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裏腹とはどんな意味?使い方や類義語、裏表との違いも解説

裏腹とは『相反していること』

先輩

我が社がA社のコンペに勝ち抜いたもんで、どうやら最有力候補と噂されていたF社にとっては、望んでいたゴールとは裏腹の結末になったようね!
えっ?「ウラハラ」ですって?先輩、ちょっと落ち着いてください。裏原宿が一体どうしたっていうんですかぁ?コンペと裏原宿が何か関係ありますか?

新人

先輩

も〜、なにを寝ぼけているの!裏原宿の裏原じゃないのよ。相反しているってこと。あべこべやちぐはぐのニュアンスなのよ。きちんと説明してあげるから、よ〜く覚えときなさい、ビジネスマンとして。

上記の会話の中で新人くんが「裏原」と勘違いした「裏腹」は、色々な会話に出てくる言葉です。意味としては相反することを指すものとなります。

先輩がいっていたように「あべこべ」とか「ちぐはぐ」あるいは「真逆」などのニュアンスを含む場合によく使われています。しかし、意味を深く知らない場合には、実際の使い方がわかりにくいかもしれませんね。

ここでは裏腹の意味合いと使い方などを、具体的な例も挙げてわかりやすく説明します。
しっかり覚えておいて、使いこなせるようになってください。

裏腹の意味をチェック

誰もが素直な気持ちとは違う言葉を、思わず発してしまった経験が、一度や二度、あるいはそれ以上にあるのではないでしょうか。

それが裏腹(うらはら)です。この例でいえば「気持ちとは裏腹の言葉」などと使えます。つまり、実態と相反したことを表現するのが裏腹なのです

もう少し裏腹を掘り下げてみましょう。

「裏」と「腹」の文字の持つ意味は?

裏腹の意味を深く理解するために、この2文字のそれぞれの意味に触れておきましょう。

    「裏」とは人の視界から隠れている側=背中ということ
    「腹」とは人や動物の体の下半部=腹部のこと

つまり裏腹は背中とお腹ということであり、そこから逆のものや表と裏、背中合わせの意味に広がり、相反していることを指す言い回しとなりました。
実際に使うときは「あべこべ」や「真逆」だというニュアンスを伴います。

また、まれに「背中合わせ」から「隣り合わせ」の意味で使用されることも。例えば「彼の成功は失敗と裏腹だった」などです。

上司

私の経験からいうと、裏腹はほとんどの場合において、背中合わせという意味ではなくて、あべこべの意味の方で使われているようですね。

裏腹の類義語

裏腹には多くの類義語が存在します。代表的なものは下記の通りです。

    あべこべ:順番や関係がさかさまになっていること
    反対:ある物ごとと、逆の関係にあること
    正反対:完全に相反していること
    真逆:正反対と同じ意味
    表裏:表と裏が違う様子

隣り合わせの意味では下記が類義語です。

    紙一重:一枚の紙の厚みくらいの隔たり・違いのこと

裏腹の英語は『contrary to』

裏腹は英語表現では『contrary to』になります。使い方は日本語の場合とほとんど同じと考えて良いでしょう。

    〜と裏腹に
    〜とは逆に

英語での例文は次の通りです。

例文

Contrary to our expectations, he completely failed in that important presentation.
私たちの期待とは裏腹に、彼はあの大事なプレゼンにおいて完全に失敗した。

裏腹と裏表の違い

裏腹とよく似た言葉の裏表(うらおもて)との違いは何でしょうか。
裏表は「表向きと実際」という意味です。例えば「この世界の裏表に精通した人」という表現がその使い方です。この場合は裏腹とは意味するところが異なります。

しかし裏表には、見かけと実態が一致していないことを意味する場合も。例えば「あの人物の行動には裏表があるので注意をした方がよい」などの使い方は「裏腹」に通じるニュアンスを持っています。

この文は「あの人物はやっていることと考えていることが裏腹なので注意すべきだ」とほぼ同じ意味合いに。あくまで使用される文脈で、裏腹と同じか違う意味になるかが決まります。

裏腹の使い方・例文

日常会話でも時折使用されることがある裏腹ですが、ビジネスの現場では一体どういう風に用いられるのでしょう。使用例をあげて見てみましょう。

例文1

上司

困ったもんだ……F社の担当者に関しては、常に発言と実際の行動が裏腹だと言わざるを得ない。要注意だよ!
例文2
あなたのあの時の説明は、頭の中での考えとは裏腹に、焦って口が先走ってズレたことを言ってしまったように聞こえたよ。

先輩

例文3

新人

同期のGくんはオレからすれば、あの一見ガサツな印象とは裏腹に、とても気配りができる優秀なセールスマンだと思います。

ぴったりのニュアンスで裏腹を使いこなそう

裏腹は似たような表現も多いのですが、やはり裏腹でしかしっくり表現できない場面があります。ここで紹介した裏腹の意味合いをよく理解しておいて、ぴったりのニュアンスで使えるようになりましょう。