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【本の要約】これからの生き方。 自分はこのままでいいのか? 問い直すときに読む本(北野 唯我・百田ちなこ著)

「これからの生き方。 自分はこのままでいいのか? 問い直すときに読む本」の要約を紹介

職場で上司と考え方が合わずにイラッとしてしまうことがあって。自分の生き方や働き方がこれでいいのかわからないです。
誰も自分のことをわかってくれない、と壁に直面したときにはこの本がおすすめだよ。

これからの生き方…。漫画もあって読みやすそうな本ですね!

これからの生き方。 自分はこのままでいいのか? 問い直すときに読む本」は、仕事で同僚や上司と衝突したり、何のために働くのかわからなくなったり、そんなときにおすすめしたい一冊。

本書は漫画→ワークシート→エッセイという構成で、一貫したストーリーになっています。私は、すべて読み終えたとき、職場の同僚や上司に対する見方が少し変わりました。そして、自分の「生き方」が日々の行動に現れてしまうことにも気がつきました。

前半が漫画ということもあり、敷居が低く感じられるでしょう。ぜひ一読してみてください。

「これからの生き方。 自分はこのままでいいのか? 問い直すときに読む本」の目次

はじめに
第1章 漫画編(物語編)
第2章 ワーク編(自己分析編)
第3章 独白編(生き方編)
おわりに

本書は上記のように3つの章で構成されています。

第1章の漫画編では、さまざまなタイプの人物が登場し、雑誌編集の仕事を題材にストーリーが展開されます。ここで描かれる人物や出来事を、第2章のワーク編では振り返っていきます。そして、締めくくりの第3章では、著者のメッセージがたっぷり込められた内容となっています。

本の構成が面白いし、一貫した内容だから理解しやすいです。でも、この本の真髄は第3章にありますよ!

漫画編:個性あるキャラクターの人間模様が描かれる

漫画編では、出版社勤務で雑誌の副編集長をしている女性を中心に、その上司や対立する編集者、デザイン担当、姉、甥、取材先のオーナーシェフ、スーシェフの人間模様が描かれています。

それぞれキャラクターがはっきりしていて、自分はこの登場人物と似たタイプだな、と投影しながら読めました。だからこそ、この物語で描かれている衝突なんかもすごく共感できるものでした。

物語の中でそれぞれの登場人物が衝突や葛藤を経て、成長していく姿として描かれています。この漫画は次の第2章につなげることを目的に描かれているので、誰がどんな性格や考え方なのか意識しながら読み進めましょう。

いきなり漫画から始まるので、普段本を読み慣れていない人でも気楽に読めますよ!

ワーク編:「14の労働価値」で自己分析

第2章のワーク編では、漫画編で出てきた人物たちの分析をしていきます。キャラクターたちが大切にしていた「価値観」を、仕事で重要となる14の「労働価値」に当てはめて、◎、◯、△、×をつけています。ここで、その人にとって何が大切で、何が大切でないのかがわかります。

ここで扱う14の労働価値とは、アメリカの心理学者(ドナルド・E・スーパー氏)が提唱した考え方をもとに、著者がアレンジを加えたものです。

1:自分でもワークシートを使って、14の労働価値を記入

2:今の仕事で満足できるもの、満足できず不満があるものを分類

3:満足できていない項目を他で満たせないか、方法を書き出す

このような流れで、読者も自分の労働価値を分析していきます。

例えば、私の場合は現在の仕事(病院勤務・管理職)について考えると、「能力の活用」や「達成」という項目には◎をつけることができましたが、「身体的活動」には×をつけました。管理職なので、デスクワークや会議が中心で、体を動かす機会がほぼないことに不満があるからです。

次に、これを副業や趣味で満たすことができないか考えていきます。副業ならば、今流行りのUber Eatsを少しやってみるのもいいですし、趣味ならばジムに通うのもいいでしょう。常に100%完璧な仕事はないので、こうして自分の価値観を満たす方法を考えていくというわけです。

このパートでは、自分にも人にも価値観があることを再認識しました。価値観やタイプが違うことを前提として理解しておけば、周囲の人に対する見方も変わります。

タイプ別にぶつかる課題、キャリアの伸ばし方についても解説があります。具体的にやるべきこともわかりますよ!

独白編:著者のメッセージはここに込められている!

第1章、2章は前置きで、この第3章「独白編」に筆者のメッセージが詰め込んであります。

30代になると、すでに固定観念にとらわれている人がいたり、夢を生き生きと語る人がいたり、違いが出てきます。著者は、30歳前後で「人生を持て余す感覚」を覚えることに着目しています。「生き方」について考えるのは面倒ですが、このくらいの年齢で一度立ち止まって考えるべきかもしれません。

著者が経験したさまざまなエピソードをもとに、「生き方」に対する考え方が書かれているのですが、その題材のひとつは次の通り。

著者が震災後に見た2つのコンビニ

1:インフラが止まると、商品の金額を釣り上げた店

2:商品を安くする代わりに、1人1点までとした店

ここで著者が言いたいのは、どちらが善か悪かではなく、いずれも経営者の「生き方」が現れているということ。結果的に金額を上げた店は、後になって住民から嫌われ、廃業してしまったのだとか。

目先の言葉では嘘をつけても、長い目で見たときの行動は嘘をつけないと述べられています。

第3章では、過去ではなく、これからの「生き方」を考えるヒントが、強いメッセージで発信されています。あなたにとっての「生き方」とはどんな形なのか考えてみるのもいいでしょう。

壮大なテーマだけど、気づかないうちに自分の「生き方」は形になってしまっていますよね。このままでいいのか、改めて考える機会になりました。

仕事でもプライベートでも自分の「生き方」が大切

コンビニの例のように、自分の生き方は知らず知らずのうちに現れてしまうものです。若いうちから固定観念にとらわれて、惰性で生きるのは、充実した人生とはいえません。自分がどう生きたいのか、自分の価値観は何なのか…。それを考えさせてくれるのが本書の良さです。

これからの生き方。 自分はこのままでいいのか? 問い直すときに読む本」で、あなたはどう生きていきたいのか向き合ってみてください。