余韻とは『終わった後もその印象や感覚が心や体に残る様子』
上司
新人
上司
『余韻』とは『終わった後もその印象や感覚が心や体に残る様子』のこと。例えば、素晴らしい音楽を聴き終わった後、演奏されていないのに心の中でその音楽が再現されている感覚を感じることがありますよね。それが『余韻を味わっている』といえるものです。
音楽だけではありません。映画・芸術作品・美味しい料理・風景・場面など、人の印象に残るあらゆる物は全て対象になります。それは肉体的・精神的のどちらも同じです。
今回は、どんな場面が『余韻』を感じられるシチュエーションなのか、会話での使い方や類義語である「名残」との違いを解説します。
余韻の意味をチェック
余韻は『物事が終わった後も、心身に影響を与え続けている状態』です。どういった事柄が影響を与えるのでしょうか。余韻に含まれる3つの意味を紐解いていきます。
余韻とはかすかに残る響き
1つ目の意味は『終わった後も残る響き』です。印象的な音楽を聴いた後など、演奏が終わってもまるで心の中で音楽が続いているような感覚を意味しています。
お正月に鳴り響く除夜の鐘や、コンサートホールで楽しむオーケストラなど、ほかに雑音がなく音楽に集中できるシチュエーションでは余韻を感じやすいでしょう。
余韻とは事が終わっても残る風情
2つ目の意味は『終わった後も残る風情』です。風情とは、上品で美しい自然の風景、それを眺めた際に感じる味わいや様子を意味します。
つまり、ここでの意味は風景を見終わってその場を離れた後も、心の中では風景が残っている様子です。美しい山々、コバルトブルーに輝く海を目にした後も、その様子が心の中で再生し続けられることが余韻といえるでしょう。
余韻とは言葉に表せない趣
3つ目の意味は『言葉では表せない趣』のことです。趣とは、具体的には和風な建物など心が惹かれるような空間や雰囲気を指しています。
神社やお城、和室など伝統的で静けさのある場所が趣を感じる空間や雰囲気です。それらを眺め、心に残り続ける様もまた余韻になります。
余韻の英語表記
余韻の英語表記と、英文の使い方を紹介します。
-
『aftertaste』(あることを経験した後の)余韻・あと味・あと口・名残
『suggestiveness』
『lingering sound』
何に対して余韻を使うのか、状況によって対象が変わります。なので、英訳した際のスペルも異なるのです。
それでは、余韻の英訳を使用した英文を見ていきましょう。
A after taste.
余韻が残る味
It is the music that the vlingering sound is left.
余韻の残る音楽だ。
This movie is full of indescribable suggestiveness.
この映画はなんとも言えない余韻がある。
余韻と名残の違い
余韻の類義語である「名残」との違いを説明します。
「名残」とは物事が終わった後も、影響が残ること、気配が残ること、別れを惜しむことを意味します。
名残は、物事が過ぎ去った後も影響を残す場合に使います。例えば、波が弱くなりつつも、完全には収まっていない海の様子、新しくなっても古都の面影を残す街などです。
実際に外的要因が残っている場合に名残は使用されます。一方で余韻は外的要因を残しません。
余韻は、完全に物事が終わった後も、人の心の中(または身体的に)で事柄が繰り返している様子を表しています。
事柄が完全に終わらず、外的に影響を残すのが名残、事柄が完全に終わっているが、心身にのみ影響を繰り返すのが余韻です。
余韻の使い方・例文
それでは実際に余韻とはどのような使われ方をするのでしょうか。余韻という言葉の使い方を例文でご説明します。
新人
先輩
上司
新人
余韻は心や体に味わい深いが様子が残る言葉
『余韻』とは物事が終わった後も、その雰囲気や味、音楽などが心や体に残り続ける様子を指す言葉です。例えるなら、実際には流れていない音楽が、脳裏で流れ続けている状況だといえます。
素晴らしい音楽や風景・美味し食べ物・嬉しい体験など、ポジティブな物事に対して使用します。風流ある環境に身を置くことで、余韻を体験することができるでしょう。
余韻の類義語は名残です。名残は物事が終わった後も、実際に影響が残り続ける様子を指しています。
余韻の意味を正しく理解して使い分けましょう。