「一寸先は闇」とは「ほんの少しの先のこともわからない」という意味
一寸先は闇というから気を付けてくださいね
人生について言及した言葉は多いですが、これもその一つ。
「一寸先(いっすんさき)は闇」とは「ほんの少しの先のこともわからない」という意味のことわざです。
「一寸」とは
「一寸」とは昔の長さの単位で約3センチほど。正確な長さは重要ではなく、ここでいう「一寸」は「少し先」という意味です。
「一寸先は闇」の由来
「一寸先は闇」の由来は京都のいろはかるたです。「いろはかるた」なので「あいうえお」ではなく「いろはにほへと」から始まるのが特徴。
いろはかるたは江戸や尾張など京都以外でも作られています。ちなみに江戸の「い」は「犬も歩けば棒に当たる」、尾張の「い」は「一を聞いて十を知る」。
「闇」=「悪」ではない
「闇」と聞くと無条件に悪いことをイメージしてしまうかもしれませんが、それは間違い。
「一寸先は闇」の「闇」は「見えないもの」「予測できないもの」の象徴であり、「悪いこと」を直接的に指しているのではありません。
とはいえ、悪いことが起こる可能性を示唆している言葉ではあるので、結局は同じかもしれません。
「一寸先は闇」の使い方・例文
・ゴール直前で失格になるなんて一寸先は闇とはよく言ったものだ ・どんなに順風満帆に思えても一寸先は闇。何が起こるかわからないのが人生です ・一寸先は闇とはいうけれど私は大丈夫でしょ
このように予測不能なピンチに陥った経験談や、注意喚起の際に「一寸先は闇」は使われます。
「一寸先は闇」の続き?
「一寸先は闇」に続きがあるという話をご存知でしょうか。
結論から言えば言葉の続きではなく、『三月のライオン』という漫画作品の中で登場人物が語ったセリフです。
「一寸先は闇」って言葉がメジャーだけど、その逆もまた充分起こりうるのだ「3分先は光」みたいに
素敵ですよね。もしかしたら将来、正式な続きに採用される日が来るかもしれません。
「一寸先は闇」の類語・対義語
・人生何があるかわからない ・塞翁が馬(さいおうがうま) ・一寸先の地獄
「塞翁が馬」は「馬から落馬して骨折したがそのおかげで兵役を免れて命が助かった」という逸話から。良いことも悪いことも予測できないという意味です。「一寸先は闇」は悪いことに使われますが、これはどちらの意味でも使うことが可能。
「一寸先の地獄」は「地獄」とあるように「どんな災難に遭ってもおかしくない」という意味。「一寸先は闇」よりも直接的な表現ですね。
・前途洋々(ぜんとようよう) ・順風満帆(じゅんぷうまんぱん)
対義語として挙げられるのはこれらでしょうか。物事が順調に進行していたり、今後の将来が希望に満ちていることを表しています。
しかし、うまくいっていたとしても「一寸先は闇」。対義語として挙げましたが隣り合わせです。
「一寸先は闇」を英語で
Nobody knows the future ⇒一寸先は闇
「Nobody knows the future」で「一寸先は闇」を表しています。
「future(未来)」を「tomorrow(明日)」にして「Nobody knows what may happen tomorrow」とすることもできます。
どちらも言い方によってポジティブな意味にもネガティブな意味にも使うことができます。
「一寸先は闇」はネガティブではない
「一寸先は闇」は決してネガティブなことわざではありません。どんなにうまくいっていたとしても、何が起こるかわからないのが人生だから用心しなさいねという戒めです。
「一寸先は闇」とはいうけど自分は大丈夫と楽観視することなく気を引き締めていきましょう。