『多勢に無勢』とは『大人数の相手に少人数で敵対しても勝ち目がない』という意味
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『多勢に無勢』は、ビジネスシーンだけでなく、日常生活の中でも使う場面は訪れるため、見聞きする機会は多いと思います。また、上の先輩と後輩の会話の状況も想像できますよね?
しかし、この場合の『多勢に無勢』の使い方は間違っているんです。どこが違うのか、あなたはわかりますか?
ここでは正しい意味、使い方のほか、類語、対義語、英語表現についてもわかりやすく紹介していきます。
『多勢に無勢』の読み方・意味
『多勢に無勢』の読み方は『たぜいにぶぜい』です。『多勢』とは『多くの人』、『無勢』とは『人数が少ない』『勢力が弱い』ことを指す言葉です。
『多勢に無勢』といった並びから、大人数にに少人数で向かう様子が想像できるかもしれませんが、『無勢』であり、さらに『不利』な立場で使うのが正しい といえます。そして、容易く想像がつく、『大人数の相手に少人数で敵対しても勝ち目がない』という意味のことわざとして使われるようになりました。
『多勢に無勢』の使い方・例文
正しい意味やどんな状態で使うのが適切かわかったところで、例文をいくつか紹介しておきます。どんな場面なのかを想像しながらぜひ読んでみてください。
■多勢に無勢とわかっていても、言いたいことはきちんと話すべきだと思う。
■良い提案だと思って必死にアピールしてみたが、多勢に無勢でほかの案が採用された。
■社員の事前アンケートでは、Bさんが開発した商品が圧倒的な票数だった。多勢に無勢で確実に負けると思っていたが、社長の一声でBさんが落選し、私の開発品が商品化されることになった。
『多勢に無勢』の類語・言い換え表現
『多勢に無勢』をほかの言葉で表現したい場合は、このようなものがあります。
・打つ手がない
・差がありすぎる
・相手にならない
・話にならない
・不平等である
・不公平である など
また、類語となることわざには『大勢に手なし』や『衆寡敵せず』があります。
【衆寡敵せず】
しゅうかてきせず。
少人数で多人数を相手に戦っても勝てない。
【大勢に手なし】
おおぜいにてなし。
大勢が相手では抵抗は難しく、手の施しようがない。
『多勢に無勢』の対義語
『多勢に無勢』の対義語としては、『寡を以て衆を制す(かをもってしゅうをせいす』があげられます。『寡(か)=少ない』『衆(しゅう)=多くの人』で、『少ない人数で多人数に勝つ』という意味のことわざです。
『多勢に無勢』の英語表現
『数で勝る』を意味する『outnumber』を使い、『bastly outnumbered(多勢に無勢である)』といった表現ができます。
そのほか、簡単な表現としては、次の英文があります。
We are outnumbered.
人数で負けている。
直訳すると『私たちは人数で勝られている。』ですが、『人数で負けている』といった意味で使われているのであわせて覚えておくと便利です。
『多勢に無勢』でも諦めない
大人数を相手にした喧嘩は負けてしまう可能性が高いため、挑んでいかないほうが安全でしょう。しかし、発表会や会議などにおいては少数派でも、状況によっては勝てる可能性があります。最初から「多勢に無勢だし…」とすぐに諦めず、挑戦する強い心も持てるように頑張ってみてください。