『一心同体』とは『二人以上の人が心を一つにしている』という意味
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『一心同体』とは、二人以上の人が、まるで強い絆をもっているかのように、心を一つにしている、という意味の四字熟語です。
夫婦間、家族間だけでなく、企業などの組織の中で、部署やチームの結束力に対してもよく使われます。
ここでは、『一心同体』の意味や由来のほか、正しい使い方、似た意味をもつ言葉との違い、類語、対義語、英語表現についてもわかりやすく解説します。
『一心同体』の由来・意味
『一心同体』は、『一心』と『同体』、二つの言葉から成る四字熟語です。まずは、それぞれの意味を確認しておきましょう。
【一心】
・一つの心
・二人以上の心が一致するさま
・一つのことに専念すること
【同体】
・同じ体
・一つの体
これら二つの言葉をひとつにしたのが『一心同体』で、こんな意味をもつ四字熟語として使われるようになりました。
・二人以上の人が心を一つにしている
・二人以上の人が心や考えを一つにし、同じ行動をする
なお、『心を一つにする』の意味から、『身を一つに』と解釈し、『一身同体』と思っている人がいます。しかし、正しくは『一心同体』なので、間違わないようにしてください。
『一心同体』と『以心伝心』の違い
『以心伝心(いしんでんしん)』は、『言葉にして表現しなくても、思っていることが相手に伝わる』を意味する四字熟語です。
思っていることは互いに違っていても成り立つため、『心が一つになる』の意味をもつ『以心伝心』とは異なります。
『一心同体』の使い方・例文
『一心同体』は日常でもよく登場する言葉なので、使い方で迷うことはないかもしれません。しかし、間違った用法をしないよう、念のために例文で確認しておきましょう。
■全社員、一心同体になって、この危機を乗り越えよう。
■一心同体で業務改善に取り組んだ結果、一部上場の夢が叶ったといえるだろう。
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『一心同体』の類語・対義語
『一心同体』の類語としては、『異体同心』『一蓮托生』があげられます。
【異体同心(いたいどうしん)】
肉体は別々でも、心は一つに結ばれていること。
【一蓮托生(いちれんたくしょう)】
結果が良くても悪くても、運命や行動をともにすること。
また、対義語は、『同床異夢(どうしょういむ)』になります。これは、同じ床の上に眠るほど行動をともにしていても、見る夢は異なるという意味が転じ、『同じ立場であっても考えは異なる』ことを意味して使われるようになりました。
『一心同体』の英語表現
『一心同体』を英語で表現したい場合は、『as one』や『one flesh』を使います。
Me and my husband are one flesh.
(私と夫は一心同体です。)
We move as one.
(私たちは一心同体となって動きます。)
なお、『flesh=肉』なので、夫婦関係のように親密な状態の場合は『one flesh』、チームの団結といった意味あいの場合は『as one』を使うことをおすすめします。
類語の意味も理解し、正しく『一心同体』を使おう
「みんなで心を一つに!」といった場面に遭遇した場合に『一心同体』を使います。しかし、状況によっては、類語である『異体同心』や『一蓮托生』が適している場合があります。
ここで解説した類語、対義語の意味もきちんと覚え、正しく『一心同体』を使えるようにしておきましょう。