「猿も木から落ちる」とはどんなことわざ?
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猿も木から落ちるは、一度勉強すればまず忘れないわかりやすい意味のことわざです。
もしかしたら、小学校で習って子どものころに覚えたという人もいるでしょう。
しかし、猿も木から落ちるは、意外に使い方が難しいのです。正しい使用法を知らないままでいると、思わぬ失敗をしてしまうかもしれません。
猿も木から落ちるについて学び、ビジネスマンにふさわしい国語力を身につけましょう。
「猿も木から落ちる」の意味とは?
猿も木から落ちるは「さるもきからおちる」と読みます。なぜ猿なのかは気になるところですが、まずは意味を確認しておきましょう。
②その道を極めた達人でも、油断をすると失敗してしまう
①では「皆が認める超一流の達人でさえ失敗することはあるのだから、人間なら誰でも失敗するものだ」という意味合い。
②の場合は「どんなに得意な事柄でも油断大敵!」と戒めるニュアンスになります。
「猿も木から落ちる」の語源・由来
猿も木から落ちるは、文字通り猿に由来することわざです。
猿は木登りがとても上手な動物。そんな猿でも時には木から落ちてしまうところから、猿も木から落ちるということわざは生まれました。
いつごろ、誰が最初にこの言葉を使い始めたのかはわかっていません。
しかし、古代中国の思想書「淮南子(えなんじ)」に似た表現があるため、それが語源なのではないかともいわれています。
「猿も木から落ちる」の使い方・例文
お茶目で親しみやすい猿のイメージがあるため、「猿も木から落ちる」は馴染みやすい言葉です。
しかし、「頭脳が猿並み」「猿でもわかる」など、猿が悪口として使われるケースは珍しくないですよね。そのため、猿も木から落ちるを上司など目上の相手に使用すると、失礼になってしまいます。
猿も木から落ちるは後輩、もしくは気心の知れた同僚など、多少の冗談が通じる相手限定のことわざと覚えておきましょう。
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「猿も木から落ちる」に似たことわざ
猿も木から落ちるに似た意味のあることわざを知っておきましょう。
河童の川流れ
猿も木から落ちるの類語には「河童の川流れ」があります。
木登りが得意な猿が木から落ちる。泳ぎが得意な河童が川に流されてしまう。どちらも意味は同じです。
くわしくは下記の記事で紹介しているので確認してください。
河童の川流れとはどんな意味?使い方の短文や類似することわざ、対義語、英語も解説!弘法にも筆の誤り
「弘法も筆の誤り」は、猿も木から落ちると同じ意味。
弘法とは、弘法大師(こうぼうだいし)のこと。日本の書道史に名を残す書の達人といわれています。つまり、達人でも書くのを間違えることがあるという意味です。
「弘法も筆の誤り」は、偉人でも失敗する場合があるという意味合いになるので、目上に用いても相手が気分を害する心配はありません。
「猿も木から落ちる」の英語表現
猿も木から落ちるを英語で表現するときには「It is a good horse that never stumbles.」が使えます。
単語を確認しましょう。
good:いい
horse:馬
never:決して~ない
stumbles:つまずく
「It is a good horse that never stumbles.」は、直訳すると「決してつまずかないのはいい馬だ」となります。
そんな馬いるわけないですよね。そこから「どんなにいい馬でもつまずくものだ」というニュアンスになります。
猿も木から落ちるのだから、ミスを想定しておこう!
達人でも失敗するのだから、一般人ならミスして当然。どんなに注意していたとしても、人間なら誰でもどこかでやらかすものです。
問題は、その失敗をどうカバーするか。
ミスしない前提で準備をしていたら、急なトラブルに対処するのは難しいですよね。完璧はあり得ないと肝に銘じて、猿も木から落ちるに備える仕組みをあらかじめ作っておきましょう。