本望とは『もとから抱いている望み』
新人
先輩
みなさんは本望という言葉を耳にしたことがありますか?最近はあまり使われないかもしれませんが、以前のドラマや映画などを観ているとちょくちょく出てくる言葉です。少し古風なニュアンスですが、ビジネスの現場では特に年配の方を中心に意外と使われることがあります。
先輩が新人くんに教えている通りで、本望は『本来胸に抱いている希望や願望』のことを意味する言葉です。とはいっても、今まで知らなかった場合はすぐにはピンとこないかもしれませんね。ここでは本望の意味や使い方を、具体例も挙げてわかりやすく解説します。
本望の意味をチェック
本望は「ほんもう」と読みます。「ほんぼう」ではありませんので注意が必要です。この言葉は、『その人にとってもとから、あるいは昔から抱いていた、どちらかといえば大きい望み』を指します。
ちょっとした日常的な希望ではあまり使いません。もう少し詳しく触れておきましょう。
本望は単なる「希望」よりも深く重い言葉
本望がよく出てくるのは、例えば歴史物や時代劇のドラマや映画、同じく歴史・時代小説です。ニュアンスとしては、長年にわたって抱いていた大きな願いを叶える、思いをついに遂げる、といった「達成感」「満足感」が強調されます。
悲願という言葉がありますが、そのイメージに近いものです。普通に使う「希望」よりもっと重みがあるのです。願いとして抱いてきた期間も長ければ、思いの大きさ、成し遂げた満足度のすべてにおいて、深みや重みが備わる表現といえるでしょう。
本望に続くいろいろな表現
実際にこの言葉が使われる場面では、本望のあとにいろいろな言い回しが続きます。本望に続く豊かな表現の一部を紹介しましょう。
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本望を遂げる
本望とするであろう
本望であろうという
本望に思われます
本望を達する
本望とすべき
本望なり
本望も初めて成れり
本望と申す
本望に叶ったこと
上司
本望の英語は『long-cherished ambition』
本望は英語で『long-cherished ambition』と表記し、日本語で使われる場合の意味とほとんど同じです。
次のように使われます。
A long-cherished ambition of three generations of his family was realized 80 years after the death of him.
彼の没後80年を経て、親子三代にわたる本望が遂げられたのである。
本望と本懐の違い
本望ととてもよく似た言葉に本懐があります。どちらも本来の願望を意味しますが、本懐は昔、武士たちがよく使っていたといわれている言葉です。
時代劇や時代小説においては、本望以上に本懐を耳にする機会が多いかもしれませんね。
今でもあえて時代がかった表現をするときに、「出世の本懐」や「男の本懐」などという使い方をする場合があります。しかし一般的な会話で使われることはほとんどなくなりました。
一方、本望の方は日常会話でも時折使われ、ビジネスシーンでも聞かれることがあるので、現代語として通用するでしょう。
本望の使い方・例文
日常的にはそれほど登場しない本望ですが、ビジネスシーンの会話ではどんな使い方があるのでしょうか。わかりやすい例文を挙げてみましょう。
上司
新人
[おまけ]「本望」と「宿願」との微妙な差とは?
本懐とはまた別に、本望とよく似た宿願という言葉があります。こちらもいかにも重い雰囲気が漂う言葉です。「前々から抱いていた願い」という意味で、「悲願」のイメージにも近い言葉ですね。「望み」と「願い」の微妙な差が反映されているのでしょう。
本望と同じような使い方もできますが、本望はかなりポジティブな雰囲気を含んだ使い方がされるのに対し、宿願は、決してネガティブではないにせよ、やや「悲壮感」が滲み出る表現といえるでしょう。
そのため宿願は、本望よりは本懐との置き換えが可能な言葉と考えられます。
本望を場面に応じて上手に使おう
本望には似た言葉である本懐や宿願とも通じる重いニュアンスがありますが、その中でも悲壮感がなく、明るい雰囲気で使える言葉です。覚えておいて損はありませんので、場面に応じてぜひ使ってみましょう。