粋とはどんな意味?わかりやすく説明して!
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粋は、非常に日本らしい言葉のひとつです。
意味や使い方を学び、ビジネスマンの粋を考えてみましょう!
粋の意味は漢字の読み方によって変わる
粋には「いき」と「すい」という2通りの読み方があります。
同じ漢字ですが、読み方が変わると異なる意味になるので注意が必要。それぞれの読み方でのニュアンスを確認してみましょう。
粋(いき)の意味
粋(いき)は、江戸を中心に使われていた言葉です。
・人情に通じていること
余計なものをそぎ落とすという部分から、引き算の美学といえます。
粋(いき)には、自分が正しいと思ったことを断固として通そうとするつっぱった感じもあります。
やせ我慢してでも、己の生き様を貫くのが粋(いき)。ストイックなかっこよさは現代でも魅力的にみえますね。
粋(すい)の意味は
粋(すい)は、京や大坂を中心とする上方の美意識を表した、次のような意味の言葉です。
・さまざまな素材や技法を積み重ねていく華やかな美しさ
・えり抜きの優れたもの
粋(すい)は、足し算の美学。
あらゆるものを吸収して混ぜ合わせ、変化させ、純粋な結晶のように完成された状態になるまで磨き高めたものが粋(すい)です。
「いき」と「すい」は同じものと考える人もいる
ここまで「いき」と「すい」の意味の違いを解説してきました。しかし、両者にたいした違いはなく、同じものとみなしていいだろうと考える人もいます。
話す相手が、違う立場をとっていたら意味の違いを指摘するのは得策ではありません。話を合わせてあげるくらいの柔軟さがあったほうが、ビジネス社会では生きやすいですよ。
粋の語源・由来
粋とは純粋の粋。「まじりけがない」という意味の漢字です。これがそのまま上方の美意識「すい」の語源になったといわれています。
一方「いき」は、もともと「意気」と書いていた言葉。「意気」とは「やる気」や「心構え」「気合」を意味します。「いき」に粋の漢字が当てられるようになるのは時代が下ってからのことです。
粋の使い方・例文
粋は漢字の読み方によってニュアンスが微妙に変わる言葉。そのため、2つの読み方の「いき」と「すい」で使い方も少し異なります。
それぞれの読み方での粋の使い方を例文でイメージしてみましょう。
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先輩
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粋の類語
粋(いき)の類語は「いなせ」です。男気があり粋(いき)であるという意味で、主に男性に使われます。
粋(すい)の類語は「通(つう)」。特定の事柄に精通している人物に用いる言葉です。
粋の対義語・反対語
粋の対義語・反対語は「野暮(やぼ)」や「無粋(ぶすい)」。粋を理解せず、洗練されていないことを表す言葉です。
また、粋を「いき」と読む場合「気障(きざ)」も対義語・反対語になります。気障は、気取っていて嫌な感じを相手に与えるもの。
しゃれっ気が不足していると野暮や無粋になり、やりすぎると気障になってしまう。そんな微妙なバランスの上に成り立つのが粋(いき)です。
野暮について、くわしくは下記の記事で紹介しています。こちらもぜひ読んでみてください。
『野暮』の意味は?野暮ったい、野暮な人とは?類語、対義語、英語も紹介
粋の英語表現
粋を英語で表現するときには次の単語が使えます。
stylish :いきな、ハイカラな
smart :気のきいた
chic: 上品さ、あか抜け
このうち「chic」はフランス語から英語になった単語。カタカナ語のシックと同じ意味なので、覚えやすいですね。
粋な計らいで喜ばれる仕事をしよう!
粋は、日本人ならではの美意識を表す言葉。かっこよさや洗練された美しさ、えり抜きの優れたものなどが粋です。
気のきいたおもてなしや最高の技術を集結させた逸品など、ビジネスでも粋は評価の対象になりますよ。
粋な計らいで、かっこいい大人の仕事を目指しましょう!