」で、これからの働き方、生き方について考えてみる価値はあるでしょう。